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仕事探し

フリーランスの仕事・職種は何がある?おすすめ16種類一覧

近年、働き方改革によって、ひとえに仕事をすると言っても、「どこで」「どのように」「何時間」働くか、などいろいろな選択を取れるようになりました。 その中でも、働き方の一つとして「フリーランス」が注目されています。 読者の方は、 「誰かの指示を受けて仕事をするのが嫌だから、フリーランスになってみたい」 「キャリアの中でスキルアップをしていくために、フリーランスを経験したい」 「自由な働き方に憧れているので、フリーランスに興味がある」 などさまざまな理由で、この記事に辿り着いたのではないでしょうか。 そこで、今回は「フリーランスとは何か?」「フリーランスになったらどんなことができるのか」「フリーランスにはどんな仕事があるのか」など、徹底解説していきます! すでにフリーランスについては知っていて、案件を探している、一度無料で相談だけでもしてみたい、という方はこちら! テクフリでフリーランス案件を探してみる フリーランスとは? そもそもフリーランスとはなんでしょうか? 「フリー」と謳っているし、自由にお金を稼げて、縛りがないんじゃない?と考える人も多いでしょう。 その考え方は一概に間違いとは言えませんが、その通りではありません。 フリーランスは、雇用されておらず、自分の裁量で働く人のことを指します。 会社に雇用されていないので、働く場所や時間を好きに選ぶことができ、個人で仕事をすることでその報酬を得ています。 これだけ聞くと、 フリーランス最高じゃん!今すぐフリーランスになるしかない! と行動に移したくなる方もいるでしょう。 実際、「自由に働ける」というのはフリーランスの最大の特徴です。 しかし、何事も自由には責任・リスクがつきまといます。フリーランスもそのひとつです。 個人で仕事をする必要があるため、自分の足で仕事を見つけないと収入を得ることができません。 スキルが十分身についている人であれば、仕事が簡単に見つかるかもしれないですが、たいした準備もせずに、「自由」な働き方の部分だけに釣られてしまうと、思った以上に仕事に在り付けない……なんてことも起こり得ます。 企業も即戦力を求めてフリーランスを雇っているため、標準的なスキルだと正社員・パートを雇った方がよいと判断されてしまうこともあるでしょう。 また、スキルがあっても成長することを怠ると、正社員と違って収入が増えないので、フリーランスの旨味が思ったよりも得られない、ということもあり得ます。 仕事だけでなく、福利厚生やお金周りの事情も大きく変わります。 フリーランスは会社の恩恵を得られないため、会社が普段払ってくれている税金は、自分で支払う必要があり、福利厚生を利用することもできません。 このように、フリーランスには大きなメリットもありますが、気をつけなくてはならない点も多いです。 個人事業主との違い フリーランスに似た形態のひとつに「個人事業主」があります。 個人事業主は、「個人=会社に属さない・法人ではない」「事業=対価を得て行われる取引を、繰り返し継続して行う」人のことを指します。 フリーランスとの違いとして、「継続的に事業を行っている」点がありますが、フリーランスでも継続的に仕事をしている人はいるので、明確な区別はされていないと言えるでしょう。 ただし、個人事業主は税務上の所得区分のことであり、個人事業主になる際には税務署へ開業届を出す必要があります。 所得税法第229条には、「新たに事業所得、不動産所得又は山林所得を生ずべき事業の開始等をした方」は「事業の開始等の事実があった日から1ヶ月以内」に開業届を提出しなければならないと明記されています。 フリーランスはあくまで働き方であり、税務上の区分などはないので、「実態は似ているが区別されているもの」といったような認識を持っておくといいでしょう。 開業届の書き方についてまとめた記事はこちらから! >フリーランスエンジニアの開業届の書き方やタイミングを解説 | テクフリ 会社員との違い すでに結構述べましたが、会社員との違いを改めて確認してみましょう。 ポジティブ面 ・働く時間や場所を自由に選べる ・縛りがない ・自分の希望する仕事ができる ネガティブ面 ・福利厚生を利用できない ・スキルがないと仕事を見つけるのが大変 ・自分で仕事を探さないといけない ・スキルアップをしていかないと収入は増えない テクフリでは、会社員から勇気を振り絞ってフリーランスの道を選んだ方に、インタビューを実施しているので、生の声を聞いてみたい!という方はぜひこちらもご覧になってください! >スキルアップのためにフリーランスへ転向。コツコツ経験値を積み重ねて成長中の36歳K.Tさん | テクフリ テクフリでフリーランス案件を探してみる フリーランスの仕事 フリーランスが浸透してきたため、色々な職種、業界でフリーランスとして仕事を得ることができるようになりました。 専門的なスキルが必要な職から、初心者・未経験でもすぐに仕事を見つけられるようなものまで、いろいろなものがあります。 今回はITエンジニア系・クリエイター系・接客系に分けて、おすすめをいくつかご紹介します。 ITエンジニア系 ITエンジニア系の仕事は、パソコンや環境が整備されていれば仕事ができることが多いので、在宅で働きたい方にはおすすめです。 ITエンジニアはどうしてもスキルが必要とされるので、未経験の状態でフリーランスとして仕事を探すのは難しいです。 しかし、IT人材の不足は多くの企業で課題となっており、フリーランスで補う企業も増えてきているため、案件自体はたくさんあります。 また、今まで培ってきたスキルがあればあるほど高単価の案件に巡り合えるのが、ITエンジニア系のフリーランスの特徴です。 サーバーサイドエンジニア サーバーサイドエンジニアとは、サーバーサイド、つまり裏側で行うプログラムの開発を取り扱うエンジニアのことです。 裏側を担当しているため、バックエンドエンジニアと呼ばれることもあります。 テクフリではサーバーサイドエンジニアの案件が最も多いです。平均単価は81.8万円/月となっています。 サーバーサイドエンジニアの案件一覧をチェックする フロントエンドエンジニア フロントエンドエンジニアは、サーバーサイドの逆で、人に見られる表側の開発を取り扱うエンジニアのことです。 HTMLやCSSのコーディングスキルだけでなく、JavaScriptやPHPのスキルも必要とされます。 テクフリでは、約900件の案件を掲載していて、平均単価が77.3万円/月となっています。 フロントエンドエンジニアの案件一覧をチェックする インフラエンジニア インフラエンジニアは、開発におけるインフラ周り、つまりサーバーやデータベースの設計・管理・運用をするエンジニアのことです。 ネットワークエンジニアやセキュリティエンジニア、データベースエンジニアなどに分けられることもありますが、インフラエンジニアはインフラ周り全部をやるようなイメージです。 テクフリでは、約900件の案件を掲載していて、平均単価が80.6万円/月となっています。 インフラエンジニアの案件一覧をチェックする スマホエンジニア スマホエンジニアはiOSやAndroidなどのアプリケーション開発をするエンジニアのことです。 小規模で開発が行われることもよくあります。 スマートフォンは常に進化し続けているため、バージョン更新が求められ続けるという点では、互換性など幅広い知識を持っておくことが重要です。 テクフリでは、iOSエンジニア・Androidエンジニアともに約200件の案件を掲載していて、平均単価はそれぞれ85.2万円/月、83.2万円/月となっています。 クリエイター系 クリエイター系の仕事は、フリーランスのイメージがしやすい職種が多いです。 例えば、イラストレーターや動画編集者などは、複数人で作り上げる作品というよりも個人で制作している方が想像しやすいでしょう。 趣味の延長線上にあるような職種もあるので、志望する人は多いカテゴリーです。 熟練したスキルが求められるものから、経験値が浅くても仕事が見つけられるものまで幅広く存在します。 Webデザイナー Webデザイナーは、その名の通りWebページをデザインする職業です。 Webデザイナーがデザインを作成して、前述のフロントエンドエンジニアやコーダーが実装する、というのが基本的な流れです。 しかし、コーディングまである程度できるようになっておくと、案件が探しやすくなり、単価アップも見込めるでしょう。 イラストレーター イラストレーターは、絵を描く職業です。 バナーやロゴのイラストをはじめ、ポスターやビラなどの宣材に使うイラスト、漫画やゲームのキャラクターデザインなど絵を描くもの全般が仕事になります。 イラストを描き上げる時間に見合った報酬をもらえるまでは、なかなか険しい道のりですが、仕事を通じてスキルアップを目指すこともできる仕事です。 写真家 写真家は、写真を撮影する職業です。 「このような写真を撮影してほしい」というクライアントの要望に応えて、撮影をするのが仕事です。 未経験でもできる仕事はあっても、名を売って収入を稼ぐのはやや難易度が高いでしょう。 また、ひとつひとつの機材を用意するのにかかる費用が高額という点は、注意が必要です。 動画編集者 動画編集者は、動画の編集をする職業です。 宣伝に使う動画や、イベント・催し物で使う動画が外注で作成されることが昨今は増えているので、案件自体は多いでしょう。 しかし、YouTubeなど動画サイトが流行りとなったので、未経験から独学が可能な動画編集を仕事にしたいと考える人も増えています。 また、単価が高額なわけではないので、十分な収入を稼ぐためには、スピード感を持って作成し、数をこなすことが必要になるでしょう。 ライター系 ライター系の職業は、文章を書くことを仕事としています。 ブログやまとめサイトで副業のように稼いでいる人から、出版社などでガッツリ編集者として文章をチェックしているような人まで存在します。 