
インフラエンジニア
インフラエンジニアに需要と将来性はある?必要なスキルと合わせて解説
サーバー、ネットワーク、データベース——ITシステムの基盤を支えるインフラエンジニアは、デジタル社会に欠かせない存在です。一方で、クラウド技術の急速な普及によってその役割や働き方が大きく変わりつつあります。 「クラウド化が進めば、インフラエンジニアの仕事は減るのでは?」 そんな疑問を持つ方もいるかもしれません。 本記事では、インフラエンジニアの需要動向とその将来性について解説します。さらに、テクフリの案件データベースをもとに年収傾向やキャリアアップに役立つスキルもあわせてご紹介します。 これからインフラエンジニアを目指す方はもちろん、インフラエンジニアとして次のステップを模索している方にも役立つ内容です。ぜひ最後までご覧ください。 テクフリでフリーランス案件を探してみる インフラエンジニアの需要 2025年時点におけるインフラエンジニアの需要は、高いと言えるでしょう。 その背景には、クラウド技術の普及、セキュリティ対策の重要性、そして企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進といった要因が挙げられます。 近年、企業のITインフラはクラウドへと移行が進んでおり、AWSやGCP、Azureなどのクラウドサービスが主流となりました。しかしクラウド環境が広がることでインフラがシンプルになるわけではなく、むしろマルチクラウドやハイブリッドクラウドの導入によって複雑さが増しています。 そのため、クラウド環境の設計や運用に精通したインフラエンジニアの役割はこれまで以上に重要視されています。 さらに、サイバー攻撃の増加に伴い、インフラ領域におけるセキュリティ対策も不可欠です。企業ではゼロトラストセキュリティの導入やネットワーク防御の強化が進められ、システムの安定稼働を守るエンジニアが求められています。 特に、クラウド関連スキルやセキュリティ知識を兼ね備えたエンジニアは市場価値が年々高まっています。今後も企業のIT基盤を支える存在として、インフラエンジニアの需要が衰えることはないでしょう。 インフラエンジニアの年収 細かい職種の分類やスキル感により異なりますが、インフラエンジニア全体の平均年収としては500〜600万円程度となりそうです。インフラエンジニアはIT業界に属する会社にとって必要な存在であるため、業界内でも特に慢性的な人手不足にあります。 これを背景として年収水準は年々上昇傾向にありますので、これ以上の年収を手にする人も少なくありません。プロジェクトのマネジメントスキルやコミニュケーション能力を兼ね備えた人材であれば、年収1,000万円の大台を目指すことも十分可能と考えられます。 参考:職業情報提供サイト【jobtag】「運用・管理(IT)」 また、テクフリに掲載中の案件情報によるとインフラエンジニアの平均単価は約77万円となっており、年収に換算すると約930万円となります。 あくまで安定的に稼働した場合の参考値にはなりますが、フリーランスのインフラエンジニアとしてのキャリアに興味のある方はぜひ参考にしてみてください。 テクフリでフリーランス案件を探してみる インフラエンジニアに必要なスキルと資格 インフラエンジニアにまず不可欠なのは、チームメンバーと円滑な意思疎通を図るためのコミニケーション能力です。基本的にチームでの作業となるインフラエンジニアは、周囲のスタッフとの連携を取り、チームワークを重視して仕事を進めることが欠かせません。 加えて、海外のハードウェアやソフトウェアを扱う機会が多くなることから、IT系の専門用語を読み解けるだけの英語力を身に付けておくとよいでしょう。トラブルシューティングの際に英語を使った検索能力を発揮することで、迅速な復旧作業にも役立ちます。 米国Cisco Systems社による認定資格「CCIE」や、Oracle社による「Oracle Master」、といったIT関連の資格を入手しておくと、転職に有利となるでしょう。「ITパスポート試験」「基本情報技術者試験」に挑戦することも、インフラエンジニアとして働くにあたってプラスに働くはずです。 インフラエンジニアになるにあたって特定のプログラミング言語は特に必要とされませんが、インフラエンジニアと密接な関係を持つサーバーエンジニアが用いる言語については、一定レベルまで習得しておくと、社内でのコミニケーションが円滑になると予想できます。 具体的には、「Java」「PHP」「Ruby」といった言語の知見を持っているとよいでしょう。もちろん、インフラエンジニアとして不可欠な、ネットワークやサーバーに関する基礎知識の習得を優先してもらって構いません。 インフラエンジニアが活躍できる業界は? ITインフラの土台を支えるという意味では、インフラエンジニアが活躍できる場はIT業界全般といえます。ゲーム会社やアプリ制作会社、Webサービスに携わる会社など非常に多くの会社から需要が見込まれます。 とはいえ、今やITの力なくして企業活動を行える会社はほとんどないと言えることから、IT業界以外の場でも実力を発揮できると予想できます。例えば物流企業や保険会社、電気メーターといった企業でもインフラエンジニアの求人募集があるようです。 インフラエンジニアとしてまたなく続ける限り、それまでに培った技術や経験は必ずどこかで活かすことができます。IT以外の業界で働いたことがある人であれば、特に重宝される人材となることも可能でしょう。 今後の需要がなくなることがない分野でもあることから、一生の仕事として選ぶことも難しくありません。 まとめ この記事では数あるエンジニア系職種の中でも、インフラエンジニアという種類について仕事内容や年収情報などをご紹介してきました。この分野に興味がある人であれば知っておいて損はない情報だと思います。 ここで紹介したようなスキルを身に付けて、ニーズのある業界に履歴書を送ることで、あなたの理想のポジションを勝ち取りましょう。 テクフリでフリーランス案件を探してみる

PHP
PHPはまだ稼げる?将来性や年収事情について解説!
PHPとは? 今回は、一部では“オワコン”ともいわれるPHPについて、ご紹介したいと思います。 PHPの誕生は特殊で、カナダ人プログラマーのラスマス・ラードフ氏が作った”Personal Home Page Tools”(略してPHP Tools)を起源としています。このPHP Toolsは簡単に動的Webページを作るためのツールであり、プログラミング言語ではありませんでした。 そんなPHP Toolsですが、ラードフ氏によってオープンソースで公開されたところ、多くの人が利用し、数多の機能要望が提示されました。そして、提示された数多の要求への対応策として、PHP Toolsのプログラミング言語化、つまりプログラミング言語PHPと進化したのです。 現在のPHP(2019年現在の最新版はPHP7)は数度の改定を得て、Webページの作成、Web開発以外でも利用できる汎用性を獲得しています。 このような経緯で生まれたPHPですので、誰でも簡単にWebサイトの開発ができるプログラミング言語として知られています。ただし、“雑に書いても動くプログラミング言語”でもあり、意識的に処理効率の高いソースコードを書かないと、“とりあえず動くけれど、重たいプログラム”になりがちです。 PHPのデメリットとしてよく聞かれる、“PHPプログラマーは能力が低い”、“非効率で重いプログラミング言語”、という悪評もこれに起因します。特に初学者は自分の書いたプログラミングが動いたことに満足して、ブラッシュアップしない傾向にあるので要注意です。 ところで、なぜPHPがオワコンと言われているのでしょうか? 理由は簡単で、ライバル言語の躍進です。 Webシステム開発に強いPHPですが、PHPの代わりに使えるプログラミング言語としては、ぱっと思いつくだけでも、Ruby、Python、Java、JavaScript、Go言語などがあります。ここでは一つ一つのプログラミング言語の特徴まで紹介しませんが、数多のライバルたちを前に、PHPの地位・利用率が相対的に低下していくのでは?という危機感から現れたものです。 実際、「GitHubPullRequest」のプログラミング言語のシェア率を見ても、2013年時点との比較で2019年は半減しています。しかし、これはあくまで、シェア率です。そもそも、システム開発自体が増えているため、シェア率が下がったからと言って、実際にPHPの利用件数も減ったのか判断できません。 例えば、日本のIT大手サイバーエージェントの事業部の一つで、ゲーム事業などを手掛けるサイバーエージェント SGEや飲食店情報サイト「くるなび」を運営するぐるなび社は、PHPを利用していることで知られます。また、WikipediaもPHPですし、オープンソースのブログソフトウェアとして有名なWordPressもPHPです。 少なくとも2019年現在、一部の人が騒いでいるような「PHPのオワコン」感はないように思います。強いて言えば、オワコンと騒がれてたことで、若手エンジニアがPHPを習得するのを敬遠しがち、というのは感じます。 テクフリでフリーランス案件を探してみる PHPの現状 給与から業界の動向まで検証 今回は、求人市場の実態を知る参考値として、求人検索エンジン「スタンバイ」(株式会社ビズリーチ)に掲載された求人情報を分析した、【求人検索エンジン「スタンバイ」調べ】を利用させていただきたいと思います。 求人検索エンジン「スタンバイ」プログラミング言語別年収ランキング2018 (提示年収の中央値ベスト10) 順位 言語 年収中央値(万円) 最大提示年収(万円) 求人数(件) 1 Go 600 1,600 2,202 2 Scala 600 1,300 1,489 3 Python 575.1 1,499 9,344 4 Kotlin 575 1,200 961 5 TypeScript 575 1,200 667 6 R 574.8 1,000 220 7 Ruby 550 1,200 11,676 8 Swift 550 1,200 3,353 9 Perl 525 1,200 4,509 10 C 525 1,000 9,347 はい、PHPはランク外です。「やっぱり、オワコンじゃないですか?」と言われそうです。ただ、敢えて言わせていただくと、このスタンバイのランキングはPHPにとって、とても不利なものになっています。 このランキングは年収中央値(平均年収)で上から10言語を並べたものですが、上位、1位から6位に並んだプログラミング言語は、いずれも、ここ10年弱で日本でも注目されるようになったものです。いずれも扱えるエンジニアが不足しており、提示年収が全体的に高額化しています。 一方で、PHPやJavaなど、20年近く日本でポピュラーなプログラミング言語は、全体的に単価が安定しているため、年収中央値で評価付けされると、どうしても順位を落としがちです。もし、案件数や最大提示年収で集計したランキングも作成されれば、順位に変動があり、PHPやJavaが上位に食い込んでくるでしょう。 実際、スタンバイにてPHPの求人情報を探したところ、東京都内の正社員求人だけでも3万件ありました。全然、オワコンで廃れている感じがしないですよね。 なお、Indeedに過去3年間(2017年10月から2019年9月末)に掲載されたPHPの求人案件の平均年収は504万円だそうです。たしかに、ブームとなっている新進プログラミング言語には劣るものの、そこまで低単価ではありません。 PHPの将来性 給与から業界の動向まで検証 最後にPHPの将来性についても見ておきましょう。 PHPの将来性について、ネガティブな要素としては、以下の二つが挙げられます。 〇ライバルとなる言語が多く、相対的に地位が低下する可能性。 〇学習しやすい言語である。 一つ目の要素ですが、すでにご紹介した通り、PHPと同じことができるプログラミング言語がいくつも登場しており、今後、それらの言語に取って変わられる可能性は否定できません。 二つ目の学習しやすい言語というのも一見、ポジティブな理由に見えるかもしれませんが、将来性という意味では、ネガティブな要素にもなります。なぜならば、エンジニアの数が増えて、案件数に対して求人者が多くなってしまうと、どうしても単価が下がってしまうからです。 まして、他の言語に取って変われて案件が減っている局面で、エンジニ数が維持されたり、増えた場合、単価がガクッと下がってしまうでしょう。 しかし、PHPの将来性について、ポジティブな要素も沢山あります。 〇実際のところ、PHPで動いているWebはまだまだ多い。 〇ニーズに対して、PHPエンジニアが足りていない。 これも、すでにご紹介済みですが、オープンソースのブログソフトウェアとして有名なWordPressもPHPです。WordPressをベースに作ったWebサイトに手を加える(拡張機能を作成する)際も、基本的には、PHPを利用します。 実は、レンタルサーバ上でWordPressを使って自社HPを公開している会社も多いですが、これには、レンタルサーバの仕様上、他のプログラミング言語の強みである、フレームワークが利用できないとい事情を抱えていることも多いです。つまり、PHP以外のプログラミング言語では、WordPress並みのクオリティのサイトが構築できない、という訳です。 今後、技術の進化で状況は変わるかもしれませんが、よほどのメリットがなければ、これまでの経験、実績を捨てて、PHPから他のプログラミング言語に移行しない企業が多いと思います。そういう意味では、今後5年~10年のスパンで考えてもPHPは安定かもしれません。 さらに、これも上で少々、触れましたが、「PHPがオワコン」と言われている一方で、「PythonやGo言語が熱い」と世間で言われている影響もあり、PHPエンジニア志望者は確実に減ってきています。今後、PHPエンジニアの需要に対して供給が先細り、結果、単価が押し上げられる可能性もあります。 まとめ:PHPをオワコンと呼ぶなかれ PHPに限らずですが、あるプログラミング言語のことをオワコンと声高に主張する方ほど、その言語を使ったことがなかったり、歴史を知らない場合が多いように感じます。 PHPはもともとプログラミング言語ではなかったものが、プログラミング言語化されたものです。そして、途中でオブジェクト指向を取り入れたり、処理効率を上げたりと、時代に合わせて改良されてきました。今後も時代に合わせた進化をしていくと考えられます。 さらに、すでにPHPで動いているシステムが沢山ある以上、相対的に他の言語との比較で地位を低下させるかもしれませんが、“終わったコンテンツ”になる可能性は、世間で騒がれているよりもずっと低いのではないでしょうか? テクフリでフリーランス案件を探してみる

データベースエンジニア
データベースエンジニアがやめとけと言われる理由とは?将来性はある?
データベースエンジニアとは データベースエンジニアは企業や組織が大量のデータを効果的に管理して、それらを活用できるようにする専門職です。情報化社会の進展とともに、データは企業活動の中心となり、その正確な管理と分析が求められています。データベースエンジニアは、データベースの設計・構築・管理を行い、システムのパフォーマンスや安全性を最適化するという重要な役割を担っています。 データベースエンジニアの仕事には企業の運用に不可欠なデータの整合性やセキュリティを確保し、問題発生時の迅速な対応も含まれます。非常にやりがいのある職種である一方で、「データベースエンジニアはやめとけ」などといったネガティブな意見があるのも事実です。本記事では、データベースエンジニアはやめとけと言われる理由や、実際に将来性はあるのかといったことにフォーカスして解説していきます。 テクフリでフリーランス案件を探してみる データベースエンジニアがやめとけと言われる理由 データベースエンジニアは、システムの裏側を支える重要な職種である一方で、その難しさや責任の重さから「やめとけ」と言われることもあります。具体的な理由について、いくつかご紹介していきます。 働ける環境が限られてきている データベースエンジニアの求人は、アプリ開発エンジニアと比べると数が少なく、特定の業界に集中しやすいのが特徴です。特に、金融・医療・大手企業の情報システム部門やSIerなどで求められることが多く、スタートアップやWeb系企業では専任のデータベースエンジニアを採用しないケースも少なくありません。 また、クラウド化が進むにつれ、データベースの管理業務がクラウドサービス側に任されることが増えているため、従来のオンプレミス環境の運用スキルだけでは市場価値が低下してしまう可能性があります。 クラウドに対応できるスキルを新たに身につける必要がある 近年、オンプレミスのデータベースは減少し、AWS RDS、Google BigQuery、Azure SQLなどのクラウドデータベースが主流になっています。そのため、データベースエンジニアはSQLやチューニングだけでなく、クラウド環境の設計や運用スキルが求められることもあります。 さらに、クラウドDBは従来のRDBMSと異なり、スケーラビリティやコスト管理の知識も求められます。クラウドに適応できないと、キャリアの幅が狭くなる可能性があるでしょう。 1人での業務が多い 特に中小企業やスタートアップでは、データベースエンジニアが1人だけというケースも珍しくありません。アプリ開発やインフラチームと兼務することもあり、DB設計・チューニング・バックアップ・障害対応までを1人でこなさなければならないこともあります。 相談できる同僚がいない環境では、技術的な課題を自力で解決する負担が大きいため、孤独を感じることもあります。特にチームでの開発を好む人にとっては、厳しい環境になりやすいでしょう。 地味な仕事が多い データベースエンジニアの業務は、コードを書いて新機能を作るのではなく、既存のデータを最適化することが中心です。そのため、パフォーマンスチューニングや障害対応、バックアップの管理といった裏方の作業が多く、苦痛に感じてしまうことがあるかもしれません。 特に、DBの最適化や管理作業は目に見える成果が出にくいため、評価されにくいことも。プロダクトの新機能開発に関わりたい人には、物足りなく感じるケースもあるでしょう。 仕事の責任が重い データベースは、企業の基幹システムを支える重要な部分です。そのため、ちょっとした設定ミスや障害が大きな損害につながることも珍しくありません。 特に、データの消失や長時間のシステムダウンは、会社の信用問題にも関わるため、プレッシャーが大きい仕事です。また、万が一トラブルが発生すると、深夜・休日でも緊急対応を求められることがあり、精神的な負担がかかることもあります。 計画通りに仕事を進めにくい データベースの設計や最適化は、アプリ開発のスケジュールに左右されることが多いため、計画通りに進めるのが難しいことがあります。特に、開発チームが「とりあえず動けばOK」と考え、パフォーマンスを考慮しないクエリを大量に投入するケースがあるかもしれません。 後にデータベース側での負担が増え、突発的なパフォーマンスチューニングや修正作業に追われることも少なくありません。「腰を据えて設計したい」と思っても、現場の状況によって後回しにされることが多いのが現実です。 データベースエンジニアの将来性 データベースエンジニアの将来性は、IT業界全体の進化と密接に結びついています。近年はビッグデータやAI(人工知能)の活用、IoT(モノのインターネット)といった新技術が急速に普及しており、これらの技術は大量かつ複雑なデータの管理を前提としています。こうした背景から、データの効率的な管理と解析を行えるデータベースエンジニアの需要は増加の一途をたどっています。 さらに、クラウドコンピューティングの浸透に伴い、オンプレミス(自社管理)からクラウドベースのデータベースへの移行が進んでいます。クラウド環境におけるデータベース管理や設計、セキュリティ対策は高度な専門知識を要するため、これを得意とするエンジニアは今後ますます重宝されるでしょう。特に、AWSやAzure、Google Cloud Platformなど主要クラウドサービスのスキルを備えたデータベースエンジニアは、高い評価を受ける傾向にあります。 将来を見据えた場合、データベースエンジニアはただデータを管理するだけでなく、データの統合と分析をサポートする役割を担うようになります。これにより、企業が意思決定を行う上での基盤を提供し、ビジネスの成功を支える重要な存在として期待されています。データドリブンな時代において、データベースエンジニアは今後もIT分野で不可欠なポジションを保持し、その役割と価値はさらに高まることでしょう。 データベースエンジニアのキャリアパス データベースエンジニアのキャリアパスは、専門知識とスキルの深さや広さによって多岐にわたります。一般的なエンジニアと同様に、一定の業務経験によって知識やスキルを身につけることで、複数のキャリアパスが選択肢として考えられます。この記事ではデータベースエンジニアの主なキャリアパスとして、以下の4つについて詳しくご紹介します。 プロジェクトマネージャー データベースコンサルタント データサイエンティスト フリーランスとして独立 プロジェクトマネージャー データベースエンジニアからプロジェクトマネージャーというキャリアパスは、技術的な知識と組織管理能力の両方を活かすことができる道です。プロジェクトマネージャーとしての役割は、データベースプロジェクトの計画・進行管理を行い、チームを統率しながら予算やスケジュールの管理を担当することです。技術的な課題に対して迅速に対応し、チームメンバーと協力しながら課題解決を進める能力が求められます。 データベースに関する深い知識に加えて、クライアントやステークホルダーとのコミュニケーション能力が必要となります。プロジェクトマネージャーとしてさらに経験を積むことで、企業のIT戦略全体を統括するITディレクターやCTO(最高技術責任者)といったポジションに進むことも可能です。 データベースコンサルタント データベースコンサルタントは、企業や組織が抱えるデータベースに関する課題を分析し、改善策を提案する専門職です。顧客の業務プロセスを理解して、最適なソリューションを提供する能力が求められます。コンサルタントはさまざまなプロジェクトに携わる機会が多く、新しい技術や業界知識を習得し続ける必要があります。 データベースのパフォーマンスチューニング、セキュリティ強化、クラウド移行のサポートなど、幅広い業務を担当することができます。顧客のニーズに合った戦略的な提案を行うため、コミュニケーション能力やプレゼンテーションスキルも不可欠です。特に経験豊富なコンサルタントは、報酬の水準も必然的に高くなります。 データサイエンティスト データベースエンジニアとしてのキャリアを進化させ、データサイエンティストとしての役割を担うことは、データの価値を最大限に引き出す新しい挑戦を提供します。データサイエンティストは、データの収集・分析を行い、ビジネスに有用なインサイトを提供します。 統計学や機械学習の知識、PythonやRなどのプログラミングスキルが求められますが、データベースエンジニアとして一定の業務経験があれば問題はないでしょう。データドリブンな意思決定をサポートする役割として、企業にとって不可欠な存在です。プロジェクトによってはデータモデリングや高度なアルゴリズム設計を行い、業務プロセスの改善や新しい製品・サービスの開発を支援することもあります。 フリーランスとして独立 より自由度の高いキャリアを希望する場合は、フリーランスとしての独立も検討してみるといいでしょう。保持しているスキル、これから伸ばしていきたいスキルなどに合わせて参画するプロジェクトを選ぶことができ、スケジュールを柔軟に調整することが可能になります。多様な業界での経験や、特定の技術における高い専門性を持っているエンジニアは、フリーランスとしても高単価の案件を獲得することができるでしょう。 一方で、フリーランスとして活動する際には技術力だけでなく営業力も求められます。自身をマーケットに売り込むスキルや、契約関連の交渉能力などがその例です。フリーランスは安定した収入が難しいという声もありますが、専門のエージェントなどをうまく活用することによって自身の可能性をさらに広げることができるでしょう。 テクフリでフリーランス案件を探してみる データベースエンジニアの年収 テクフリのデータベース上にある案件情報によると、データベースエンジニアの平均単価は77.4万円です。したがって、単純計算すると想定年収は約930万円となります。(2024年11月時点/非公開案件を含む)正社員の場合はもう少し水準としては下がることが考えられますが、十分に高い年収水準といえるでしょう。 このように単価や年収の水準が比較的高いということからも、データベースエンジニアの現在の需要、並びに将来性の高さが伺えます。 テクフリでフリーランス案件を探してみる データベースエンジニアに役立つ資格 データベースエンジニアとしてのキャリアを築き、競争力を高めるためには、専門的な資格の取得が有効です。スキルを客観的に証明して信頼性を高めるだけでなく、キャリアアップの機会を広げる助けになります。ここでは、データベースエンジニアにとって役立つ以下の資格についてご紹介します。 応用情報技術者試験 データベーススペシャリスト試験 Microsoft 認定: Azure Database Administrator Associate ORACLE MASTER 応用情報技術者試験 応用情報技術者試験は情報処理技術者試験のひとつで、基本情報技術者試験の次のレベルに位置する国家試験です。情報システムの設計・開発・運用に必要な知識を広範囲にわたって問われ、ITエンジニア全般のスキルを証明する資格として認知されています。データベースエンジニアにとっても、技術的な理解を深めるうえで役立つでしょう。 データベーススペシャリスト試験 データベーススペシャリスト試験は、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が実施している国家資格試験です。IT業界での知名度も高いため、評価につながりやすいでしょう。データベースの設計・開発、さらには管理・運用についての高いスキルが求められます。2023年度における合格率は18.5%となっており、比較的難易度の高い試験といえるでしょう。 Microsoft認定: Azure Database Administrator Associate クラウドコンピューティングの急速な普及に伴い、クラウドベースのデータベース管理のスキルは非常に重要です。この資格では、Microsoft Azure上でのデータベース管理に関する知識を問われます。特にクラウド移行やクラウドネイティブアプリケーションに関わるデータベースエンジニアにとって、非常に価値のある資格です。 ORACLE MASTER ORACLE MASTERは、Oracle社が提供するデータベース製品に関する技術力を証明する資格で、データベースエンジニアやシステム管理者にとって非常に有用です。この資格は、Oracle Databaseの運用や管理、チューニング、設計に関する深い知識が求められます。世界中で認知されている資格であり、データベースエンジニアとしてのキャリアを強化するうえで役立ちます。レベル別に分かれているため、スキルに見合ったランクに挑戦することで着実なステップアップが期待できるでしょう。 まとめ 今回は、データベースエンジニアの将来性、具体的なキャリアパスについてご紹介しました。ビッグデータやAIなどの登場によってデータベースを取り巻く環境が変わってきましたが、それに対応するようにNoSQLデータベースがシェアを拡大するなど、データベース自身も変化してきています。今後の需要増加が十分に考えられる職種のひとつですので、自身の経験を活かせそうな方は、データベースエンジニアとしてのキャリアを検討してみてはいかがでしょうか。 テクフリでフリーランス案件を探してみる

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セキュリティエンジニア
セキュリティエンジニアとは?仕事内容や年収について解説!