これまでの職種と比較すると、専門的なスキルが要求されず、未経験でも始めやすい職種です。 Webライター Webライターは、ブログやサイトなどWeb上に公開する記事を執筆する職業です。 ただ文章を書くだけではなく、SEOの知識を蓄えたり、よりよいアイキャッチ画像を使って読んでもらう回数を増やしたりすることが重要です。 また、SNSのフォロワー数やブログの購読者数が多い人であれば、自身が最大の広告媒体になるので有利になるでしょう。 編集者 編集者は、出版社などで書籍や雑誌の企画、文章の編集、校閲などをする職業です。 書籍や雑誌といっても、色々なジャンルが存在するため、編集者もその内容によってやることは変わります。 ライター系の職種の中では、ある程度経験が必要な仕事です。 コピーライター コピーライターは、広告や商品のキャッチコピーを考える職業です。 決して文章をコピーすることを仕事にしているわけではありません。 お客様の目をいかに惹きつけるキャッチコピーを生み出せるか、というセンスが問われる仕事です。 翻訳者 翻訳者は、別の言語から日本語に、日本語から別の言語に文章を翻訳する職業です。 翻訳ができるレベルの語学力が求められるため、簡単な職業ではないですが、帰国子女の方や留学を経験した方など、2言語以上は普通に使えるという方にとっては、勉強コストが低くライバルも多くはないので案件が見つけやすいかもしれないです。 接客系 接客系の仕事は、フリーランスの仕事の中でも始めやすいものが多いです。 というのも、◯◯コーディネーターなどの資格や、知識・経験を活かして、仕事につなげやすいからです。 「接客系」なので、企業に売り込みに行くというよりは、自分のSNSやサイトで集客をして、教えることを仕事にするパターンが多いでしょう。 営業 フリーランスの営業は、企業や個人で販売している商品の営業販売を代わりにやります。 正社員を経験して、営業スキルが身についている人であれば、成果を出し続けることで実績を獲得し、年収アップが見込めるでしょう。 また、案件を探す際には、自分が商品の専門知識を持っていることをアピールできれば、発注側からの印象もプラスになります。 コンサルタント コンサルタントとは、専門的な領域についてクライアントから相談を受け、課題に対しての解決案を提案する職業です。 コンサルタントの中には、IT領域を専門とするITコンサルタントや、事業計画や新規事業の戦略提案を行う戦略コンサルタント、人事の課題を解決する人事コンサルタントなどさまざまな種類があります。 コンサルタントは他の職種と比較すると、年収が高額な傾向があるため、フリーランスの職業としては人気です。 占い師 占い師は、お客様のことを占ってアドバイスや潜在的な課題を発見する職業です。 未経験からでも始められるのが大きな特徴ですが、占いスキルや人の心を掴む技術が必要とされます。 また、最初はどうしても、うさんくさい……と思われてしまうので、結果を出して口コミで広めてもらったり、SNSで売り込みをすることが欠かせません。 最近は、路上やこぢんまりとした部屋の中ではなく、リモートで出来る占いも増えているため、副業感覚でできるようにもなっています。 スポーツトレーナー スポーツトレーナーは、自分の専門領域を講師として教える職業です。 スポーツと言っても、筋トレやフィットネスのようなものから、格闘技や水泳まで多種多様です。 基本的には、事務や教室で講座を開いて報酬をもらうことになりますが、安定した収入を得続けるためには、人気を獲得していくことが必要となります。 フリーランスとして始めやすい仕事一覧 ここまでフリーランスでおすすめの職種を紹介してきましたが、専門的で高額な報酬を得られるものから、副業感覚で始められるものまでさまざまでした。 その中でも、フリーランスを始めてみたい!という方向けに、改めて始めやすい仕事について整理していきます。 初心者・未経験が始めやすいフリーランスの仕事 初心者・未経験者が始めやすいものとしては、 ・動画編集者 ・Webライター ・営業 ・占い師 などが当てはまるでしょう。今回紹介していないものも含めると、各種プラットフォームでの動画配信をする、動画配信者なども初心者向けです。 女性が始めやすいフリーランスの仕事 女性が始めやすいものとしては、 リモートで家事との両立がしやすいクリエイター系の ・Webデザイナー ・イラストレーター や、片手間にやる量を調整して出来る ・Webライター などがあげられます。 副業で始めやすいフリーランスの仕事 副業で始めやすいものとしては、好きな時に好きな量ができるものが当てはまるでしょう。 具体的には、 ・写真家 ・動画編集者 ・Webライター ・占い師 などが当てはまります。 まとめ フリーランスで仕事をする、というのは「自由」なスタイルで働くことができる反面、結果を出すことができないと仕事を見つけるのが難しくなり、逆にしんどくなってしまいます。 自分でスキルを磨いて、「生活ができる収入が得られるか」「仕事を見つけることができるか」ということを考えなければなりません。 しかし、リモートワークができたり、高収入が期待できたり、やりたい仕事に就けるというのは、間違いなくフリーランスの大きな魅力です。 自分の理想の働き方を実現するために、この記事を参考にしていただけていれば幸いです。 テクフリでは、エンジニアやクリエイター向けの案件を紹介しております。 どんな仕事があるのか興味がある!という方は、是非一度ご覧ください! 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SES契約とは?請負契約や派遣契約との違いを解説

人手不足が慢性化しているIT業界では、人材確保の手段として「SES」という契約が使われることがあります。派遣契約や請負契約とよく似た契約内容ですが、厳密には大きな違いが存在しています。 では、SES契約と契約・請負との違いはどんなところにあるのでしょうか? SES契約を結ぶにあたっての注意点や、年収アップのためにどんなことができるのかについて解説していきます。 テクフリでフリーランス案件を探してみる SES契約とは SESとは、System Engineering Service(システムエンジニアリングサービス)から頭文字を取った略称です。クライアントとなるIT企業に向けて、自社が保有するエンジニア人材を派遣し、システム開発やインフラ構築に従事してもらうビジネスモデルを指します。 エンジニア一人ひとりが雇用契約を結ぶのはSES企業(ベンダー)ですが、実際に作業に従事するのはクライアント企業のオフィスとなります。クライアントとベンダーが契約を結び、「この業務に関して、うちのエンジニアの労働力を提供しますよ」という約束を取り交わします。 SES事業を手がけるベンダーは、常に大量のエンジニア人材を確保しています。自社で求人広告を出したり、勉強会などのイベントを開催することによって優秀なエンジニアを採用しているのです。 そしてこのエンジニア人材を経営資源として、クライアントに労働力として提供するのがSES事業の基本的な流れです。クライアント企業が自身で採用活動を行うと、求人サイトに広告を出す費用や、面接スケジュールを組む時間など、多大なコストがかかります。 しかしSESを通じて優秀な人材を確保できれば、圧倒的に割安なコストで労働力を整えることができるようになります。したがってIT業界でもSESの需要は大きく、大手企業ならSESを利用していない会社の方が珍しいくらいです。 なお、SESと混同されがちな存在として「SIer」(エスアイヤー)があります。SIerはSystem Integration(システムインテグレーション)を行う者(-er)のことを指します。このシステムインテグレーションとは、いわばシステム開発全般を請け負う事業のこと。 システム構築の際には、クライアントの業務内容や課題を分析し、一社一社に最適なシステムを企画・設計し、構築していく必要があります。さらには構築後の運用・メンテナンスも重大なポイントであり、これらすべてを一挙に担うのがSIerという存在なのです。 SIerはIT業界におけるシステム導入のコンサルタントとも呼べる業種です。契約方法や事業内容を表すSESとはまったく異なる言葉ですので、間違って使用しないように注意しましょう。 また、「SE」という言葉もSESと混同してしまいやすいかもしれません。SEはシステムエンジニアという1つの職種のことを指します。求人広告などで「SE・PGを募集!」などと書かれている場合には、システムエンジニアやプログラマー(PG)を採用していると考えるとよいでしょう。 請負契約・派遣契約・委任契約との違い SES事業は、いわば人材が欲しい企業と仕事が欲しいエンジニアをマッチングする契約です。こう聞くと、まるで派遣や請負契約と同じようなものと考えがちですが、実は3つの契約には明確な違いが存在します。 具体的には、「指揮命令権」「約束内容」がそれぞれ異なってきます。 まずSES契約の場合、指揮命令権はベンダー側にあります。実際にはクライアント企業のオフィスに常駐して作業を行いますが、仕事の指示を受けるのはクライアント企業の担当者ではなく、ベンター企業の担当者になるわけです。 SES契約における約束内容は、労働力の提供になります。クライアント企業のオフィスでの業務に10時間従事したとしたら、10時間分の時間給が支払われます。SES契約ではエンジニアが成果物に責任を持つことはなく、仮に納品したシステムの品質が十分なものでなかったとしても、報酬が未払いになることはありません。 次に派遣契約についてですが、こちらは指揮命令権がクライアント側にあります。クライアント企業のオフィスに常駐し、そのオフィスの担当者から仕事の指示を受けます。距離の離れたベンダー側から指示を受けるSESとは異なり、派遣契約は勤務先のオフィスで直に指示を受けることが特徴です。 派遣契約における約束内容は、SESと同じく労働力の提供です。