セキュリティエンジニアは、サイバー攻撃を防ぐだけでなく、リスクを予測し、システムの安全を維持する重要な役割を担っています。高い専門性が求められる一方で、需要の増加に伴い、待遇面でも注目されている職種です。 近年はサイバーセキュリティの重要性が高まり、個人情報の流出や企業のシステム障害がニュースで取り上げられることも増えています。特に、個人情報を扱う企業では、セキュリティ対策が経営課題のひとつとされています。 本記事では、セキュリティエンジニアの仕事内容や年収、将来性について詳しくご紹介します。セキュリティ分野に興味がある方は、ぜひ最後までご覧ください。 テクフリでフリーランス案件を探してみる セキュリティエンジニアとは セキュリティエンジニアは企業や組織のデータ、ネットワーク、ソフトウェア、ハードウェアをさまざまな脅威から保護する役割を担います。具体的にはサイバーセキュリティのフレームワークを設計・開発・実装・維持し、セキュリティポリシーや手順の策定・運用を行うことが重要です。 また、ハッキングやデータ侵害、マルウェア攻撃など、外部および内部からの脅威に対する防御策を構築する必要があります。特に最先端のセキュリティ技術や暗号技術によってリアルタイムでシステムの脆弱性を特定し、迅速に修復することが求められます。 さらに組織内のIT部門や運用部門と連携し、全体のセキュリティ戦略を策定・実行するケースも多いでしょう。これにより、企業や組織は法的なコンプライアンス要件を満たし、顧客データや企業秘密を安全に管理することが可能になります。進化し続けるサイバー脅威に対応するため、最新の技術やリスク動向を学び続けることも不可欠です。 セキュリティエンジニアの仕事内容 セキュリティエンジニアの仕事内容は多岐に渡ります。ここでは、セキュリティエンジニアの代表的な仕事内容を4つ紹介するので、確認していきましょう。 企画・提案 セキュリティエンジニアの仕事の中で、企画と提案を行うことは多いです。この場合、初めに組織や企業の既存のインフラストラクチャとデータフローを詳細に分析することが必要です。この分析に基づき、セキュリティリスクや脆弱性を特定し、それに対する優先順位を決定します。 次に経営層や他のエンジニアと議論して、具体的なセキュリティ強化の手法や改善のための予算を提案することが多いでしょう。さらに、短期的な対応策と長期的な戦略の両方を練り、遵守すべき法的要件や業界標準に基づいた企画を作成していかなければなりません。 設計 設計フェーズでは、具体的なセキュリティ対策を踏まえた設計図を作成します。これには、ネットワークアーキテクチャ、データ暗号化手法、認証プロセス、アクセス制御などが含まれることが一般的です。 また、内部の社員だけでなく、外部のパートナーや顧客とのやり取りにおけるセキュリティも考慮されます。異なるシステムやプラットフォーム間での互換性も考慮しつつ、全体のセキュリティが強化されるように計画していくことが重要です。 実装・テスト 実装段階では、設計したセキュリティ対策が具体的に構築されます。これには、コードの記述、セキュリティソフトウェアの導入、ハードウェアの設定、ネットワークの再構成などが含まれるのが一般的です。実装が完了したら、網羅的なテストが行われます。 テストにおいては、ペネトレーションテスト、コードレビュー、セキュリティ監査などが行われ、設計通りに機能するか、また未知の脆弱性がないかを厳密に検証することを目的としています。 運用 実装後の継続的な運用・保守も、セキュリティエンジニアの担当する業務のひとつとなります。セキュリティエンジニアは、セキュリティインシデントが発生した場合の対処手順を事前に考え、不正アクセスやデータ侵害などの異常をリアルタイムでキャッチしていかなければなりません。また、新しい脅威に対応するために、定期的なアップデートとパッチ適用、セキュリティポリシーの見直しをすることも大切です。 セキュリティエンジニアにおすすめの資格 セキュリティエンジニアに興味がある人や目指したいと考えている人は、関連する資格の勉強をしておくと良いでしょう。必須の資格などはありませんが、自身のレベルを証明してクライアントからの信頼を得るために有効となります。セキュリティエンジニアにおすすめの資格は以下の3つです。 シスコ技術者認定 情報セキュリティマネジメント試験 CompTIA Security+ シスコ技術者認定 シスコ技術者認定は、ネットワークインフラに関する深い理解とスキルを証明する資格です。特に、シスコのネットワーク機器を使用する企業や組織では、この資格が高く評価されます。 セキュリティに関しても、VPNの設定やファイアウォールの運用、侵入検知システムといった、高度なセキュリティソリューションの理解が求められるでしょう。セキュリティエンジニアがネットワーク全体のセキュリティを確保する上で、非常に役立ちます。 シスコ認定 情報セキュリティマネジメント試験 情報セキュリティマネジメント試験は、情報セキュリティに関するマネジメントスキルと戦略的な視点を評価するものです。リスクアセスメント、コンプライアンス、セキュリティポリシーの策定と運用、インシデントレスポンスのプロセスなど、多角的なセキュリティの管理手法に精通していることが求められます。 この資格で必要な知識を習得し、資格を保有することで、組織内でのセキュリティ戦略の策定をする際、やり取りがスムーズになるでしょう。 情報セキュリティマネジメント試験 CompTIA Security+ CompTIA Security+は、セキュリティの基礎から高度なテクニックまで幅広い知識とスキルを証明する国際的な資格です。暗号化、認証、セキュリティプロトコル、ネットワークセキュリティなど、多くの主要なセキュリティ分野がカバーされています。 また、この資格は特定の製品やメーカーに依存しない内容であるため、多様な環境と技術に対応可能なスキルセットを持っていることが証明可能です。 特に初心者や中級者がセキュリティの広範な知識を習得するための良いスタート地点とも言えます。 CompTIA Security+ セキュリティエンジニアに向いている人 セキュリティエンジニアには向き不向きがあります。では実際にどんな人が向いているのか、いくつかポイントをみていきましょう。 最新の技術をキャッチアップできる セキュリティエンジニアには、日々変化するサイバー脅威や新しい技術トレンドに迅速に対応できる能力が求められます。そのため、新しいプログラミング言語、セキュリティフレームワーク、ネットワークプロトコルなどに対する好奇心と自発的に調査を行う学習意欲が不可欠です。 責任感が強い 情報セキュリティは企業にとって極めて重要な側面であり、エンジニアのミスや盲点が企業の財産や評価、さらには顧客のプライバシーに大きな影響を及ぼす可能性があります。 そのため、一つ一つのタスクに対する高い責任感が必要です。経営層や他の部署とコミュニケーションをとり、全体のセキュリティポスチャを強化する役割も担うため、リーダーシップとチームワークも重要な要素となります。 論理的思考ができる セキュリティエンジニアは、複雑なシステムやデータ構造を解析し、その上でセキュリティの脆弱性やリスクを評価する必要があります。したがって、高度な論理的思考能力と問題解決スキルが求められるでしょう。 具体的なセキュリティインシデントが発生した際には、限られた情報から迅速かつ正確に原因を特定し、適切な対応策を練る能力が不可欠です。 高いコミュニケーション能力 セキュリティエンジニアは、技術的な知識だけでなく、それをわかりやすく他のステークホルダーに説明できるコミュニケーション能力も必要です。セキュリティポリシーの策定や変更、緊急時のインシデントレスポンスなどでは、技術部門だけでなく経営層や法務部門、外部のパートナーとも効果的にコミュニケーションを取る必要があります。 このように、セキュリティエンジニアに向いている人は、多角的なスキルと資質が求められるでしょう。最新の技術を素早く学べる能力と、その技術を安全かつ効果的に適用する責任感と思考力、そして多様な人々と効果的にコミュニケーションを取る能力が不可欠です。 セキュリティエンジニアの年収 テクフリに掲載中の案件を参考にすると、フリーランスのセキュリティエンジニアの平均単価は87万円程度となっています。単純に年収換算すると1,000万円ほどの収入となります。あくまでフリーランスの単価をもとに算出した数値になりますが、キャリアの選択肢としてフリーランスをお考えの方は参考にしてみてください。 年収は経験年数や責任の範囲、そして働く業界などによっても変動すします。セキュリティエンジニアの年収は近年上昇傾向にあることからも、需要の高い職種と言えるでしょう。 テクフリでフリーランス案件を探してみる セキュリティエンジニアの将来性 セキュリティエンジニアの将来性に関する展望は非常に明るいと言えるでしょう。近年、サイバーセキュリティの脅威が急速に進化しており、様々な新たな攻撃手法や戦略が出現しています。サイバー攻撃に対応するため、セキュリティの防御手段や戦略もその都度更新されるため、更なる高度化が必要です。 こういった背景から、セキュリティエンジニアの役割は今後さらに重要となり、活躍の場は広まっていくでしょう。また、近年のテクノロジーの発展とともに、IoTデバイスの普及が急速に進行しています。家電から自動車、産業機器に至るまで、さまざまなデバイスがインターネットに接続される時代となりました。 これに伴い、これらのデバイスを標的とした攻撃も増加しており、その対策には専門的な知識と技術が不可欠です。このような状況下において、企業はセキュリティエンジニアを重要なポジションと考え、採用や教育に投資する傾向にあると言えるでしょう。 まとめ サイバー攻撃の脅威が高まる現代において、セキュリティエンジニアは組織の安全を守る重要な役割を担っています。データやシステムの保護だけでなくリスク管理やセキュリティポリシーの策定・運用にも関わるため、幅広いスキルが求められる職種です。 また、セキュリティ技術の進化とともにその需要は今後も高まり続けると考えられます。高い専門性が求められる一方で、待遇やキャリアの可能性も広がっており、非常にやりがいのある仕事と言えるでしょう。 これからセキュリティエンジニアを目指す方は、基礎知識をしっかりと身につけ、最新のセキュリティ技術やトレンドを学び続けることが成功のカギとなります。ぜひ本記事を参考にしながら、キャリアの選択肢として検討してみてください。 テクフリでフリーランス案件を探してみる

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フリーランスから正社員への転職は可能?成功のポイントを解説します