SESと派遣を比べると、派遣のほうがやや時間給は高めになります。 そして請負契約は、指揮命令権がベンダー側にある点はSES契約と変わりません。 ただしSESや派遣と大きく違うのは、約束内容が成果物の納品にあることです。請負契約の場合、時間給で報酬がもらえるのではなく、成果物に対して報酬が支払われるということです。つまりクライアントが求めるシステムを納品しさえすれば、10時間働こうが、100時間働こうが報酬は同じということになります。 ちなみに、法律の世界では「委任契約」と呼ばれる契約形態もあります。委任契約は指揮命令件がベンダー側にあり、労働力の提供を約束内容と定めます。ただし、その仕事内容は法律行為を行うこと。通常はエンジニアが法律行為を手がけることはありませんので、IT業界にはそもそも委任契約は存在しない点に注意が必要です。 偽装請負とは SES契約や請負契約の場合、派遣契約とは異なり指揮命令件がベンダー側にあることをお伝えしました。実際にはクライアント企業のオフィスで働くにもかかわらず、具体的な仕事の指示はベンダーから与えられるというわけです。 普通に考えれば、クライアント企業からすれば自分たちの指示のもとでエンジニアたちが働いてくれるほうが都合がいいはずです。だからといって、SES契約や請負契約で働くエンジニアに、クライアント側が仕事の指示を出すと、「偽装請負」として違反行為に該当してしまいます。 もし派遣されたエンジニアに直接指示を出したいのであれば、派遣契約を結んでいなければなりません。しかし労働者派遣を手がける場合、ベンダー側が「派遣業の許可」を取得しなければならないという法律上の取り決めがあります。 この派遣業の許可を取得するためには一定のハードルがありますし、責任者の選任や、管理台帳の作成など業務負担も増えてきます。「そんな面倒なことは避けたい」と思うあまりに、SES契約や請負契約で派遣契約のようにエンジニアを働かせてしまうトラブルが起こるのです。 偽装請負が判明した場合、ベンダー企業には「社名公表」「最大で1年間の懲役または100万円の罰金」というペナルティが科されます。ただし、実質的な指揮命令権がベンダー側にあったのか、それともクライアント側にあったのかを客観的に証明するのは難しく、違反行為が表沙汰になることはあまり多くないのが実情です。 しかし実際に働くエンジニア側からしてみれば、実質的には派遣契約にも関わらず、割安な報酬額でSESまたは請負として働かされることになるため、正当な対価が支払われないリスクが出てきます。 そのためSESや請負として働こうと考える際には、そのベンダー企業が法令・契約内容をしっかりと遵守する会社なのかどうかを見定める必要があるのです。 こうした偽装請負などの問題が起こりやすいために、SESはブラックだと考える人や、法律的にグレーゾーンにあると意見する人も少なくありません。しかし派遣契約と比べるとクライアントの指示を細かく聞く必要がない点や、請負契約と比べて安定して報酬がもらえる点などを考慮すると、実際に働くエンジニアにとってもメリットの大きい契約といえます。 1つの会社に腰を据えて働くよりも不安定になりますが、その分だけさまざまな職場を見て回ることができ、スキルアップやキャリアアップにつなげられる側面もあります。エンジニアとして働くあなた自身の性格次第では、SES契約が最も適した働き方になる可能性も十分あるのです。 テクフリでフリーランス案件を探してみる SES契約のメリットとデメリット クライアント側の立場になって考えてみると、SES契約によって得られる大きなメリットがあります。それは採用活動に関するコストを抑えられる点です。自社でイチから人材を募集し、社内で教育して一人前に育てるまでには、莫大な費用と時間がかかります。 そうした採用活動や教育に必要なコストよりも、SES契約で人材を揃えるコストのほうが安くすむため、IT業界の会社にとっては欠かせない契約形態となるわけです。「このプロジェクトの間だけ、エンジニアを増員したい」「システム開発が終わったら、保守・運用は自社でできるので大量のエンジニアは必要ない」など、細かなニーズにも柔軟に応えられる点も、SESが重宝される理由になっています。 また、ベンダー側からしてもSES契約にメリットが存在します。SES契約は指揮命令権がベンダー側にあるため、残業時間や作業分担を管理しやすく、報酬額の計算が用意になるという側面があります。 ベンダー企業が自社のオフィスで社員を働かせなくてすむため、広いオフィスやビルが必要ないこともメリットです。究極的には、SES事業はエンジニア人材さえいれば成り立つビジネスモデルのため、エンジニアからの転身を考える人にも相性の良い事業となっているのです。 では、エンジニアとしてSES契約で働くメリット・デメリットはどんな点にあるのでしょうか? まずSESで働くメリットとして、幅広い経験を積める点があげられます。1つの会社に入社して働き続ける場合、基本的にその会社のオフィスでしか働くことはできません。プロジェクトの内容は移り変わるでしょうが、一緒に働く人や開発環境はほぼ変わらないのが普通です。 一方でSES契約で働くとなると、一人で何社、何十社という企業のオフィスを訪れることになります。「あの会社ではこんなやり方だったけど、この会社のやり方のほうがいいな!」など、それぞれの職場のいいところだけを吸収していくこともできますし、いろんな人との出会いにより刺激を受けることも多くなるでしょう。 エンジニアとしてやりたいことがまだ明確に決まっていない人の場合、SES契約によってさまざまな開発現場を見て回ることで、「これだ!」と思える目標が見えてくることも考えられます。 SESで働くメリットの2つ目として、労働時間をコントロールしやすい点があげられます。SES契約は請負契約とは異なり、成果物に責任を持つ契約内容ではありません。請負契約の場合、納期に間に合わせるために徹夜して働かなければならないシーンも出てくるでしょう。 しかしSES契約なら決められた時間内でだけ働いていれば問題ありません。仮に残業が発生したとすると、それはSES契約を結ぶクライアント企業の負担となるため、人件費の増大を嫌う企業からすれば残業をさせない方向へモチベーションが向かいます。 つまりSES契約で働くエンジニアは、構造的に残業が発生しづらく、プライベート重視の人にとっては大きなメリットが生まれることになるのです。もちろん、バリバリ残業して残業手当で稼ぎを増やしたいと考える人には向かない契約といえます。 続いてSES契約で働く場合のデメリットですが、第一に帰属意識が薄れてしまう点があげられます。次々に職場が変わって携わるプロジェクトも異なるため、1つの会社に対して愛着を持ったり、帰属意識を持ったりすることが少なくなります。 実際に自分を雇っているはずのベンダー企業に対してさえも、用事がなければ会社に立ち寄ることもないため、ほぼ帰属意識は生まれません。SES契約のエンジニアの大半はクライアント企業のオフィスと自宅との往復となるため、「自分はどこで働いている人間なのか?」という悩みも抱えがちです。 いくつもの職場を渡り歩き、何度も転職を繰り返しているような感覚にもなるので、安定を目指したいと考える人にとっては大きなストレスになる可能性もあります。 SES契約の2つ目のデメリットとして、自分が関わったプロジェクトを最後まで見届けられないリスクもあります。SES契約はプロジェクト単位で結ばれるものではなく、一定の業務内容へ対価が支払われるものになります。 するとプロジェクトが完成する前に職場を離れなければならなくなることもあり、人によっては不完全燃焼な感情を持つことも出てくるでしょう。技術力に自信を持つエンジニアからすれば、自分の成果が最後まで見届けることができない点に、不満を感じることも多いかもしれません。 もちろんこれは「プロジェクトが失敗したとしても、自分の責任は問われない」というメリットの裏返しではあるのですが、仕事にやりがいや充実感を求めるタイプの人は、SES契約にはあまり向かないかもしれません。 SES契約の平均年収 SES契約で働くエンジニアの平均年収は、およそ300万円〜800万円ほどとなるようです。スキルや経験に応じて年収は上下し、希少なスキルや豊富な経験を持っている人ほど高く評価されるのはどこの世界も同じです。 相対的に見てみると、IT業界の中ではやや低めの報酬水準となります。これはSESの性質上、報酬が低く抑えられがちという特徴が関係してきます、もしこれ以上の報酬を目指そうと考えるなら、別の働き方を検討したほうがよいでしょう。 年収アップを目指せる優良SES企業の見分け方 ここまで読んできた人の中には、SES契約で働くことに不安を覚えるようになったという人もいるかもしれません。たしかにSES契約にはいくつかのデメリットがあり、ブラックと呼ばれても仕方がないような企業も一定数存在します。 では、SES契約でもスキルアップ・キャリアアップを叶えることができて、ホワイトな職場で働けるSES企業はどうやって探したらいいのでしょうか? 結論から先に言えば、優良SES企業を見分けるポイントは「自社が抱えるエンジニアの成長を支援しているかどうか」にあります。エンジニア人材こそが最も重要な存在であると認識し、さまざまな制度や福利厚生を整えている会社なら、ホワイトな企業の可能性がぐんと高まります。 SES事業は、エンジニアの数が増えて契約数が伸びるほど業績が伸びていくビジネスモデルになります。そのため積極的に人材を募集する企業は多くありますが、雇ったエンジニアに十分な教育を受けさせたり、充実した福利厚生を用意しようと考える会社はあまり多くありません。 自分たちの利益重視でビジネスを展開するのではなく、エンジニア一人ひとりのことを考えた仕組みづくりを行っている会社こそ、私たちが安心して働けるSES企業と言えるのです。 最後に SES契約は、派遣や請負とよく似た契約内容であるため、混同してしまう人は多くいます。しかし指揮命令権の所在や約束内容の面で大きな違いが存在しているため、これらの違いをはっきりと理解しておく必要があります。 それぞれの契約内容を理解し、自分にあった契約方法を選んでキャリアを歩みましょう。 テクフリでフリーランス案件を探してみる
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エンジニアの派遣 ブラック企業の見分け方

エンジニアの派遣とは、企業に就職して直接雇用されるのではなく派遣会社と契約を結び派遣先で就業する働き方です。 派遣エンジニアとなると基本的は時給で働くことになり、また期間の定めがあるのが一般的です。 これらの特徴は大企業の正社員と比較すると福利厚生が劣っていることが多く、雇用が安定していないため派遣のデメリットとされてきました。 しかし近年では大手企業でも45歳以上には早期退職を推奨するケースがあるなど、正社員であったとしても雇用が安定しているとはいえない社会になってきています。 このようなことを考慮すると派遣エンジニアなど派遣として働くことのデメリットは以前よりも少なくなっていると考えることができます。 またエンジニアの派遣には一般派遣と特定派遣があります。 登録派遣は派遣先ありきで派遣会社から報酬を受け取る働き方ですが、特定派遣の場合は社員として派遣会社に雇用されてから派遣先で就業します。 テクフリでフリーランス案件を探してみる そもそもエンジニアの派遣とは? SESとはどう違うのか ではエンジニアの派遣とSESにはどのような違いがあるのでしょうか。 エンジニアの派遣とSESの違いの一つは、指揮命令権がどこにあるかです。 エンジニアの派遣の場合、指揮命令権は派遣先の担当者にあります。 エンジニアの派遣として働く場合、日々の業務の指導は派遣会社の担当者から行われるのではなく派遣先の担当者から指示を受けます。 その一方でSESの指揮命令権はクライアント企業ではなく、SESを提供している会社側にあります。 このように指揮命令権がSESを提供する企業側にあるのは、準委任契約も共通しています。 それ以外の責任についてはは派遣契約もSES契約も共通して決められた業務を遂行することが責任であり、請負契約のように成果物に責任を持つ必要はありません。 参考: 厚生労働省「労働者派遣事業・職業紹介事業等」 想定されるブラック環境や案件とは? 派遣とSESは現場に派遣されるという意味では近いといえる就業形態ですが、このような現場に派遣される働き方をする場合気をつけなければいけないことがあります。 それはブラックな環境の現場に派遣されることです。 ブラックな案件で就業することが決まってしまうと、それだけで心身が疲弊してエンジニアとしてのキャリア構築の弊害となる可能性があるからです。 実際にブラックな労働環境で長く働くことで心身を病んでしまうケースは珍しくありません。 では具体的にブラックな案件とはどのような案件なのか、事例と共に見ていきましょう。 給与が極端に低い 給与が極端に低い案件で働いていると、生活に余裕がなくなりストレスも溜まりやすくなります。 また給与水準が極端に低い現場の場合、エンジニアを使い捨ての駒のように考えている可能性もあるため職場の空気も殺伐としていることが少なくありません。 実際に生活するだけで精一杯の給与だと蓄積されたストレスも解消されにくくなります。 たまの休みに旅行に行ける余裕があれば日々の業務が多少ハードでも乗り越えられるものです。 もちろん給与が高いことがホワイトな現場を必ずしも意味するわけではありません。 しかし提示される給与は現場がブラックかどうかを見極める一つの参考情報となります。 サービス残業を強いられる 短納期や度重なる仕様変更、人手不足など開発の現場では様々な理由で、残業が発生するケースが少なくありません。 その残業もきちんと報酬が支払われるならいいですが、ブラックな現場だとサービス残業を強要される可能性が高くなります。 サービス残業が続くと心身にストレスがたまり疲労も蓄積されやすくなります。 また残業代がなければ生活費にも余裕が少なく、ストレス解消のためのレジャーにも手を出しづらくなってしまいます。 パワハラやいじめの蔓延 ブラックな労働環境ではそこで就業している人の心も歪みやすくパワハラや陰湿ないじめが横行している場合があります。 実際にハイスペックなエンジニアのみを優遇して、見せしめのように他の従業員には無給の休日出勤を強要している企業もあります。 客観的に見れば法令も遵守していない異常な労働環境ですが、長くそこで働いている人にとっては、それが当たり前と認識されている場合がほとんどです。 このような労働環境でも慣れてしまえば働くことはできますが、長期的には心身に不調を招く、またはエンジニア業務やIT業界そのものに嫌気がさしてしまうなど、将来が明るいとはいえません。 テクフリでフリーランス案件を探してみる ブラック案件や環境を回避するには このようにエンジニア派遣ではブラックな労働環境に遭遇してしまうリスクマがありますが、ある程度は有用だと考えられる回避策があります。 大手または信頼のおける派遣会社を利用する 国内の派遣会社数は世界一であり、様々な企業が存在しています。 また法令遵守を重視しているのか、それともひたすらに利益を重視しているのかによって派遣会社が保有する案件には違いが生じます。 たとえば法令遵守を徹底して、新規で派遣先企業と契約する度に入念なリーガルチェックを行う派遣会社であれば先に述べたような明らかな法令違反をする派遣先に派遣されるリスクは少なくなります。 その一方で派遣先のグレーな部分には目をつむり、利益を優先する派遣会社も存在します。 そういった派遣会社に所属するとブラックな派遣先を提示される可能性が高く、就業してから事前に聞いていた話とは違うことが発覚するなど派遣されるエンジニアにとってのリスクが高くなります。 そのため派遣として働く際は、就業先を選ぶ前にまずどの会社に所属して派遣されるのかを慎重に選ぶことが大切です。 派遣先に関する情報のリサーチを徹底する 派遣でブラックな労働環境を回避するためには、徹底したリサーチも有用です。 口コミサイトやSNSなど徹底して派遣先に関する情報はリサーチしておきましょう。 しかしネットの情報は情報が古い場合があり、実情とは異なっている場合があります。 そのため情報のすべてを鵜呑みにするべきではありませんが、参考情報として見ることに損はありません。 エンジニアの横のつながりがある場合は、直接リサーチすることも検討しましょう。 このようにリサーチを繰り返すと雰囲気が悪い職場の情報は漠然とでもわかるようになるものです。 ブラックな派遣先へ派遣されることは派遣エンジニアとして働く限り100%回避できるものではありませんが、ある程度は努力次第でブラックな派遣先への遭遇率を下げることができます。 離職率の高さをチェックする 離職率が高い、または離職率が高そうな派遣先を避けましょう。 そういった注意を向けることでブラックな現場を回避できる可能性が高くなります。 なぜならブラックな労働環境では離職率が高くなりやすいからです。 人がすぐに辞めている、頻繁に案件情報が出ている派遣先は離職率が高くブラックな労働環境である可能性があるので注意が必要です。 またこのようなブラックな派遣先の特徴から人がなかなか辞めずに離職率が低い派遣先はホワイトな現場である可能性が高いと考えることができます。 ブラック案件や環境から脱出する方法は? ブラックな案件や現場に派遣されてしまった、または既にブラックな労働環境で働いている場合、脱出する方法は二つあります。 派遣元に労働環境について相談する ブラックな労働環境は派遣元に相談することで解消できるケースもゼロではありません。 もちろん改善要望がすぐに実現されることは稀ですが根気強く何度も派遣元の担当者に相談することで少しずつでも労働環境は改善することがあります。 派遣先を変えてもらう いきなり退職するのではなく派遣元に今の現場で働くことに不満があり、他の派遣先に変えて欲しい旨を相談するのも一つの対処法です。 保有している案件数が多い、比較的大きな派遣会社ならこれまでの実績や信頼によっては他の派遣先を紹介してもらえる可能性があります。 しかし同じ派遣元から他の派遣先を紹介してもらう場合、ブラックな労働環境であったとしても派遣期間を満了して辞めるなど円満な終了を迎えることが大切です。 すみやかに退職する 心身に不調をきたした場合や身の危険を感じた場合など、ブラックな労働環境からの脱出に緊急性がある場合は迷わず退職しましょう。 退職の引き止めなど理不尽な交渉が入った場合は労働基準監督署への相談など公的機関を利用することも有用です。 次の就業先を決めてから退職したいと考えるのは一般的ですが、身の危険を感じた場合はまず退職してアルバイトで生計を立てながら慎重に転職活動をする、という選択肢もあります。 まとめ:対策次第で、ある程度回避できる ここまで紹介してきたように、派遣でエンジニアとして就業する場合、ブラックな現場のリスクをゼロにすることはできません。 しかしそのリスクを減らすための対策はほんの少しの注意を向けることで可能となります。 エンジニアとして派遣での就業を目指す際は派遣先だけでなく、派遣元の会社選びから慎重に見極めることをおすすめします。 テクフリでフリーランス案件を探してみる ご支援実績8,000人以上!フリーランスエンジニア・クリエイター専門の案件情報サイト「テクフリ」 テクフリでは、10年以上の業界経験を活かし、ただのお仕事紹介ではなくバリューアップをコンセプトに手厚いサポートでご支援しております。 正社員からフリーランスになろうと考えている方は、開業手続きから税金のご相談を親身に対応。 逆にフリーランスから正社員になろうと考えている方は、マッチした企業・求人をご紹介。 親身にご要望に耳を傾け、あなたにピッタリの案件をご提案いたします。 ・フリーランスで挑戦したい! ・より単価の高い案件に入りたい! ・スキルアップしたい! ・安定稼働したい! そんな方におすすめです。 チャットでの無料相談も受け付けております!