フリーランスとして活躍しているあなたは、さらなるキャリアアップの道として、正社員として就職する可能性を考えたことはありますか?正社員には以下のようなメリットがあります。 収入が安定する 福利厚生が充実している この記事ではフリーランスから正社員への転職について、転職は可能なのかということから、転職を行う方法を紹介します。 今回は、フリーランスの人が就職面接で気を付けるポイントも紹介するので、あわせて参考にしてみてください。 フリーランスから正社員への転職は可能? フリーランスから正社員への転職は十分に可能です。近年では、不安定な収入からの脱却や将来の安定性を求めるニーズに応えるため、フリーランスの経験も考慮して採用活動を行っている企業もあります。 また、即戦力となるエンジニアの需要が高まっている傾向にもあります。フリーランスで得た知識や経験を活かして、正社員として企業で活躍したいと考えている人は、今回の記事を読んでさらなるキャリアアップを目指しましょう。 フリーランスが転職を考える理由 組織において長期的なキャリアパスを築きたい、安定した収入を得たい、など、フリーランスが正社員として働くことを希望する理由はさまざまです。近年では、フリーランスのスキルや経験を重視した求人も増えている点も、フリーランス人材が正社員を目指す理由のひとつです。今回はフリーランスが転職を考える理由として代表的なものを3つ紹介します。 安定した収入を得たい フリーランスとして安定した収入を得ていくのは、決して簡単なことではありません。正社員として雇用されれば、給与や福利厚生の安定性が保証されるというメリットがあります。より安定的な生活を送ることで家族を守りたい、などの理由から正社員を希望する方もいます。 企業の自社開発案件に携わりたい フリーランスはクライアントの案件に応じて仕事をすることが多く、自身のアイデアを十分に活かせないという場面もあります。正社員として自社開発案件に関わることで、新たなプロジェクトに挑戦できることもあるでしょう。企画から携われる自社開発に魅力を感じて転職する方もいます。 さらにスキルアップしたい フリーランスとして働くことは自己スキルの向上につながる一方で、他の社員からの学びや成長の機会が限られるケースもあります。正社員として採用されれば、組織の中での仕事や他の社員との協力を通じて、より幅広いスキルを磨く機会に恵まれるかもしれません。 それは技術的なものだけではなく、企画や管理といったマネジメントスキルや、企業特有のノウハウなども含まれます。フリーランスとして独立して身に着けたスキルに限界を感じて、さらなるスキルアップするために正社員として働くことを希望する方もいます。 フリーランスの転職面接で伝えるべきこと フリーランスの転職面接では、フリーランスとして活躍してきた実績をアピールしつつも、企業での働き方を理解していることを伝えるのが重要です。実は、フリーランスから正社員を目指す方の中には、フリーランスの転職面接がうまくいかないという人もいます。転職面接でありがちな失敗は以下のとおりです。 過度な自己アピール 応募先の企業への理解不足 今の環境への不満が志望動機(年収・働き方など) 今回は、このようなよくある失敗を踏まえて、転職面接で伝えるべきポイントを3つ紹介します。 即戦力として活躍できる フリーランスは個人で仕事をすることが多いため、高いスキルや即戦力になる実務経験はアピールポイントになります。面接ではこれまでの実績や経験をアピールすることが重要です。自身の実績やスキルを具体的に示し、自分が企業に貢献できる能力をアピールしましょう。 過去のプロジェクトでの成果や解決した課題、お客様からの評価などを通じて、自身の実績を明確に伝えることが大切です。フリーランスとして働くことで培った自律性や柔軟性、問題解決能力なども強調し、即戦力としての価値をアピールしましょう。 協調性を持って業務に取り組める フリーランスとして独立して働いてきた人は、個人で作業することが多いため、協調性やチームワークに関して不安を抱えるかもしれません。 しかし、正社員としての面接では、チームでの業務への適応能力や円滑なコミュニケーションスキルをアピールすることが重要です。 綿密なコミュニケーションを取り合うよう心掛けた経験や、協調性を発揮して働いた経験などを伝えましょう。 フリーランスとして業務委託で仕事をするためには、関係者との調整が不可欠です。チームでの業務が未経験でも、案件を円滑に進めるためにしてきたコミュニケーションの工夫などはないか思い出してみましょう。 年収低下の可能性があることを理解している フリーランスとしての収入が一時的に高い場合、正社員への転職によって年収が低下する可能性があります。面接では、年収低下の可能性があることを理解していることを伝えましょう。給与面での柔軟性や将来の成長に期待を寄せる姿勢を示し、収入面だけでなくキャリアの発展や安定性を重視していることをアピールすることが大切です。 フリーランスが転職を行う方法 フリーランスが転職を行うにはどのような方法があるか知っていますか?よくある方法としては転職エージェントの活用が挙げられます。最近では転職向けのエージェントサイトも増えており、フリーランスからの転職が行いやすいです。 エージェントは転職者の経歴だけでなく人柄も含めて採用担当者に推薦します。そのため、エージェントから紹介された求人は採用されやすいというメリットもあります。フリーランスが転職を行う方法は転職エージェントだけではありません。ここでは、フリーランスが転職を行う方法を3つ紹介します。 エージェントを活用する フリーランス人材が転職する際には、エージェントを活用するのが一般的です。転職エージェントを利用する場合は、経歴などをもとに企業へ推薦してもらうことになります。自身のスキルを企業へ直接アピールするのは簡単ではありませんが、エージェントのサポートを受けながら安心して転職活動を実施できるのがメリットです。 とくにエンジニアの方であれば、ITフリーランスに特化したテクフリがおすすめです。 テクフリはおもにITフリーランス人材への案件紹介を行っていますが、その後の正社員採用につながる「ARS(Advanced Recruiting Service)」という手法も提案しています。 ARSでは一度業務委託契約を結び、業務開始後にエンジニアと企業双方の合意があれば社員登用を行うことになります。 企業におけるIT人材の採用課題を解決するためのサービスですが、採用後のミスマッチを防げるこの手法は、正社員への転職を検討しているフリーランス人材にとっても魅力的です。 テクフリでフリーランス案件を探してみる ビジネス系のSNSを活用する ビジネス系のSNSを活用することで、自己PRや経歴の発信、求人情報の収集が可能です。ビジネス系SNSといっても、Twitter、Facebook、Instagramといった大手SNSを活用することが多いです。 ビジネス系SNSではチャットやオフ会などを通して、企業の社員と交流することもできます。実際に現場で働く人との繋がりを持つことで、企業に関する理解を深めてから求人に応募できるというメリットがあります。 中には多くの企業や採用担当者が利用しているSNSもあり、転職のチャンスを広げるチャンスです。自己紹介やスキル、実績の記載に加え、業界や関心領域に関するコンテンツの発信や他のメンバーとのネットワーキングを通じて、転職の機会を見つけましょう。 クライアントからオファーを受ける フリーランスとして実績を積んでいる場合、クライアントから直接転職のオファーを受けることもあります。この場合非常にスムーズに正社員へ移行できます。 長期のプロジェクトに携わっている人は、そのクライアントが正社員としてあなたを採用したいと思っている可能性もあるため、積極的にコミュニケーションを取ることが大切です。自身の能力と専門知識をクライアントにアピールし、転職のチャンスを掴み取りましょう。 まとめ 今回はフリーランスから正社員への転職について紹介しました。不安定な収入や将来の安定性を求めるフリーランスにとって、正社員としての転職は魅力的な選択肢です。安定した収入の獲得、自社開発案件への関与、スキルアップといった要望を持っている人は、企業への転職も検討してみましょう。企業への転職面接で伝えるポイントは以下の3つです。 即戦力として活躍できること 協調性を持って業務に取り組めること 年収低下の可能性があることへの理解 今回紹介したポイントを参考に、希望する企業への採用を勝ち取りましょう。企業への転職方法としては、エージェントやビジネス系のSNSの活用、クライアントからのオファーなどがあります。自身の魅力や価値をアピールして、新たなキャリアの可能性を追求しましょう。 転職は大きな変化ですが、適切なアプローチと準備を行うことで、フリーランスから正社員へのスムーズな転職を実現できます。新たなキャリアへの一歩を踏み出し、目指す未来に向かって頑張りましょう。 テクフリでフリーランス案件を探してみる

働き方
sierとweb系の違いを徹底解説!キャリアに活かせる選び方とは?
SIer業界やSIeエンジニアに対して、 Web系エンジニアや人材会社によるネガティブな意見や書き込みがインターネット上に散見されます。そして、最終的に「IT業界に行くならば、Web系に限る」といった終わり方をしているサイトが多いのではないでしょうか? その手の記事について、「あまりに一方的な情報発信が多い」と感じています。 それぞれの投稿主がSI(システムインテグレーション)業界を批判する根拠となる体験は事実としてあるでしょうし、SIerを否定するロジックについても、ひどく的外れなものは実際ありません。が、“Web系こそ正義”という前提に立った主義主張ばかりだと感じています。 そこで今回は、SIer出身で、SIerエンジニアともWebエンジニアとも仕事をしたことがある一人として、SIerだって悪くないよ、と敢えて一石を投じた内容をつらつらと書いてみました。 フリーランスのWeb系とSIerについて相談してみる そもそもWeb系・SIerとは? まずは、 Web系とSIerの違いから確認しておきましょう。 より簡単なSIerから解説すると、SIerとは「エンタープライズシステムと呼ばれる、企業や国・自治体などのための比較的規模の大きなシステムを開発し納品しているIT企業」のことを指します。 エンタープライズシステムの例としてはERP(企業資源計画)、POS(販売時点情報管理)、金融システム、行政システムなどが挙げられます。 対して、Web系とはWebサービスを運営・提供するIT企業のことです。ショッピングサイトを運営するAmazonや楽天、検索エンジンのGoogle、SNSのTwitterやLINEなどがWeb系に分類されています。 SIerに対して、Web系は直接エンドカスタマー、つまり「システムの利用料を払う人」に対してビジネスを展開しているのが特徴です。 そして、世間的にはWeb系で働くエンジニアとSIerで働くエンジニアはお互いをライバル視しており、仲が悪いということになっています。今回のこの記事も、そのイメージに沿ったタイトルにしています。 ただ、私個人の感覚としては、一部のWeb系エンジニアが強烈に強烈にSIerエンジニアを敵視していますが、その一部の人たちを除くと、あまりSIerだWeb系だと意識していないエンジニアの方が多いように思います。 特にSIerエンジニアの大半はWeb系エンジニアに敵意もなければ、好意もない、もっというと「転職先を探している時くらいしか、意識しない」というのが実態のように思います。 だからこそ、インターネット上でも Web系エンジニアや人材会社によるネガティブな意見や書き込みが目に付くのに対して、逆にSIerエンジニアから Web系エンジニアに対する意見や書き込みが少ないのでしょう。 SIerはレベルが低い? SIerエンジニアを下に見ているWeb系エンジニアに「なぜ、SIerエンジニアを馬鹿にしているの?」と尋ねると、「レベルが低い」「技術力がない」という答えが返ってきます。 さらに、「具体的にどういうところでレベルが低いと思うの?」と尋ねると「ソースコードをコピーして使いまわしている」だとか「新しい技術を使わないから」といった類の答えが返ってくることが多いです。 たしかに、SIerでは”実績のある雛形ソースコード”が用意されていることが多いです。また、レガシーなシステムを扱っているところも多く、ある意味では”進歩がない”という風に感じるのは否定できないです。 しかし、”新しいことをする=技術力がある”なのでしょうか? その通りだ、と答える人もいるかもしれませんが、私の感覚では、絶対に違います。 エンジニアにとって「技術力」とは、クライアントや利用者の要求を解決するための知恵です。レガシーな方法でも、新しい方法でも、システムを使う人をハッピーにできれば、手段は問われないはずです。新しいことにトライして、お客様に不利益を与えるのは、決して技術力があるとは言えません。 ソースコードのコピーも、システムを使う人をハッピーにするための知恵です。実績のない”僕が考えた最高のソースコード”で、バグが埋め込まれるのを防ぐ意図があります。調子に乗ったエンジニアのせいで、クライアント企業のビジネスを止めてしまったら、誰がどうやって責任を取るのでしょうか? 一企業の営業活動が止まるくらいならまだ良いですが、SIerが手掛けるシステムの中には、行政システムや金融システムや交通システムなど、ちょっとしたバグから個人情報の流出につながったり、死者が出ることも考えられます。 事実として私も、ソースコードのコピペに慣れてしまい、一から自分で書けなくなったSIerエンジニアを何人も見たことがあります。しかし、そういうエンジニアは閑職に追いやられているはずです。現場で中心となっているエースメンバーは、ソースコードの読み書きができて当たり前です。 Web系の方が給与が高い? SIerからWeb系に移ったエンジニアの中には、自身の体験をベースに「Web系の方が給与が良い」と言う方がいらっしゃいます。残念ながら、それは、その人が幸運だっただけで、実際はSIerの方が高年収です。 