Apache HTTP Server
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chownなど Apacheのパーミッション(権限)の設定

Apacheにプロジェクトをアップロードし起動したら、ファイルのアクセス権がいろんなところでなく、大変な思いをしたので記載。 自分のローカルではroot権限でファイルの読み書きをしているので、Apach環境になると権限がなくエラーになる。Apacheでのユーザーにも正しく権限を付与する必要がある。 まず、Apacheの設定ファイル内にApacheの実行ユーザーが指定されているので確認する。 $ vi /etc/httpd/conf/httpd.conf\// file内User apacheGroup apache ここに記載されているのが実行ユーザーと実行グループ。これがDemonになっている場合があるので、apacheに変更。その後、apacheを再起動する。 $ service httpd restartStopping httpd: [ OK ]Starting httpd: [ OK ] 次に、コンテンツディレクトリの所有者と所有グループをapacheに変更する。 chown -R で指定ディレクトリ以下の全てのディレクトリファイルを全て変更することができる。 $ chown -R apache:apache /実行させるフォルダのパス 今後のコンテンツディレクトリ以下に作成されるファイルの所有グループをapacheに固定する。 方法としてはSGIDを使う。SGIDについては割愛。 $ chmod -R 2770 /実行させるフォルダのパス コンテンツディレクトリ以下のディレクトリのパーミッションを770に、ファイルのパーミッションを660にして、その他のユーザーがアクセスできないようにする。 $ find /実行させるフォルダのパス -type d -exec chmod 770 {} \;$ find /実行させるフォルダのパス -type f -exec chmod 660 {} \; Web開発用ユーザーをapacheグループに入れる。 以後、そのユーザーグループを使用して開発を行う。 $ usermod -g apache グループ名 ファイルをアップロードするスクリプト使用する場合、ファイルの保存場所の所有者をapacheに、所有グループをapacheにする $ chown apache:apache /var/uploads$ chmod 755 /var/uploads httpdの実行ユーザーを独自に作成して(上記ではapache)、Webで公開するディレクトリやファイル以外のapacheの権限をちゃんと設定することで、悪意のあるスクリプトがきても被害を最小限に抑えることができる!! テクフリでフリーランス案件を探してみる
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Nginx

Nginxでstatusの確認など 基本コマンド15選

Nginxを直接実行 service コマンドやsystemctl コマンドを使用せずに、Nginxを起動させるには、コマンドラインから直接「Nginx」を実行することで起動させることができる。 $ /usr/sbin/nginx nginxのパスはインストールされている環境に依存するので注意が必要。パスを通しているのであれば、nginxだけで起動することができる。 設定ファイルを指定して起動 デフォルトの設定ファイル以外を使用する場合は、-cオプションを使用して設定ファイルを指定する。 下記の「/etc/nginx」ディレクトリにテスト用の設定ファイル(test.conf)が作成してあって、それを設定ファイルとして指定しNginxを起動させる例。 $ /usr/sbin/nginx -c /etx/nginx/test.conf systemctl start nginx(CentOS7) yumを使用してインストールしたCentOS7であれば、systemctl コマンドでNginxを起動させることができる。 $ systemctl start nginx systemctl start nginx(CentOS6以前) CentOS6以前をyumでインストールしているのならば、service コマンドで起動させることができる。 $ service start nginx テクフリでフリーランス案件を探してみる Nginxを直接停止 systemctl コマンドやservice コマンドを使用せずにNginxを停止させる方法は2つある。 リクエスト処理完了後に停止 クライアントと通信をしている処理を完了させてから停止する方法。 クライアントとの通信を完了させてからの停止なので、通信が強制切断されることがないので安全。 $ /usr/sbin/nginx -s quit 直ちに停止 クライアントとの通信を強制切断して停止する。 $ /usr/sbin/nginx -s stop systemctl stop nginx(CentOS7) CentOS7でsystemctl コマンドを使用してNginxを停止する方法。 $ systemctl stop nginx service stop nginx(CentOS6以前) CentOS6以前でsystemctl コマンドを使用してNginxを停止させる方法。 $ service stop nginx Nginx案件を探してみる nginxを直接再起動 systemctl コマンドやservice コマンドを使用せずにNginxを再起動させる方法。 $ /usr/sbin/nginx -s reload systemctl stop nginx(CentOS7) CentOS7でsystemctl コマンドを使用してNginxを再起動させる方法。 $ systemctl restart nginx service stop nginx(CentOS6以前) CentOS6以前でsystemctl コマンドを使用してNginxを再起動させる方法。 $ service restart nginx バージョンのみの表示 $ /usr/sbin/nginx -v 詳しいバージョンの表示 $ /usr/sbin/nginx -V 再起動しても設定ファイルが反映されない場合など $ sudo nginx -s reload 状態の確認 $ sudo systemctl status nginx テクフリでフリーランス案件を探してみる
BASIC
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BASIC(プログラミング言語)の現在を歴史から紐解く

BASICは初心者向けのプログラミング言語とも言われており、プログラミング教育や入門者向けとして扱われていることもあるプログラミング言語です。 1970年代から利用されてきたプログラミング言語ですが、メーカーごとに独自開発されたこともあり仕様の統一がされていないという時期がありました。 そのため当初のBASICはメーカーの機種によって仕様を変える必要があり、効率的な開発を目指すためには課題を抱えているプログラミング言語でもありました。 またMicrosoftが開発したBASICをベースにしたプログラミング言語としてはVisual BASICがあります。 Visual BASICは同社が提供するWindowsをOSとしたPCなど、様々な製品にも組み込まれています。 その他富士通のパソコンの一部シリーズではF-BASIC、NECのパソコンの一部シリーズではN-BASICとして様々なパソコンでBASICは組み込まれています。 ではそんなBASICはどのような歴史を経て発展したプログラミング言語なのでしょうか。 本記事ではプログラミング言語BASICの歴史について紹介していきます。 テクフリでフリーランス案件を探してみる BASICの誕生について BASICが誕生したのは、1964年。ジョン・ジョージ・ケメニーとトーマス・カーツによって考案されました。 ジョン・ジョージ・ケメニーは、ユダヤ系アメリカ人であり数学者。 陸軍に入隊していた時期もあり原爆研究ではコンピュータ運用の技術で貢献したという実績があります。 またアインシュタインの助手を努めた経験もあるため当時の米国の研究者として輝かしい経歴を持った人物だといえるでしょう。 そしてBASICはその扱やすさからプログラミング教育のハードルを下げることにも影響したと言われています。 このような教育への影響を考慮するとジョン・ジョージ・ケメニーは教育者としてプログラミング言語の発展にも多大な貢献した人物であることが分かります。 では共同開発者のトーマス・カーツとはどのような人物だったのでしょうか。 トーマス・カーツは米国のダートマス大学の在学中にジョン・ジョージ・ケメニーと出会います。 そして二人はタイムシェアリングシステムの開発に取り組みます。 タイムシェアリングシステムとは今では一般的になっている一台のコンピュータに複数の端末からユーザがアクセスできる仕組みのこと。 コンピュータが各端末からアクセスした情報を細かい時系列に分けて処理するため、それぞれのユーザは自分だけの端末を操作しているような感覚でコンピュータを利用することができます。 このタイムシェアリングの開発を通して誕生したのがBASICです。 このような背景がありトーマス・カーツはジョン・ジョージ・ケメニーとの共同開発者としてその存在を知られるようになりました。 またBASICはタイムシェアリングシステムで利用できるのは当然のこととして、変数宣言を省略できるという特徴もありました。 このような特徴がプログラミング入門者でも比較的取り扱いやすく、当初は教育用のプログラミング言語として注目を集めました。 BASICの黎明期について(1960年代) BASICは前述の通り1964年代に開発されたプログラミング言語ですが、当時のコンピュータはまだまだ多くの人にとって馴染みがないものでした。 そのため1960年代はコンピュータの黎明期でありBASICにとっても黎明期だったといえるでしょう。 また1960年の国内はようやく情報サービスが産業として成立した時期です。 しかし当時は現在のように個人がパソコンを持つという状況とは程遠く、一つの大きなパソコンを複数のユーザがアクセスして利用するというのが一般的でした。 またその用途も現在と比較すれば限定的であり、大企業や政府機関による利用が主となっていました。 その一方で1960年代当時の日本は高度経済成長期であり、国内のあらゆる産業が発展を遂げていました。 その経済成長率は10%を越えており、2019年現在からは考えられない成長率だったといえるでしょう。 そして1964年には国内で初のオリンピックが開催されています。 日本は女子バレーボールで「東洋の魔女」と称されるなど様々な結果を残し、スポーツの分野でも世界的に注目を集めました。 そんな華やかな1960年代とは裏腹に国内の情報サービス産業はまだまだ黎明期でしたが、BASICは1970年代後半からは徐々に利用される機会が増えていきます。 テクフリでフリーランス案件を探してみる BASICの成長期(1970年代後半〜1990年代前半) BASICの成長期として注目すべき時期は主に1970年代後半〜1990年代前半にかけてです。 特に1980年代にはスタンドアロンBASICが開発され多くのパソコンに内蔵されました。 スタンドアロンBASICとはBASICプログラミング環境を意味しますがOSを必要しないという特徴があります。 BASIC環境を利用すればデータの入出力管理など、パソコンの主となる機能を担うことができたためです。 そしてスタンドアロンBASICは内蔵されるだけでなく、フロッピーディスクから起動するという操作をすることもできました。 またプログラミング実行環境を支える技術として、スタンドアロンBASICは当時多くのコンピュータに取り入れられました。 その理由は当時のパソコンでは主記憶容量の課題などがあり現在のようなOSを動作させることはできなかったことが関係しています。 また同時期にマイクロソフト社によるMicrosoft BASICというBASICの処理系が開発されています。 高機能な処理系が開発されることによってプログラミング環境が整うことにもつながっていったと考えることができます。 Microsoft BASICのコンパイラ系としては、Microsoft BASIC CompIlerやQuickBASICがあります。 そして1991年からはMicrosoft Visual BASICが提供されています。 Microsoft Visual BASICはVBと呼ばれ開発環境はその後2008年まで提供されました。 さらにマイクロソフト社は同時期にBASICから派生させたプログラミング言語であるVisual BÀSICを開発しています。 Visual BASICはマイクロソフトのアプリケーションのマクロ環境としても実装されているため、Windowsユーザにとっては馴染みやすいプログラミング言語でもあるといえるでしょう。 そして1980年代のIT業界で注目すべき変化の一つに、TCP/IPが標準化されたことがあります。 これによりネットワークを世界規模で接続することが可能になり、徐々にインターネットという言葉が使われるようになっていきました。 現在では当たり前に存在しているインターネットサービス・プロバイダが増え始めたのも1980年代です。 BASICの現在(2019年) 2019年現在のBASICは他にも様々なプログラミング言語が開発されたこともあり、主流のプログラミング言語ではありません。 しかし開発から数十年が経過した現在ではBASICから派生した様々なプログラミング言語が利用されています。 そのうちの一つが、マイクロソフト社の開発したVisual BASIC .NETです。 Windows用のプログラミング言語ではありますが、初心者でも学びやすいという点はBASICと共通しており、2019年現在でも一定の人気を誇っています。 またVisual BASIC .NETは「.NET Framework」上で動作するだけでなくオブジェクト指向も取り入れています。 このようにBASICから派生していったプログラミング言語は現在でも活用されて続けており、プログラミング言語の歴史から見ても存在感があるプログラミング言語だといえるでしょう。 【まとめ】BASICはプログラミング学習にも有用なプログラミング言語 現代においBÀSICを学ぶことは実用的とはいえません。 BASICを用いた開発のニーズは現代では主流ではないからです。 しかしプログラミング言語そのものを学ぶという目的において、BÀSICを学習することは有用だといえるでしょう。 BASICは開発の背景からもわかるように、変数宣言を省略できるなどプログラミング初心者にとって馴染みやすい特徴を有しているからです。 またBASICから影響を受けて開発されたプログラミング言語が存在していることを考慮しても学習そのものが無駄になることはないと考えられます。 またBASICの歴史について知ることは、IT業界やプログラミング言語の歴史の理解を深めることにつながります。 歴史を知ることは、今後のIT業界やプログラミング言語のニーズの予測にも役立ちます。 これから新たなプログラミング言語を学習するならその開発ニーズや他のプログラミング言語への影響を知ることにも関心を持ってみてはいかがでしょうか。 テクフリでフリーランス案件を探してみる
働き方

【メール例文あり】フリーランスの仕事の断り方をご紹介!

フリーランスエンジニアとしてある程度実績ができてくると、ネットや知り合いを介しての仕事の依頼が増えてくるのは一般的な話です。 対面での営業活動をせずに仕事が入ってくる状況になるのは嬉しいことでもありますが、その一方で全てを受けていいわけではありません。できる作業量の限界もあれば、引き受けることがリスクになる場合もあるからです。 しかし仕事を受注して収入を得ることが大前提のフリーランスにとって、仕事を断ることは非常に勇気のいることですよね。 ではフリーランスはどのような仕事を断れば良いのか、そして具体的にどのような断り方をすれば先方を不快な気持ちにせず、また仕事の依頼をしてもらえるのでしょうか。今回は、フリーランスが仕事の依頼に対して波風立てず断る方法について、メールの例文も交えてご紹介します。 テクフリでフリーランス案件を探してみる こんな案件は断ってもいい 報酬が相場よりも低すぎる 報酬が相場よりも低すぎる案件を受けていると、働いても生活の質が低下するリスクがあります。そして報酬が低ければクライアントからの要求が高度なものになった際に、ストレスを感じる可能性が高くなってしまいます。 もちろんスキルアップを目的として案件を受ける場合や、初回の契約のみなど条件がある場合は相場よりも低い報酬でも問題ないでしょう。しかし長期間の契約や拘束時間が長い常駐案件を受ける場合、相場より低すぎる案件には注意が必要です。特別な理由がなければ相場よりも報酬が低すぎる案件は断ることをおすすめします。 技術的な要求が高い案件 案件の内容と自分の実力がミスマッチしている場合は、断ることを検討しましょう。最終的に品質が悪い状態で納品してしまうと、その後の信用まで損なわれるリスクがあるからです。一方で、技術的な要求が高い案件にチャレンジすれば、スキルアップできるなどのメリットもあります。しかし、今後も同じクライアントから案件を受ける可能性があるなら、断っておいた方が次に繋がる可能性が高くなります。 納期が明らかに短い案件 クライアントによってはエンジニア案件の発注について詳しい社員がおらず、内容に対して明らかに短い納期で発注してくることがあります。また普段は余裕を持った納期で依頼をくれる企業でも、緊急対応など徹夜しなければ終わらないような案件を依頼されることもあります。そういった案件は少しでも無理だと感じたら断りましょう。 仮に一度でも受けてしまうと、緊急でも対応してもらえるエンジニアとして印象が残るため、同じような短納期の案件が繰り返し振られてしまうリスクもあるからです。クライアントとの良好な関係を保つためにも、明らかに納期が短い案件は断ることをおすすめします。 対応できるボリュームを越える作業量の案件 フリーランスになると作業量は自分で調整しなければいけません。既に受注している案件の作業量に新規の依頼の作業量を合わせてキャパオーバーしてしまうなら、断ることが大切です。高い報酬を提示されたとしても、納期までに作業を終えることができなければクライアントに迷惑をかけることになってしまいます。 それだけでなくフリーランスエンジニアとしての信頼を損ねることにもなりかねません。対応できる作業量を越えた依頼があった場合は、納期や作業量について交渉するか、断ることを検討しましょう。 テクフリでフリーランス案件を探してみる 案件を断った時に感じる不安 フリーランスエンジニアが案件を断る祭は、誰にでも不安が生じるものです。では案件を断るとどのような不安の種類があるのか、順番に見ていきましょう。 将来に対する不安 案件を断った後は、将来に対する不安を抱きがちです。その理由は、この先もこれまでと同じように案件の依頼があるのかどうか分からないからです。 実際に先のことは誰にも分かりません。だからこそできない仕事を無理に受けて信用を損なうよりはマシだったと考えて、前向きな気持ちに切り替えることも大切です。 次の依頼がなくなるかもしれない不安 仕事を断ると、次の依頼がなくなるかもしれない不安は誰もが抱きます。そうならないためには、普段からリスクを分散させるためにも2件以上の案件を受ける、または横の人脈をつくっておくことも大切です。 エンジニアは横の繋がりがあれば、紹介で依頼が発生することもあります。次の依頼がなくなるかもしれない不安がある場合、それを解消するための行動を普段から起こしておくことをおすすめします。 暇になってしまう不安 これはフリーランス初期に抱きがちな不安ですが、依頼が止まって暇になってしまうのではないか、という不安は誰もが持つものです。 会社員であれば忙しい業務に追われて暇になることを考える暇もありませんが、フリーランスとして独立すると、誰もが持つ不安でもあるといえるでしょう。 不安な気持ちを解消する方法 仕事を断った時に感じる不安を解消する方法は2つあります。 1つは十分な蓄えをつくっておくことです。仕事が完全になくなっても何ヶ月かは生きていけると考えることができれば、気分はかなり楽になります。 2つ目の解消法は不安定な収入になることを受け入れてしまうことです。 いつ依頼が終了するか分からないフリーランスは不安定な立場でもあります。普段からそういう状況になる可能性を想定して常に過ごすことで不安を少なくすることができます。 【フリーランスエンジニア】仕事の依頼の断り方5選 エンジニアとしてどのように断るべきか、誰もが迷ってしまうものです。ここからは具体的にどのような仕事の断り方があるのか見ていきましょう。 ストレートに理由を伝えて断る 依頼を断る際は、ただ結論として断ることを伝えるのではなく、理由をセットにすることが大切です。その際はストレートに本当の理由を伝えることが大切です。 中途半端な嘘を伝えると本当のことが分かった場合、その後の関係に亀裂が入ることにもなりかねないからです。クライアントに伝えても当たり障りが無い理由であれば、キャパシティのオーバーなど、基本的には本当の理由を伝えることをおすすめします。 嬉しい気持ちを伝えながら断る 案件を受けることができない場合、嬉しい気持ちや感謝を伝えながら断ることも大切です。ただ断るだけだとそこで関係は終わってしまうリスクがあります。しかし声をかけてもらって嬉しい、本当は受けたいけれど状況的に難しいなど、喜びの感情をセットにして伝えると、クライアント側も嫌な気持ちにはなりません。 断る時は、嬉しい気持ちや感謝の気持ちもセットで伝えることも大切です。 また声をかけて欲しい旨を伝えて断る 一度は依頼を断ったとしても、時間が経過すれば状況が変化する可能性があります。そのため今後も継続的に付き合いたいと思えるクライアントであれば、また声をかけて欲しい旨を伝えて断ることも大切です。そうすれば断り方の印象としても柔らかくなるからです。 代替案の提示など交渉してから断る 依頼内容が理由で断る場合は、すぐに断らずに代替案を提示するという選択肢もあります。たとえば納期が短すぎるのであれば、エンジニア側から余裕がある納期を提示して交渉してみましょう。報酬金額に不満があるなら、ストレートにいくら以上なら検討できると伝えることも大切です。 他のエンジニアを紹介する 案件を断り方には、他のエンジニアを紹介するという方法もあります。これは短納期の案件などで、クライアント側の人手が不足している場合は喜ばれる可能性がある提案でもあります。また実際に紹介までつながらなかったとしても、クライアント側の都合も配慮した断り方になるため、悪い印象が残ることはありません。 テクフリでフリーランス案件を探してみる フリーランスの仕事お断りメール(例文) クラウドソーシングで案件を受けた場合や、電話や対面のコミュニケーションがなく普段からメールやチャットのみでやりとりしている場合、メールだけで依頼を断っても問題はありません。 では次にメールを使ったフリーランスの仕事の断り方としてはどのようなものがあるのか、実際にテクフリのカウンセラーがエンジニアの方から受け取ったメール内容を例に見ていきましょう。 スキルに見合わない場合の例文 現在の状況として、週6日分の稼働が埋まってしまっているため、直近での案件の受け入れが難しいというのが正直なところです。 ご紹介いただいたにも関わらず大変恐縮ではございますが、稼働が空きそうなタイミングでまたこちらからもご連絡・ご相談できればと思っている次第です。 スキルに見合わないことが断る理由の場合「なぜ見合わないのか」を具体的に示すことで、また別の案件が発生した場合に適切なスキルの案件を再度提案してもらえることがあるので、断る際は理由を明確に示しましょう。 報酬が希望より低い場合 ご提示していただいた案件は、私のスキルセットにマッチしております。 他方、他社様ご紹介の類似案件と比較すると単価が低めであるため、今回は見送らせていただきたく存じます。 報酬が希望より低いことが断る理由の場合、理由を具体的に示すことで、今後その希望報酬以下の案件を提示されることはなくなりますし、報酬金額を引き上げてもらえることもあるため、断る際は報酬が低いという理由を明確に示しましょう。 作業時間の確保が難しい場合 現在の状況として、週6日分の稼働が埋まってしまっているため、直近での案件の受け入れが難しいというのが正直なところです。 ご紹介いただいたにも関わらず大変恐縮ではございますが、稼働が空きそうなタイミングでまたこちらからもご連絡・ご相談できればと思っている次第です。 作業時間の確保が難しいことが断る理由の場合、現在どの程度稼働しているか示すことで、時間が確保できるタイミングでまた案件を紹介してもらえることもあります。また、「こちらから連絡する」という意思を示すことで、企業に対して好意的な印象を残すこともできます。 よくある質問 フリーランスの案件はメールで断っていい? 電話や対面のコミュニケーションがなくメールやチャットのみで連絡をとっている場合、メールだけで依頼を断っても問題はありません。 断っていいフリーランス案件の特徴は? 本記事で紹介した、断ってもいいフリーランス案件の特徴を改めてまとめておきましょう。 報酬単価が低すぎる 技術的な要求が自分の実力より高い 明らかに納期が短い 対応できる作業量を越える フリーランスの仕事の断り方はメール内容の工夫が大切 フリーランスエンジニアの仕事はメールやチャットなどのコミュニケーションツールを使うのが一般的です。 そのためメールの文言を上手く作成することができれば、仕事の断り方もスムーズにできるようになります。 フリーランスエンジニアとして活動をスタートすると、案件を断る機会は当たり前にあるものです。 これからフリーランスとしての独立を目指す場合、仕事の断り方としてはメールの内容が大切になることを覚えておきましょう。 テクフリでフリーランス案件を探してみる