なぜならば、 Web系は自社サービスが思ったより不評だったり、急に利用者が減って赤字になるリスクが常に付きまといますが、SIerは企業のクリティカルなシステムに関わっているので、景気や人々の趣味嗜好の変化によって、業績が大きく振れることはありません。基本的には、よっぽどのデスマーチ案件でなければ、赤字になることはないのです。 また、 大企業の系列企業やグループ企業という側面を持つ SIerも多いです。スーツ必須で勤務時間は朝9時から18時と厳格に決まっているなど、普段の勤務ルールはWeb系よりもうるさい反面、福利厚生の面ではWeb系より優れているところの方が多いです。 昨今、働き方改革が叫ばれていることもあり、定時以降の勤務に制限のあるSIerも多く、ワークライフバランスという意味でも、下手なWeb系よりSIerの方が良いように感じています。 実は、私のSIer時代の同期の中にWeb系に転職し、さらには、その会社のCTO(最高技術責任者)になった男がいます。たまに助っ人として、彼と一緒に働くのですが、彼曰く「勤務時間が自由になった、というのは実は恐ろしいことで、いつ仕事の連絡が来ても、対応できるように構えておかなくてはならなくなってしまった」そうです。 挙げ句の果てに「いまでも会社に残っている同期から年収と見込み退職金と一か月の平均勤続時間を教えてもらって、自分とそいつの生涯年収を割り出し、さらに時給換算したら、明らかに転職しないほうが賢い判断だった」と嘆いていました。 もちろん、自社サービスが思いのほかヒットして、高年収を得ているWeb系エンジニアもいらっしゃるので、一概に、SIerの方が高いと断言できません。が、期待値としては、Web系<SIerです。 SIerは将来性が低い? 近年、クラウドの発達によってSIerの収益が悪化してり、SIerの将来に暗い影を落としている、という論調が見られます。 これはSIerにとって悪いニュースかもしれませんが、視点を変えてみると、世界的に成功しているWeb系企業であるAmazonやGoogleが、クラウドという新たな仕組みで、SIerの世界に入り込んできた、とも言えます。 もはや、Amazonに至ってはECサイトよりもクラウドサービスであるAWSの方が売り上げは大きいです。やはり、エンタープライズシステムはビジネスとして美味しいのです。 今後、SIerの役割は変質する可能性はあると思いますし、変質できないSIerは淘汰されていく可能性があります。が、エンタープライズシステムの仕事そのものはなくなることはないでしょう。 また、エンタープライズシステムを上流工程から担えるSIerはある程度、数が限られています。競合他社との争いや人々の趣味嗜好の変化を受けやすいWeb系の方が、SIerよりよっぽど生き残りが大変です。 SIerの方が働きやすくて安定企業が多い? ここまでは、SIer寄りで、Web系にとっては不利な内容となっていますが、SIer業界の不都合な事実にも目を向けましょう。 それは、SIer業界は純然たる“階層社会”ということです。所属する会社によって業務の幅や待遇も異なります。 大規模なエンタープライズシステム案件には大量の人手が必要ですが、クライアント企業から直接受注した元請けSIerだけでは人材が賄えることはまずありません。ですので、下請け企業に人手を借りるための依頼をすることになります。そして、その下請け企業も、さらに下請け企業から人手を借りてくる、ということが当たり前に行われています。 当然、より階層の低い下請け企業ほど収益も低いですし、結果として、そこで働く人たちの年収や待遇も低いです。 さらに言えば、“エンタープライズシステムを上流工程から担えるSIerはある程度、数が限られています”と上で書きましたが、企業の経験値的にも上流工程を担えるのは元請けSIerのみです。二次請けくらいであれば、傘下メンバーのマネジメントや元請けメンバーの相談役などの形で上流工程にタッチし、知っている人も多いですが、それ以下の低階層の会社だと絶望的です。 SIer業界への批判として、たまに聴かれる「ひたすら言われた通りにソースコードをコピペしているだけで、技術力が身につかないし、年収が低いのがSIer」というのは、“三次請け以下の底辺SIerで働くエンジニアから見た現実”なのです。OJTといえば聞こえはいいですが、ろくな教育もされず、単純作業者として現場に放り出される。これは決して偏見ではありません。 まとめると、三次請け以下の中小零細SIer(SIerと呼ぶことに違和感を感じるけれど)には、これまで見てきたようなWeb系に対する年収などの待遇的アドバンテージは期待できないから、そういうところに行くならば、Web系の方が就職先として良いです。 が、クライアント企業から直接依頼を受けられる大手・中堅SIerであれば、Web系より就職先として私は断然おススメします。 最後に 個人的な感覚ですが、SIerは据え置きゲーム機、Web系はスマホゲームのようなイメージがあります。 ゲーム専用機はスマホゲームに取って代わられる、と言われつつも、次世代のPlayStationであるPS5が開発中であることが明らかになっているように、一定の支持を得て、開発が続けられています。SIerも、いつかなくなると言われつつも、安定して残り続けていくのではないでしょうか。 対して、スマホゲームは、年間数百ものタイトルが発表されると同時に、同じくらいの数のタイトルがサービスを終了しています。Web系も仕事自体はなくなりませんが、「一つの会社がどうなるか」を考えたとき、SIerよりも不安定な存在だと感じます。 また、Web系の筆頭であるAmazonやGoogleがクラウドによってSIerの領域でも影響力を強めていることをご紹介しましたが、その逆もありえます。 昨今、話題となっているAIやFinTechなどの領域では、資金力があり、調査研究を進めていたSIerが、エンドユーザー向けサービスを展開して、Web系のライバルとなる余地は十分にあります。 今後、Web系やSIerという仕切り自体がナンセンスなものになるかもしれません。

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屋号とは?商号との違いなど、フリーランス向けにわかりやすく解説!
屋号とは 屋号とは、個人事業主がビジネスにおいて使用する名称のことです。法人の「会社名」と似た役割を持ちますが、フリーランスは本名で仕事をすることもできるため、必ずしも屋号が必要というわけではありません。 しかし、屋号を設定するとビジネスの信頼性やブランディングの強化、屋号付き銀行口座の開設など、多くのメリットがあります。本記事では屋号と商号との違いやメリットなどを、フリーランスの方に向けてわかりやすく解説します。 テクフリでフリーランス案件を探してみる 商号と屋号の違い 繰り返しになりますが、屋号は個人事業主が自由に決められるビジネスネームのことです。登録の義務はなく、開業届に記載することで使用できます。例えば、フリーランスエンジニアの山田太郎さんが「山田システム開発」や「Tech Solutions Lab」という名前で活動する場合、この名称が「屋号」にあたります。 一方で商号は、法人が登記する正式な名称のことを指します。株式会社や合同会社などの法人を設立する際には、法務局に商号を登記することが義務付けられています。 例えば、「株式会社Tech Solutions」や「合同会社田中システム」といった名前は、商号として登記された法人名です。商号は登記が必要なため、同じ住所に同一の商号を持つ法人を設立することはできません。 項目 屋号 商号 対象 個人事業主 法人(会社) 登録の義務 なし(開業届で記載可能) あり(法務局で登記が必要) 使用の自由度 比較的自由に変更・使用可能 変更や使用には一定の制約あり 銀行口座の開設 屋号付き口座を作成できる場合あり 法人名義の口座を開設可能 フリーランスや個人事業主は法人ではないため、商号ではなく「屋号」を使うのが一般的です。特にエンジニアやクリエイターとして活動する場合、屋号を使うことでより信頼性の高い印象を与えられる場合もあります。 また、法人化を検討している場合には、商号の登記が必要になります。まずは個人事業主として屋号を決め、ビジネスの成長に合わせて法人化を視野に入れるのもひとつの戦略でしょう。 屋号をつけるメリット 屋号を持つ最大のメリットは、ビジネスの信頼性を高め、取引を有利に進められる可能性があることです。 例えば、地元で弁護士を探している人は、インターネットで「大阪市 弁護士 事務所」と検索することが多いでしょう。このとき、「○○弁護士事務所」のように、業種や地域名を含んだ屋号を設定しておくと、検索結果で見つけてもらいやすくなるため、集客の面で有利になります。 また、クライアントと仕事の相談をする際、名刺やメールの署名に屋号があると、より信頼感のある印象を与えられます。発注先を比較検討する場面では、屋号のある個人事業主の方が「しっかりとした事業者」として見られ、選ばれやすくなることもあります。 このように、屋号を持つことで、集客や信頼性の向上につながり、ビジネスをよりスムーズに展開できる可能性があります。 関連記事:フリーランスエンジニアに名刺は必要?作成方法や記載項目を解説 このようなメリットがある一方で、屋号の重要性はビジネスの形態によって異なります。例えば、人材会社経由で案件を獲得することが主流のフリーランスエンジニアにとっては、屋号の重要度は比較的低いかもしれません。 ただし、インターネット上で実名を公表せずにポートフォリオを公開している人や、クラウドソーシングで仕事を受注している人にとっては、ニックネームやユーザーIDを屋号として活用するケースもあります。こうすることで、ビジネスネームとしての統一感を持たせつつ、匿名性を保つことが可能になります。 屋号は持つだけで費用がかかることはないため、ひとまず開業届に記載してみたという方も一定数いらっしゃいます。後から自由に変更できるため、まずはビジネスに合った名前を考え、気軽に屋号を設定してみるのも良いでしょう。 商号はフリーランスに必要? フリーランスが屋号に加えて商号まで持つべきかどうかは、最終的には個人の価値観によるでしょう。 商号を持つ最大のメリットは、ビジネス上の名称が他者と重複するのを防げることです。しかしフリーランスエンジニアの場合は、普段の業務で「商号か屋号か」が問題になる場面はほとんどありません。そのため、必ずしも登記が必要というわけではありません。 また、商号登記にはコストがかかるというデメリットがあります。屋号であれば自由に設定・変更できますが、商号を登記すると、変更時に追加の費用や手続きが必要になるため、慎重に考える必要があります。ただし将来的に法人化を視野に入れているなど、特別な事情がある場合は、商号登記を検討する価値があるでしょう。 商号登記の仕方と注意点 最後に商号登記の行い方も、簡単ですがご紹介いたします。 商号登記も登記の一種です。管轄は法務省の地方支分部局(出先機関)である法務局となっています。法務局の担当窓口に、記入済みの商号登記申請書と印鑑証明書を提出する形になります。また、事務手数料相当の、登録免許税3万円の納付も必要になります。 ここで重要なのは、何度も繰り返している通り、商号のつけ方には制限があるということです。個人事業主の場合、”会社と間違われない名前にする”というものと、“地域ですでに使われている商号を使ってはいけない”というものです。 すでに使われている商号の調べ方としておすすめなのが、国税庁の法人番号公表サイトを使う方法です。日本に存在するすべての法人がデータベース化されているため、ある程度、重複を防ぐことができます。 ただし、法人ではない個人事業主が登記した商号までは登録されていないため、最終的に本当に使えるかどうかは、登記を確認するしかありません。法務局や商号登記に精通した法律家(行政書士など)に相談するのがベターです。 最後に 屋号は、フリーランスの方が事業をよりプロフェッショナルに見せるための名称です。商号とは異なり、自由に決めることができるのが特徴です。設定することで信頼性を向上させたり、屋号付きの銀行口座を開設できたりするというメリットがあります。 より事業らしい印象を持たせたい、ブランディングを強化して仕事の幅を広げたいと考えているなら、屋号の導入を検討してみるとよいでしょう。 テクフリでフリーランス案件を探してみる

Laravel
Laravelの人気と将来性を徹底的に解説!