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プロンプトエンジニアとは?必要なスキルや将来性について解説

ChatGPTなどの生成AIが普及している近年、プロンプトエンジニアという新たな職種が注目されています。 プロンプトエンジニアという言葉を聞いたことはあっても、具体的な仕事内容や必要なスキルなどについてはあまり知らないという方も多いのではないでしょうか。 本記事ではプロンプトエンジニアの仕事内容や必要なスキル、将来性についてわかりやすく解説します。本記事を読めば、プロンプトエンジニアという職種について理解を深めることができます。 すでに生成AIを利用している方はもちろん、生成AIの活用に興味があるという方にも役立つ内容となっていますのでぜひ最後までご覧ください。 テクフリでフリーランス案件を探してみる プロンプトエンジニアとは プロンプトエンジニアとは、文字通りプロンプトを作成するエンジニアを指します。 さまざまな技術や専門知識を駆使して、他の人には生み出せないプロンプトを作成してAIを理想通りに動かし、アウトプットのクオリティを向上させるのが仕事です。 プロンプトエンジニアという職種が登場したのは、ごく最近のことです。OpenAI社が開発したチャットボットであるChatGPTが登場したことが、プロンプトエンジニアが注目されるようになったきっかけのひとつです。 ChatGPTは従来のチャットボットにくらべて遥かに性能が高いことが特徴です。対話を重ねることによって、徐々に対話の精度を高めることができます。 しかしながら、ChatGPTもまだ完全というわけではありません。人間側が工夫して質問を投げかけないと、求めている答えが返ってこないというケースも多くあります。プロンプトエンジニアは、AI生成のクオリティを担保するために最適な指示を出すプロフェッショナルとして注目されているのです。 ChatGPTを始めとするチャットボットは、単純に人間と対話を行うだけでなく、さまざまな場面で活用することができます。例えば、ChatGPTは以下のような場合に活用されることがあります。 検索エンジンの代わりとして使う 小説や漫画のプロットを作成する メール作成や資料作成などの定型業務を行わせる 新しい企画のアイデアを考える際にヒントを出してもらう これらの用途以外にもさまざまな活用方法が考えられるでしょう。また、ChatGPTはビジネスシーンにおいても活用することができ、業務効率化や生産性アップに貢献してくれる可能性もあります。 総務省によると、生成AIをはじめとする世界のAI市場規模は今後さらに大きく伸びていくと予測されています。 参考:総務省【令和5年 情報通信に関する現状報告の概要】 プロンプトとは プロンプトとは一般的に、コマンドプロンプトやターミナルなどの画面に表示される、コマンド入力待ちを示すマークを指します。ただし、AI関連でプロンプトという言葉を使用する場合は、別の意味で使われていることが多いです。 AI業界におけるプロンプトという言葉は一般的に、AIに対する指示文のことを指します。AIにプロンプトを読み込ませることで、何らかの動作を行わせることが可能です。たとえばAIに「メールの本文を作成して」というプロンプトを送ることによって、AIにメール文を作成させることができます。 プロンプトエンジニアの仕事内容 プロンプトエンジニアの主な仕事内容は以下の通りです。 プロンプトの設計 AIモデルの分析 プロンプトの改善 それぞれの仕事内容について、詳しく見ていきましょう。 プロンプトの設計 プロンプトエンジニアは、AIモデルに与えるプロンプトを緻密に設計します。より精度の高い出力を得るためには、AIモデルに対して明確かつ詳細なプロンプトを伝える必要があります。 与えるプロンプトが少し違うだけでも、生成される回答が大きく異なる場合もあります。 例えば、テキスト生成モデルに対して「映画のあらすじを作成してください」というプロンプトを与える場合、映画のタイトルや主要キャラクターを示し、期待される出力形式(要約、詳細説明など)を明確に指定することでさらに精度の高い出力が得られます。 これはほんの一例ですが、実務においては解決したい課題やその背景に応じて、さらに詳細なプロンプト設計が求められるでしょう。プロンプトエンジニアリングの具体的な手法やコツについてはこちらの記事で紹介していますので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。 ChatGPTでのプロンプトエンジニアリングのコツとは?代表的な例を紹介します AIモデルの分析 プロンプトエンジニアは、与えられたプロンプトに基づいてAIモデルがどのように応答するかを詳細に分析します。この分析作業には、モデルの生成結果や応答の品質を定量的および定性的に評価することが含まれます。 たとえば画像生成モデルに対して分析を行う場合は、特定のプロンプトを与えて生成された画像の品質や内容の適切さなどを評価します。 また、異なるプロンプトを使用してモデルをテストすることによって、それぞれのプロンプトが生成結果に対してどのような影響を及ぼすかを検証します。このような分析を繰り返し行うことによって、モデルの強みや問題点を把握して改善の方向性を見出していきます。 プロンプトの改善 生成結果のクオリティを向上させるために、プロンプトの改善を行うのもプロンプトエンジニアの役割です。プロンプトの内容や構造を慎重に検討し、モデルがより適切な応答を生成できるように調整します。 過去に実行したプロンプトやユーザーからのフィードバックを分析しながら、改善点を特定します。プロンプトは一度設計したら完成ではなく、定期的な評価を通じて長期的な視点で精度の高いものへ改良していく必要があるのです。 プロンプトエンジニアに求められるスキル プロンプトエンジニアに必要なスキルは次の4つです。 AIや自然言語処理に関するスキル プログラミングスキル ドメイン知識 英語力 プロンプトエンジニアとして活躍するためには、おもにこれらのスキルを掛け合わせて活用することが求められます。より細かいスキルが求められる場合もありますが、プロンプトエンジニアに求められるスキルとしてひとまずこの4つを理解しておくといいでしょう。 AIや自然言語処理(NLP)に関するスキル プロンプトエンジニアには、AIや自然言語処理に関するスキルが求められます。AIがどのように文章を理解しているのか仕組みを理解しておくことで、より的確な指示(プロンプト)を与えることができます。 また、プロンプトエンジニアは単純にプロンプトを作成するだけでなく、社内におけるAIの活用方法の提案など、AIの専門家としての役割を期待されることも多いです。そのため、AIに関する最新知識は常にキャッチアップしておくことが望ましいでしょう。 プログラミングスキル プロンプトエンジニアは、プログラミングスキルが求められることもあります。 ChatGPTにプログラムのソースコードを書かせる場合、プロンプトエンジニアがその修正も行わなくてはいけない可能性があるためです。また、AIへの命令にプログラミングのコードを用いたほうが適切な場合などもあります。 プログラミングのスキルを持っているプロンプトエンジニアであればAIの能力をより効果的に引き出すことができるため、欠かせない能力と言えるでしょう。 プログラミング言語の中でも、AI分野で多く使われている言語であるPythonを優先的に取得することをおすすめします。すでにPythonの経験のあるエンジニアの方は、プロンプトエンジニアとしてのキャリアを検討してみるのもいいでしょう。 ドメイン知識 プロンプトエンジニアには、ドメイン知識も求められます。 ドメイン知識とは特定の業界や職種に関する専門的な知識のことであり、課題解決においてより効果的なプロンプトを設計するために不可欠となります。 例えば医療分野においてAIを活用する場合、医療用語や治療プロトコルなどに精通していることが求められるでしょう。 特定の業界のニーズや課題に理解を深めることによって、プロンプトの改善やAIモデルの適用範囲の拡大などにも大いに役立ちます。 プロンプトエンジニアは常に最新技術トレンドや業界の動向に注意を払いながら、ドメイン知識を継続的に学習・更新していく必要があるのです。 英語力 英語力のあるプロンプトエンジニアは、より市場価値の高い人材として重宝されるでしょう。 AIへ与えるプロンプトは、日本語よりも英語で書いた方が精度の高い解答を得られる可能性があります。