「Laravel」という言葉をご存知でしょうか?LaravelはPHPで人気のフレームワークで、WEBフレームワークの一種です。イチからコードを書いていたら何週間、何ヶ月とかかってしまうところを、Laravelのようなフレームワークを用いることで圧倒的に工期を短縮することが可能になります。 Laravelの特徴や魅力、使用するメリットはどんな点にあるのでしょうか?Laravelの将来性とともにお伝えしていきます。 テクフリでフリーランス案件を探してみる Laravelとは? Laravel(ララベル)は、PHPのフレームワークの1つです。プログラムを開発する際に、工程を簡素化してスピーディーに機能を実装するために生み出されたのがフレームワークという存在です。 LaravelはPHPのコーディングを圧倒的に楽にしてくれるフレームワークであり、メンテナンスも容易になります。PHPのフレームワークの中でも、今最も人気なのがLaravelなのです。 Laravelを使いこなすためには、まず何よりPHPの知識が必要です。特にPHPのバージョン管理を行う「Composer」というソフトを利用しますので、Composerの扱いにも慣れておくと良いでしょう。 PHPのほかにも、HTMLやCSSの知識が必須です。とはいえ専門的なスキルを求められるわけではないので、基本的な知識があれば十分です。 Laravelの機能は? そんなLaravelが人気を博しているのにはさまざまな理由があります。 たとえば、「日本語での情報量が多い」点があげられます。Laravelは世界中で注目されているフレームワークですが、日本にもLaravelを支持するエンジニアが多く、ブログなどで詳しく説明されていることが多くなります。 もちろん英語圏を探せばさらなる情報が手に入りますので、機能を学んだりトラブルシューティングを行ったりする際には大きく役に立ちます。その意味では学習コストが低く、初心者が手軽に学びやすいフレームワークと言えます。 なお、PHPフレームワークとしては、日本のエンジニアで広く使われている「CakePHP」というフレームワークもあります。こちらは海外ではあまり使われなくなってきており、利用者は減少傾向にあります。 LaravelよりもCakePHPのほうが動作は早いという特徴はありますが、今から習得するのであれば圧倒的にLaravelがおすすめです。 というのも、Laravelには先進的な機能が数多く実装されている利点があるからです。今後は間違いなくLaravelがメジャーなフレームワークへシフトしていくと考えられるため、優先して学習しておくに越したことはないのです。 ちなみに、Laravelの公式サイトには「The PHP Framework For Web Artisans」というコピーが載っています。「Web職人のためのPHPフレームワーク」という意味合いです。Webアプリ開発に携わりたい、新たなスキルを身につけたいと考える方にぴったりのフレームワークと言えるでしょう。 Laravelを使用するメリットは? Laravelには、従来のフレームワークと比べて「学習コストが低い」「自由度が高い」「利用者が増加傾向にある」という特徴を持ちます。非常に使い勝手の良いフレームワークであったために、ここまで大きな人気を博すまでになったのです。 そうした特徴を踏まえると、まずLaravelを使う大きなメリットとして「簡単にマスターすることができる」という点があげられます。PHPに馴染みがない人ですら扱えるほどの難易度のため、イチから学び始める場合にもハードルが低くなるのです。 学習コストが低ければ短時間で習得することができるため、すぐさま仕事に活かすことも可能になります。転職で年収アップを考えている方や、今の職場でキャリアアップを考えている人にとって大きな利点となるでしょう。 なお、Laravelには「Artisan」というコマンドが用意されており、これを使うことによってシンプルに設定・更新などを行うことができるようになります。Artisanコマンドと少しのコードを打ち込むだけで、タスク管理アプリのようなちょっとしたWebアプリを開発できることもポイントです。 Laravelはその自由度の高さにより、さまざまなニーズに応じてプログラムを組むことが可能になります。CakePHPのような他のフレームワークの場合、コードの記述箇所などに多くの規約があります。それと比べると、Laravelは自由に開発を進めることができるメリットを持ちます。 もちろん機能性を高めたWebアプリを作るなら相応の知識が必要となるものの、一定のスキルを持つエンジニアであれば自由に開発を行えるようになります。 この特徴を活かすことにより、クライアントのニーズにも細かく応えられる開発が可能になります。クライアントからの満足度が上がったり、あるいはユーザーからの評価が高まったりすることも多くなるでしょう。 また、国内外で利用者が増加傾向にあることから、情報が入手しやすく、学習も容易になるメリットが得られます。「ここはどうすればいいんだろう?」と悩んだときにも、ネット上の資料や書籍を検索することで対処法を見つけやすくなるわけです。 今後Laravelがメジャーなフレームワークとなれば、経験者が高待遇で迎えられることも多くなり、年収アップに繋がることでしょう。今後の将来性に投資して、今から勉強しておくことで大きなリターンに結びつくかもしれません。 Laravelの将来性は? 続いて、Laravelのこれからの将来性についてもみていきましょう。 まずPHPのフレームワークに関して言えば、日本国内では「CakePHP」が長らくトップシェアを誇っていました(Googleトレンドより)。しかし2018年や2019年ごろになってくると、だんだんとCakePHPのシェアをLaravelが追い抜く形になっており、Laravelの人気が急上昇していることがわかっています。 全世界のシェアを見てみても、CakePHPの利用者が年々減少していく傾向にあります。代わって「Symfony」や「Laravel」のシェアが高まっており、最近ではこの2つのフレームワークが世界の主流となっています。 日本でも世界中でも、Laravelの人気度は右肩上がりに上昇しています。このトレンドは今後しばらくは続くことになるでしょう。そうなれば自然とLaravelのスキルが求められることも多くなり、Laravelを通じた開発経験を持つエンジニアを重宝する企業も増えてきます。 今からLaravelを学びスキルを磨いておけば、将来高く評価される人材となることも難しくないでしょう。あなたも今からLaravelを学習してみてはいかがでしょうか? まとめ:近年人気が急上昇 LaravelはPHP向けのフレームワークの1つで、近年人気が急上昇しているという特徴を持ちます。比較的学習コストが低く情報量も多いため、初学者にとってもマスターしやすいフレームワークとなっています。 今後も将来性も期待が持てるため、今から学習を始めてみることをおすすめします。 テクフリでフリーランス案件を探してみる

Swift
Swiftの将来性について現状から踏まえて検証してみた
Swiftとは? SwiftとはLinuxやMacOS、iOSで動作するアプリ開発に用いられているプログラミング言語で、国内ではiPhoneなApple製品で動作するアプリ開発で特に需要があります。 Swiftが開発・発表されたのは2014年で、当初は開発者に対するベータ版の提供からスタートしました。2017年からは日本語への対応も発表されて2019年現在では多くの開発現場で用いられています。 テクフリでフリーランス案件を探してみる Swiftの特徴 SwiftはiPhoneアプリなどApple関連製品のアプリ開発には欠かせない言語ですが、安全でインタラクティブなどいくつかの特徴があります。ではここからは、Swiftの特徴について見ていきましょう。 直感的な開発が可能 SwiftはApple製品の開発のためにAppleによって作成されたプログラミング言語です。そのためAppleの代名詞でもある直感的な操作が、Swiftにも取り入れられています。 Xcodeを活用することでスムーズに、直感的なプログラミングの記述でアプリ開発に取り組むことができます。 コーディングをシンプルにできる Apple製品やMacOSのアプリ開発にはObjective-Cが多く活用されてきました。 SwiftはObjective-Cと比較するとセミコロンが不要であること、そして高速なコンパイラが採用されているという違いがあります。そのため、Objective-Cによるアプリ開発よりも、シンプルにコーディングできるという特徴があります。 開発環境の準備が簡単 他のプログラミング言語はテキストエディタなど開発環境の準備のためにインストールしなければいけないアプリケーションが複数ある場合が少なくありません。 しかし、SwiftはXcodeがあればすぐに開発をはじめることができます。 XcodeのダウンロードはMac App Soreから無料で実施できます。 初心者でも学びやすい環境(アプリ)が提供されている Swiftは初心者でも学びやすい学習環境が提供されています。プログラミングの記述がシンプルという特徴もあり、他のプログラミング言語と比べても習得のハードルは高くはありません。 Swift学習用のアプリとしては、iPad用アプリであるSwift Playgroundsがあります。Swift Playgroundsは、ゲーム形式でSwiftのコードの基本を学ぶことができます。Appleが開発したアプリのため、学習内容も信頼性が高くSwiftの初学者には有用なアプリだといえるでしょう。 Swiftの現状~給与と業界の動向について~ Swiftは比較的新しいプログラミング言語ではありますが、iPhoneやiPad、MacOSの開発に特化していることもあり多くの企業が活用しています。 またSwiftはAppleが開発したプログラミング言語であり、ロボットやドローンへの指示を出す際にも利用することができます。 シンプルで使いやすいという特徴もあるため、Swiftの需要は現状で充分にあり、今後もその需要は続くことが期待できるといえるでしょう。また、Swiftの技術を習得してからフリーランスエンジニアとして独立できれば月収は60万円~110万円程度が見込めます。 この報酬は弊社が提供しているマッチング案件提供サイトテクフリに掲載されているSwiftのスキルが求められるエンジニアの月額報酬です。 仮に月収が60万円であったとしても、年収としては720万円を稼ぐことができるからです。案件によって提示されている報酬には幅がありますが、エンジニアの月額報酬としては決して低い金額ではありません。 参考として経済産業省が公表している「IT関連産業の給与等に関する実態調査」では、Swift の技術を含むと考えられる、SE・プログラマ(ソフトウェア製品の開発・実装)の平均年収は603.9万円です。 Swiftの技術を身につけてフリーランスとして独立することができれば、平均以上の給与を稼ぐことができる可能性は充分にあるといえるでしょう。 Swiftの将来性~業界の動向について~ Swiftはシンプルにコードを記述できるだけでなく、書きやすいという特徴があり多くのエンジニアから指示されているプログラミング言語の一つです。 しかしGithubの公開ページに掲載されている「Top languages over time」には含まれていないプログラミング言語となるため、JavaScriptやPython、Javaと比べると人気は劣るといえるでしょう。 Top languages over timeではMacOSのアプリ開発で主要であったObjective-Cが2016年までランクインしていましたが、2017年からは10位以降のランク圏外となっていることが分かります。 2017年以降は徐々にObjective-CからSwiftへの切り替えを進めている企業があると仮定すれば、Swift の需要は今後伸びていく可能性は充分にあります。 またSwiftの技術の需要はiOS、MacOSのアプリ開発の需要ともある程度関係してくることが予想できます。Appleは日本国内でも絶大な人気がありますが、世界中からの一定の需要を獲得することに成功しています。 Apple製品の人気が今後も長期的に続く可能性について考慮すれば、Swiftの将来性は充分にあるといえるでしょう。 Swiftの将来性~給与について~ Swiftの将来性は充分にありますが、給与について相場が今以上に高騰することは期待できません。なぜなら現在のIT業界はエンジニアが不足しており、他の業界と比較しても比較的高い水準の報酬が既に用意されているからです。 実際にフリーランスとして独立すれば月額報酬が100万円を超えてくる案件を狙うことができます。 高い報酬を獲得するためにはそれなりのスキルと実績が必要ですが、ある程度Swiftの実務経験を重ねることができれば高い報酬を目指せる可能性は充分にあります。 このような給与面から見てもSwiftは将来性があると考えることができます。 また比較対象として経済産業省の「IT関連産業の給与等に関する実態調査」では、IT業界の職種別の平均年収が公開されています。 Swiftの技術が関連する職種だと考えられる盤設計担当/基盤アーキテクチャの年収は778.2万円。 SE/プログラマの年収は603.9万円です。 これらの年収からSwiftの技術を習得してフリーランスとして独立できれば、平均年収を上回る年収を目指せることが分かります。 まとめ:Swiftは将来性があるがAppleの動向に注意が必要 Swiftは将来性があるプログラミング言語であることに間違いはありませんが、Appleの動向への注意は必要です。 Swiftが普及してきたことで、Objective-Cの需要が下がったように新たなプログラミング言語が今後開発される可能性はゼロではないからです。 そのためSwiftのスキルを習得してエンジニアとして活躍する場合、ある程度Appleの動向に注意することが欠かせないといえるでしょう。 しかしプログラミング言語はある程度の基本を覚えてしまえば、同系統のプログラミング言語の習得のハードルはそこまで高いものではありません。 スマートフォンアプリ開発やiOSの開発経験をある程度重ねることができれば、仮にSwiftの需要が下がることがあったとしてもエンジニアとして活躍できる可能性は充分にあります。 Swiftの技術を身につけてエンジニアとして高い報酬を目指す場合は、ただ技術を磨くだけでなく市場の動向に合わせて必要なスキルを身につける、柔軟な視点も必要だといえるでしょう。 テクフリでフリーランス案件を探してみる

Go言語
Go言語の将来性は?年収データなどをもとにわかりやすく解説します
Go言語とは Go言語はGoogleが開発したプログラミング言語で、近年は日本でも注目度が高まっており、多くの企業が採用を検討しています。「Golang」とも呼ばれることがありますが、正式名称は「Go」です。本記事ではプログラミング言語であることを明確にするために、「Go言語」という表記を使用します。 Go言語の需要が高まっている一方で、Go言語を扱えるエンジニアの数は絶対的に不足していることも課題とされています。そのため、Go言語を習得することは、エンジニアとしての大きな強みになるでしょう。 Go言語の特徴 Go言語の特徴として、以下の3つについてご紹介していきます。 マルチパラダイムの次世代汎用言語 Googleのサービスと親和性が高い YouTubeやDockerなど大規模・複雑なWebサービス、プロダクト開発で採用されてきた マルチパラダイムの次世代汎用言語 Go言語はマルチパラダイムプログラミング言語(※)であり、様々な実装に耐えられるようになっています。 ※パラダイムとは「プログラムの動作方針」のようなもの。有名なパラダイムとしては「オブジェクト指向プログラミング」や「手続き型プログラミング」などがあります。 Go言語の汎用性はパラダイムだけでなく、環境についても言え、Googleが作ったOSであるandroidはもちろん、Windows、Linux、Mac、更にはiOSと、昨今の主要OSすべてで動作します。 実際、「Ivy big number calculator」というGoogleの開発チームがGo言語で作成したCUI(キャラクターユーザーインターフェース)計算機アプリが、android向けのPlayストアだけでなく、iOS機器向けのApp Storeにも公開されています。 Googleのサービスと親和性が高い Go言語はGoogleが開発、提供しているサービスのほとんどで利用可能です。特に注目されているのは、Googleがオープンソースで公開している機械学習ライブラリのTensorFlow(テンサーフロー)と、Googleが提供するクラウドサービスであるGoogle Cloud Platform(GCP)の2つです。 機械学習やAI開発、そしてクラウドなど注目度が高い領域でGo言語を利用できるというのは、今後のGo言語の展開を考える上でも重要なポイントです。 ちなみに、Googleの提供しているサービスでGo言語が使えないものとしては、Google App Maker(G Suiteプラットフォーム)が挙げられます。Google App MakerとはGoogle Apps(Googleカレンダーや、Gmailなど)にユーザーが独自で拡張機能を開発することができる便利なサービスです。残念ながら、Google App Makerでは、実質専用プログラミング言語であるGoogle Apps Script(GAS)を使って開発することになります。 YouTubeやDockerなど大規模・複雑なWebサービス、プロダクト開発で採用されてきた Googleが運営する動画投稿サービスであるYouTubeのサーバーサイドや仮想化技術のひとつであるコンテナのデファクトスタンダードといえるDockerはGo言語で開発されています。 実はGo言語のプログラミング仕様として、“処理も構文もシンプルで効率的”、“並行処理で効率よくタスクを処理していく”、“プログラミング言語自身でセキュアなメモリ管理を行い、開発者が意識せずとも、効率よくリソース管理ができる”という三つの重要方針があります。 この三つの方針は、明らかに「大規模・複雑なWebサービス、プロダクトを、より効率的に実現させる」という目標から生まれたものです。そして、実際に「大規模・複雑なWebサービス、プロダクトを、より効率的に実現させられるプログラミング言語」として、採用されることが多いのです。 Go言語エンジニアの年収と業界の動向 次に、Go言語の現状を見ていきましょう。求人検索エンジン「スタンバイ」プログラミング言語別年収ランキング2018(提示年収の中央値ベスト10) 参考【求人検索エンジン「スタンバイ」調べ】 順位 言語 年収中央値 (万円) 最大提示年収 (万円) 求人数 (件) 1 Go 600 1,600 2,202 2 Scala 600 1,300 1,489 3 Python 575.1 1,499 9,344 4 Kotlin 575 1,200 961 5 TypeScript 575 1,200 667 6 R 574.8 1,000 220 7 Ruby 550 1,200 11,676 8 Swift 550 1,200 3,353 9 Perl 525 1,200 4,509 10 C 525 1,000 9,347 年収中央値(つまりは期待平均年収)はScalaと同率一位、最大年収は二番手のPythonと100万円近い差をつけて堂々の一位です。労働市場で圧倒的な地位を占めるプログラミング言語だということがよくわかるかと思います。理由としては、2点挙げられます。 1点目は冒頭にも書きましたが、注目度が上がって事で企業側のニーズも高まっていますが、エンジニア数がまったく足りていません。需要と供給のバランスが崩れている状態のため、期待平均年収が高い傾向にあります。 ちなみに、どれくらいニーズが急拡大しているかというと、前回の2017年度版ランキング作成時は、「求人数が100件以下のため、その他の言語のひとつ」として扱われていたので、1年で22倍も求人数が増えたということになります。 2点目の理由は、Go言語は、大規模・複雑なWebサービス、プロダクトの開発が得意と紹介しましたが、「大規模・複雑なWebサービス、プロダクトとは、付加価値が高く、高単価が見込める開発案件」とも言えます。つまり、高単価案件が揃っているのに、応募者も少ないため、さらに高い報酬金額を提示するクライアントが多い、という訳です。 Go言語の将来性 Go言語の将来性、今後の展開ですが、先ほどご紹介した求人数の増加からもお分かりの通り、今現在、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで成長しています。 Googleとのサービスの親和性が高く、大規模・複雑なWebサービス、プロダクト開発で多くの実績を持っており、“サーバーサイド言語として確かな地位を築きつつあるため、非常に将来性のあるプログラミング言語であるのは間違いありません。 ただし、JavaやPythonなどの言語も引き続き人気があります。また、さらには上で紹介した求人情報集計で第二位に入ったScalaのようなJVM(Java仮想マシン)言語も存在感を高めているのは、Go言語の将来性という意味では、少しネガティブな要素かもしれません。 おそらく、Web業界では発展性や効率性からGo言語が好まれる一方で、過去のシステムを保守・拡張することが多いSIer業界では、これまで開発してきたJavaと共存できるJVM言語の方が好意的に受け止められると思われます。 もっとも、得意・不得意があり、「ある分野ではよく使われるが、他の分野ではまったく使われない」というのは、どのプログラミング言語でも起こることなので、あまり気にしなくても良いでしょう。 年収については、エンジニア数が増えたことで需要と供給のバランスが補正され、期待平均年収も下がる可能性はあります。しかし、Go言語のエンジニアの増加(供給)に対して、企業側のニーズの拡大(需要)が上回る状況が今後も続くと推測されるため、当面は、現在の水準を維持するものと思われます。 まとめ 何度もお伝えしたことですが、IT業界の巨人Googleが開発し、大規模・複雑なWebサービス、プロダクト開発で多くの実績を持っているのがGo言語です。ベテランエンジニアの中にはGo言語のシンプルさを嫌う人が多いのも事実ですが、着実に利用シーンが拡大しています。日本でもWeb系IT企業を中心に採用が増えており、十分、将来性が期待できるプログラミング言語です。 まだまだ日本語の書籍やインターネット情報が少なく、独力でGo言語を学ぶのはやや難しいかもしれません。しかし、すでにWeb系で活躍している方、今後Web系で活躍したい方には、ぜひ習得を目指していただきたいプログラミング言語です。 テクフリでフリーランス案件を探してみる

働き方
アプリケーションエンジニアの将来性は?年収などについても解説します
アプリケーションエンジニアはWebサービスや業務システム、スマホアプリなどのソフトウェアを設計・開発・運用するエンジニアです。企業の業務効率化を支えるシステムから、私たちの日常生活を便利にするアプリまで、幅広い分野で活躍しています。 本記事ではアプリケーションエンジニアの具体的な仕事内容や必要なスキル、年収などについて詳しく解説します。これからアプリケーションエンジニアとしてのキャリアに関心のある方はぜひ参考にしてみてください。 テクフリでフリーランス案件を探してみる アプリケーションエンジニアとは アプリケーションエンジニアは、ChromeやFirefox、SafariといったWebブラウザ上で動作する「Webアプリ」の開発を手がける職種です。 TwitterやGmailなどのサービスは、PCに何らかのソフトウェアをインストールしなくても動作します。このようなサービスの開発が、Webアプリエンジニアが活躍するメインフィールドです。 Webアプリは、PCはもちろんスマホ・タブレットにも対応することができ、端末を選ばず利用できるのが強みの一つ。iOSアプリはiPhoneやiPad、AndroidアプリはAndroid端末でしか使えませんが、Webアプリの場合はOSに依存することなく使えるのがメリットです。 逆にインターネット環境がないと表示すらできないというデメリットは存在しますが、5G回線が実用化段階に入っている昨今では重大な欠点とはならないでしょう。ネイティブアプリと違って活躍の場が広いことから、今後も重宝される人材と考えることができます。 アプリケーションエンジニアの業務内容 アプリケーションエンジニアの仕事は、要件定義やサイトの設計からスタートします。「ユーザーがどんな機能を求めているのか?」「クライアントはどんなデザインを希望しているのか?」をもとにしながら、システム設計を施します。 もちろんWebアプリの開発にも携わります。時には企業内限定の業務系Webアプリを手がけることもあり、クライアントとの綿密なやり取りを交わすヒューマンスキルが重視される職種でもあります。 顧客の要望を正確に反映したWebアプリをつくるためには、顧客の抽象的な経営課題や不安・問題に対してヒヤリングを重ね、具体化・細分化していく必要があります。 一つひとつの課題を多角的な視点から精査し、問題解決に導くソリューションを渡すのがWebアプリエンジニアの使命です。 時にはクライアントと技術部門との橋渡し役となることもあり、対人折衝能力は不可欠と言えます。責任が大きくプレッシャーもかかる立場ではありますが、エンジニアとしての業務を通じて経営者視点で考えるスキルを培えることは、この仕事のメリットの一つです。 開発したWebアプリを運用・保守することも、アプリケーションエンジニアの大切な役割の一つ。時には専門知識を活かして営業チームを支えるフィールド・アプリケーション・エンジニア(FAE)や、営業・マーケティング分野を支援するコーポレート・アプリケーション・エンジニア(CAE)としての活躍を求められることもあるでしょう。 アプリケーションエンジニアに必要なスキル・資格 Webアプリエンジニアに求められるのは、ハード・ソフトウェアの専門知識や、ネットワーク・データベースに関する深い理解です。 ユーザビリティに優れ、セキュリティ面でも信頼の置けるシステムを構築する必要があるため、幅広い分野のスキルが求められます。 Webアプリ開発においては、HTML5・CSS3・JavaScriptといったフロントエンド言語がメインで用いられます。Java・PHPなどのバックエンド言語も必要で、業務系アプリではJava、C、C#の知識も必要になるでしょう。 Webアプリエンジニアになるための必須資格はありませんが、以下のような資格を取得し、スキルアップを図ることで転職の成功率や独立後の成果に直結してくるはずです。 ドットコムマスター Webプログラミング能力検定試験 システムアーキテクト試験 アプリケーションエンジニアが学ぶべきスキル 未経験からアプリケーションエンジニアを目指すなら、まずはWebアプリ開発に関する書籍で基礎知識を身につけるとよいでしょう。アプリ開発者向けの講座やセミナーを受講することも、エンジニアとしてのキャリアに直結してくるはずです。 プログラマーやシステムエンジニアからのステップアップを考えるなら、フロントエンドをはじめとするプログラミング言語はもちろん、データベースに関する知識を身につけておくと、エンジニアとしての信頼度が高まります。 さらに市場価値の高いエンジニアを目指すなら、クライアントの課題を解決に導くソリューション提案に長け、社内メンバーや顧客とのコミュニケーションに秀でた対人折衝能力を身につけていることが望ましいです。 コミュニケーション能力は、アプリケーションエンジニアだけでなくIT業界では必須のスキル。技術を磨くのも悪いことではありませんが、チームの仲間と積極的に関わり、クライアントの希望を汲み取るトレーニングを重ねるなどの努力が仕事の成果にも直結してきます。 また、Windows系だけでなく、UNIX・LinuxといったOSに関する知識を深めておくと、より活躍の幅が広がるはずです。アプリケーションエンジニアを目指したいと考えるなら、要件定義〜設計〜開発〜運用まで総合的なスキルを身につけられるシステムエンジニアとして、まずは腕を磨くことをおすすめします。 テクフリでフリーランス案件を探してみる アプリケーションエンジニアの年収相場 アプリケーションエンジニアは、ほかのエンジニアやプログラマーと比べて高度なスキルを要求される専門性の高い職種でもあります。このことから年収水準は比較的高めで、20代から400万円を手にできるところもあります。 30代には500万円、40代になれば600〜700万円といった年収が見込まれます。プロジェクトマネージャーやコンサルタントにキャリアアップできれば、大台の1,000万円に到達することも十分に考えられます。 ただしこれは企業に勤めた場合の数字ですので、フリーランスとして独立し、成果主義の色が濃くなればなるほど年収は青天井となっていきます。それ相応のスキルや実績は求められるものの、平均的な年収以上の報酬を手にしたいなら、フリーのエンジニアという道を選ぶことも有力な選択肢の一つです。 アプリケーションエンジニアが活躍できる業界 アプリケーションエンジニアはさまざまな分野で重宝される存在ですので、一つの業界に限らず活躍することが可能です。 たとえば、電子部品・半導体といった製造業でも求人募集があり、営業部門をサポートするフィールド・アプリケーション・エンジニアが特に歓迎されます。CAD関連の会社では、営業・マーケティングにも携わるコーポレート・アプリケーション・エンジニアの人材が多く募集されています。 どんな業界でも求められる役割は同じで、技術面と営業面での活躍が期待されています。したがって、開発言語のほかコミュニケーションスキルやコンサルタントとしての知見が備わっていると、市場価値の高い人材となることができるでしょう。 【まとめ】アプリケーションエンジニアは将来性が高い 専門性の高いアプリケーションエンジニアは、将来性が高く、これからのAIやIoTの分野でも広く求められる人材と考えられます。若いうちからWebアプリ開発を目指してスキルを磨くことで、今後必要とされ続ける人材となることも不可能ではありません。 今後のキャリアパスの参考として、Webアプリエンジニアという職種の仕事内容・役割や、待遇、学ぶべきスキルを覚えておきましょう。 テクフリでフリーランス案件を探してみる

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テスター
テスターとは?IT未経験でも可能!年収・スキル・将来性を徹底調査
テスターとはシステムやアプリケーション、IT製品が正常に動くかをテスト・評価するエンジニアのことを指します。想定されるケースを洗い出し、テストを行うことでプログラムやデータベースの設計ミス、プログラム中のバグを発見し、製品の品質を向上させるのが役割です。本記事では、テスターの年収や求められるスキルについて詳しく解説します。 テクフリでフリーランス案件を探してみる テスターの仕事内容 テスターの仕事は大きく以下の4つに分けられます。 テスト計画 テスト設計 テスト実施 結果の分析 それぞれの仕事内容について、詳しく見ていきましょう。 テスト計画 テスト計画は、テストの目的を決めて、そこから実施期間や人員配置、テスト完了の基準などを決めることです。ソフトウェア開発プロセスにおいて重要なステップと言えます。ソフトウェアが要求仕様を適切に満たしているか、バグやエラーが最小限に抑えられるかどうかなど、テストによって達成したい結果を示す必要があるでしょう。 また、実施期間と人員配置の計画も重要です。テストの実施には時間とリソースが必要であり、開発チームと連携しながら、適切な期間と適任のテスターを配置しなければなりません。これにより、テストのスケジュールやリソースの予算を効果的に管理することができます。 テスト設計 テスト設計では、テスト計画をもとにして、用いるテスト技法やテストケースの洗い出しを行います。 設計がきちんとされていないと、質の高いテストを実施できないので、緻密なテストケースの洗い出しはとても重要な業務です。テスト設計の過程では、ソフトウェアの仕様や要件を詳細に理解し、それに基づいて適切なテストケースを考案しなければなりません。 異なるテスト技法を適用することで、さまざまな観点からソフトウェアを検証し、隠れたバグを見つけることが可能です。また、緻密なテストケースの洗い出しは、ソフトウェアの機能やバグをカバーし、品質を向上させることができます。 テスト実施 テストの実施では、設計されたテストケースを実施します。必要に応じてエビデンスを残しながら、想定どおりにプログラムや電子機器が作動するかをチェックしていきます。IT未経験からテスターになった場合は、この業務からスタートすることが大半です。テストの実施ではエビデンスを残すことが重要であり、問題が発生した際に原因を特定するための手がかりとなります。 また、テストの過程で予想外の挙動やエラーが発見されることもあり、これを改善することは、ソフトウェアの品質をより良くすることにつながるでしょう。テスト実施は品質保証をする上で核となる業務であり、ソフトウェアの信頼性や品質を向上させるために不可欠です。 結果の分析 テストの結果をまとめて文書化し、結果の分析、報告を行います。テストプロセスにおける、最後の重要な項目です。まずは、テスト実施後、得られたデータや情報を整理していきます。ここでは、実施したテストケースごとの結果やエビデンスを集め、バグの発見状況やテストのカバレッジなどを明確にまとめることが求められるでしょう。 次に、結果の分析が行われます。これには、発見したバグの優先度や深刻度を評価しなければなりません。バグの影響度や再現性を考慮しながら、修正が最も必要なものから順に優先順位を付けます。また、テストの実行結果から、ソフトウェアのパフォーマンスや安定性の向上点を抽出し、今後の改善に役立てることも重要です。 テスターとQAエンジニアとの違い テスターは、QAエンジニアとは異なる役割を持っていることを覚えておきましょう。QAエンジニアは、ソフトウェアの品質を向上させるために、開発プロセス全体の監視や品質に関する戦略立案などを担います。また、テスト計画の作成やテストケースの設計、テスト実行の管理などを担当し、ソフトウェアの品質に対する総合的な視点が必要です。 一方、テスターはソフトウェアの動作をテストすることに特化している職種となります。テストを通じて、ソフトウェアの機能や性能、セキュリティなどを評価し、バグや問題を発見しなければなりません。このように、QAエンジニアはソフトウェアの品質を総合的に管理し、開発プロセス全体を監視する役割を果たし、テスターは具体的なテスト実行を担当する役割を持ちます。 テスターの年収 テスターの平均年収は370万円前後とされています。また業務範囲がテスト実施のみに限定されるケースも多いため、新入社員やIT未経験者が担当することも多く、SE(平均年収550万円)やプログラマー(平均年収416万円)よりも平均年収は低い状況です。 しかし、スキルアップしてテストの実施だけでなく、マネージメントやテスト計画の立案・分析、テスト結果を元にしてバグの修正などができるようになれば年収500万円以上を狙うことも可能となります。 参考:厚生労働省「令和4年 賃金構造基本統計調査」 テクフリでフリーランス案件を探してみる テスターに求められるスキル テスターにも求められるスキルは多岐に渡ります。ここでは、代表的な3つのスキルについて、確認していきましょう。 OAスキル テストや評価した結果を集計したり、レポートにまとめる必要があるので、オフィスソフトを使った文書作成能力がテスターに求められます。具体的には、Excelを使ったデータ集計やグラフ作成、Wordを使ったレポートの作成、PowerPointを使ったプレゼンテーションの作成などです。 これらのOAスキルを持つことで、テスターは効率的なレポート作成や結果の可視化が可能となり、プロジェクトの進行や意思決定をサポートすることができます。また、レポートのフォーマットやレイアウトの整備も重要であり、OAスキルを活かしたデザインや表現力のある文書作成があるも必要となるでしょう。 集中力 テスターの業務には細かなテスト作業が含まれることもあり、ミスを避けるためには高い集中力が求められます。繰り返しのテスト作業を黙々と行い、細部にわたる確認や検証が必要です。 例えば、テストケースの網羅的な実施や複雑なデータの入力や検証、バグの再現手順の確認など、細やかなタスクを正確にこなすためには高い集中力が欠かせません。 また、テスターは長時間にわたって同じ作業を行うこともあり、集中力を持続させることも重要となります。 ITに関するスキル ITに関するスキルを持つことは、テスターにとって非常に重要です。なぜなら、テストを行う対象は主にシステムやアプリケーションであるため、システム開発やパソコン、デジタル機器に関する知識が必要になるからです。テスターに欠かせない、テストツールやデバッグツールの使用方法だけでなく、プログラミング言語の基礎知識、データベースの基礎知識なども身につけておくとよいでしょう。 テスターに向いている人 テスターに向いているのは、細かい箇所への注意力があり、論理的思考と問題解決能力に長けた人です。ソフトウェアやシステムの動作に対する好奇心と疑問を持ち、その挙動を深く理解しようとする姿勢が求められます。 また、ユーザーの視点を大切にし、製品がどのように使われるかを理解しようとする姿勢も重要です。一方で、コミュニケーション能力もテスターには不可欠と言えるでしょう。開発チームとの協力やバグ報告の際に、適切な情報を正確に伝えなければならないからです。 さらに、時間管理や優先順位付けができるという点も重要な項目です。テスターは複数のタスクを同時に管理し、テストの進捗状況を把握するために計画的に業務を遂行することも必要になります。このように、テスターに向いている人は、様々な特徴があり、多くのことが求められていると言えるでしょう。 テクフリでフリーランス案件を探してみる テスターに関連する資格 テスターとしてステップアップするために取りたい3つの資格をご紹介します。 JSTQB認定テスト技術者資格 JSTQB(Japan Software Testing Qualifications Board)が実施するソフトウェアのテスト評価技術を認定する資格です。海外でも有効な国際資格となっています。試験のレベルは基礎的なレベルのFoundation Level と、上級レベルのAdvanced Levelの2つがあり、Advanced Levelの種別はテストマネージャーとテストアナリストの2つです。Advanced Levelの資格を受験するには、Foundation Levelの試験に合格していることと3年以上の実務経験が必要になります。 参考:JSTQB認定テスト技術者資格 IT検証技術者認定試験(IVEC) 一般社団法人IT検証産業協会(IVIA)が実施するテストエンジニア向けの資格です。テストエンジニアの実務力を認定する試験となります。テスト実行者レベルのレベル1から上級コンサルトレベルのレベル7まで7つのレベルに分かれている試験形式です。レベル3以降は下位資格の合格が受験資格となっています。 参考:IVEC認定試験 ソフトウェア品質技術者試験 一般財団法人日本科学技術連盟が実施する、ソフトウェアの品質向上に関する提携的な知識を問う認定試験です。現在、初級と中級の2つのレベルがあり、上級については今後作られる予定になっています。 参考:ソフトウェア品質技術者試験 テスターが活躍できる業界 システム開発だけではなく、Web業界やアプリ・ゲーム開発、製造業など幅広い業界での活躍が期待できるでしょう。テスターが活躍する企業にはいくつか種類があります。 メーカーなどから受託されてテストを行う企業 カメラやプリンター、半導体などの電子機器に関して、メーカーから受託を受けてテストを実施します。 システム開発、Web開発、アプリ開発をする企業 システム開発やソフトウェア開発を手がける企業で、SEやプログラマーと協力してテスト業務を実施します。テスト業務は、新卒や未経験で入社したSEやプログラマーが担当することもあるでしょう。 テストを専門に行う企業 システム開発やソフトウェア開発では、品質保証の観点から開発者以外の人がテストを行う、第三者検証とよばれるテストが行われるケースが少なくありません。 テストを専門に行う企業では、この第三者検証を行います。 テスターの将来性 AIの発達はシステム開発にも大きな影響を与えています。デザインやコーディングなど、今までエンジニアが担当していた業務がAIに置き換わるケースが増加中です。テストエンジニアの仕事に関してもAIが影響を与えはじめており、そのうちのひとつにテストの自動化が挙げられます。 エンジニアがテストを行う場合は、何千ケース、何万ケースという膨大なテストを行うことは実際には困難です。なので今まではその中から重要なケースを抽出してテストを行っていました。しかし、AIでテストを自動化することで膨大なケースのテストを実施することが可能になっています。 テクフリでフリーランス案件を探してみる テスターのキャリアパス 初級のテスターからの主なキャリアパスには次の3つがあります。どのキャリアパスを選ぶかにより、業務内容が大きく変わるので、しっかりと確認しておきましょう。 スペシャリスト スキルや経験の浅いテスターではテストの実施が主な業務になりますが、スキル・経験をつけてスペシャリストになるとテストの計画、設計、結果の判定、報告などが主な業務となるでしょう。質のよいテストを行うためには、緻密なテスト計画・設計が必要となるので、高いスキルや知識が必要になります。 テストマネージャー テストマネージャーはテストチームを統括し、テストが計画通りに進行するように監督する仕事です。また、クライアントへのヒアリングや協力要請が必要な場合もマネージャーの業務となります。 テストアナリスト テストアナリストは、システムや製品を深く理解し、どのようなテストが必要なのか定義したり、テスターが作成したテスト計画やテスト設計のレビューを行います。テストに関する高い知識やスキルの他に、システムや電子機器に関する知識も求められる職種です。 現状、AIで実現が難しいと言われている領域は「マネジメント」「テスト計画立案」「テスト結果の分析」といった領域となります。このような領域のスキルを身に着けて、マネージャーやアナリストとして活躍することがテスターとして生き残る戦略になるでしょう。 まとめ テスターは、システムやアプリ、IT製品の動作を確認し、バグや設計ミスを発見して品質向上を支えるエンジニアです。主な業務は、テスト計画の策定、テスト設計、テスト実施、結果の分析の4つに分かれます。テスト計画では目的や期間、人員を決め、設計ではテストケースを洗い出してソフトウェアの仕様に沿った検証を行います。実施ではテストケースに従って動作確認を行い、結果の分析ではバグの優先度や修正点を評価し報告します。 平均年収は約370万円で、スキルや経験を積めば500万円以上も可能です。必要なスキルはOA操作、集中力、IT知識、注意力、論理的思考、ユーザー視点、コミュニケーション能力、時間管理などです。資格にはJSTQB、IVEC、ソフトウェア品質技術者試験などがあり、キャリアアップに役立ちます。 未経験でも転職しやすく、AIでは代替が難しい領域の知識を身につけることで、長期的に活躍できる職種と言えます。 テクフリでフリーランス案件を探してみる