英語で執筆された情報の方が日本語の情報よりも多いため、AIは多くの情報を参考にしやすいのです。 また、英語は単語ごとに区切られているため、AIが読解しやすいというメリットもあります。 高い英語スキルを持ち合わせているエンジニアの数はまだそれほど多くないため、市場価値の高いプロンプトエンジニアを目指すのであれば、英語力も合わせて伸ばしていくといいでしょう。 プロンプトエンジニアのキャリアパス プロンプトエンジニアに転職後、どのようなキャリアを描いていけば良いのか分からないという方も多いでしょう。あくまで一例ですが、プロンプトエンジニアとして実績を積んだ後は、以下のような職種にキャリアアップする道があります。 データサイエンティスト AIエンジニア これら2つの仕事内容や必要なスキルについて詳しく解説していきましょう。 データサイエンティスト データサイエンティストとは、主にビッグデータの分析を行い、企業にとって有益な結論を導き出す仕事です。 プロンプトエンジニアとして働くことで培ったAI知識やプログラミング知識などは、データサイエンティストの仕事でも活かすことができます。そのため、キャリアアップ先の候補として挙げられるでしょう。 データサイエンティストは、企業の事業課題の解決方法に関する仮説を立て、その仮説が正しいかを検証するためにデータ分析を行います。 たとえば、「ECサイトの商品の売上が伸びない」という課題がある場合、ECサイトのユーザーの行動履歴などを分析してサイトのどこに問題があるかを突き止めていくということもあります。 データサイエンティストには統計学などの専門性の高い数学知識が求められるため、キャリアアップの選択肢としては少しハードルが高いと感じるかもしれません。 将来データサイエンティストになることを見据えるのであれば、早い段階から統計学などの専門的なスキルを身につけておくことが望ましいでしょう。 AIエンジニア AIエンジニアは、AIが搭載されたシステムやアプリを開発する仕事です。AIが搭載されたシステムとはたとえば、レコメンド機能があるECサイトや画像認識機能がある防犯カメラシステム、といったものがものが挙げられるでしょう。 AIエンジニアもやはり、プロンプトエンジニアとして培ったAI知識を活かせる仕事であり、キャリアアップの選択肢として考えられるでしょう。 ただし、AIエンジニアはシステムやアプリを実際に開発する仕事であるため、より高度なプログラミング知識が求められます。 AI開発において現在もっとも使われているプログラミング言語はPythonなので、Pythonを優先的に勉強すると良いでしょう。 Pythonには機械学習ライブラリが豊富にあり、各ライブラリの使い方を覚えることでAI開発がしやすくなります。 プロンプトエンジニアの需要 プロンプトエンジニアの求人は、現状ではそこまで多くはありません。というのも、まだまだこれからの仕事であるためです。 また、AI活用以前にそもそも日本ではIT化が遅れているのもあって、ChatGPTまで手が伸びる企業は多くないと思われます。 ただ、一部のベンチャーやスタートアップ企業などでは、プロンプトエンジニアを募集していることがあります。 そのため、プロンプトエンジニアに今すぐ転職したい方はベンチャー企業などに目を向けてみるのが良いでしょう。 プロンプトエンジニアの将来性 プロンプトエンジニアの求人数は現在それほど多くありませんが、今後さらに増えていく可能性が十分にあります。ChatGPTの有用性が一般企業にも広まれば、自社でもプロンプトエンジニアを採用したいと考える企業が出てくると予想されるためです。 また、日本では少子高齢化が進んでおり、今後の人材不足に悩む企業が出てくるのも、プロンプトエンジニアの将来性が高い理由と言えます。人材不足を補うためには、AIによる業務の自動化が必要になることが考えられるため、プロンプトエンジニアを採用してChatGPTを自社で有効活用できるようにして業務効率化を図りたいという企業は多く出てくるでしょう。 ただし、プロンプトエンジニアという仕事が今後どのような形になっていくかを予想するのは難しいです。たとえば、誰でも簡単にプロンプトが作成できるようにAIが進化したり、プロンプトすらAIで作成できるようになったりしたら、状況が大きく変わるかもしれません。 そのため、プロンプトエンジニアを目指す方は、プロンプトエンジニアという職種だけで食べていくと考えるよりも、AI関連の幅広いスキルを身につけてフルスタックに活躍していく方向を目指す方が、安定したキャリアアップを実現できるでしょう。 まとめ 本記事ではプロンプトエンジニアについて解説しました。プロンプトエンジニアに必要なスキルや仕事内容、将来性などがお分かりいただけたかと思います。 今後はAIを業務で活用することの重要性が高まることが予想されており、プロンプトエンジニアの需要が高まる可能性も高いです。 プロンプトエンジニアの仕事に興味を持っている方は、今のうちに英語力やプログラミング力などを磨いておくと、将来転職できる可能性を高めることができるでしょう。ただしAI分野は変化が非常に激しく、将来プロンプトエンジニアという仕事がどういった形になっているかを予想するのは難しいです。 プロンプトエンジニアの仕事内容や求められるスキルが5年後、10年後、大きく変わっている可能性もあります。そのためプロンプトエンジニアを目指す方は、AI業界の最新動向に常に目を向けておくことが大切です。 最新動向を知っておけば、次に需要が高まると思われる技術分野も知ることができ、先回りしてスキルを習得することができます。エンジニアとしての市場価値を下げないためには、こういった工夫が必要になるのです。 テクフリでフリーランス案件を探してみる
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ユーザー系SIerになるメリットは? 実態を徹底調査

独立系とは? IT業界の方が“独立系”と言えば、それは独立系システムインテグレーター(SIer)を指していると考えて、まず間違いありません。そして、独立系システムインテグレーターとはなにかというと、ユーザー系システムインテグレーター、メーカー系システムインテグレーターと異なり、資本的に独立性のあるシステムインテグレーターということになります。 もう少し、具体的に見ていきましょう。ユーザー系システムインテグレーターとは非IT企業の子会社・グループ企業のシステムインテグレーターです。有名どころでいえば、三菱UFJ銀行の〈三菱総合研究所〉など、メガバンクの〇〇総研や、総合商社である伊藤忠商事の〈伊藤忠テクノソリューションズ〉、住友商事の〈SCSK〉、大阪ガスの〈オージス総研〉などが挙げられます。 メーカー系システムインテグレーターは、富士通・NEC・キヤノン・日立など機器メーカーのグループに所属するシステムインテグレーターです。 〈富士通エフサス〉や〈NECソリューションイノベータ〉、〈キヤノンITソリューションズ〉、〈日立システムズ〉などグループ名を社名に冠していることが多いです。 そして、独立系システムインテグレーターはユーザー系システムインテグレーターでもメーカー系システムインテグレーターでもない“その他”と言えるかもしれません。有名どころとしては、東海道新幹線に乗ったことがある方なら一度は目にしたことがあるではあろう藤原竜也さんの広告で有名な〈Sky〉やERPパッケージ大手の〈オービック〉、カタログ通販サービスの“たのめーる”のCMをよく見る〈大塚商会〉などがあります。 独立系のエンジニアのメリット①【資本関係上の配慮が要らない】 ユーザー系やベンダー系のシステムインテグレーターで働くよりも、独立系システムインテグレーターでエンジニアとして働くメリットは、縛るものがない、ということでしょう。ベンダー系システムインテグレーターのエンジニアたちがシステム構成を考える際、どうしても“グループ企業から調達すること。グループ企業で調達できないものだけ、ライバル企業以外からなら調達しても可”が前提になりがちです。 もちろん、グループが持つ圧倒的なリソースが活用できる、という意味では、必ずしもデメリットだけではありませんが、エンジニアのできること・行っていいことに一定の枠組みがあるのは間違いありません。 親会社やグループ企業の意向で制限を受けるという意味では、ユーザー系システムインテグレーターもベンダー系と同じです。筆者自身、ユーザー系システムインテグレーターでプロパー社員として勤務したことがあります。 その時に実際にあったエピソードをご紹介します。 ある時、システム更改で親会社からA社とB社の同等パッケージ、どちらを選択するべきか比較するように指示されたので、示された方針に従って比較し「A社のパッケージの方を導入すべし」という報告書を作成し、親会社の担当者に提出しました。ところが、親会社とB社の“お付き合い上の理由”で、結局、導入されたのはB社製品でした。 ここまで極端な例は少ないと思いますが、非IT企業の親会社から、IT以外の観点で口出しされていまい、途方に暮れた経験の一つや二つ、ユーザー系システムインテグレーター勤務のエンジニアなら、みなさんあるのではないでしょうか?それに対して、独立系システムインテグレーターは親会社がそもそもないので、ベンダー系やユーザー系の抱える“政治的な問題”を気にする必要がありません。 サーバーやパソコンといったハードウェアはC社、その上で動くパッケージはD社と言った風に、自由に組み合わせを考えられることが多いと思います。 独立系のエンジニアのメリット②【昇進・給与に天井がない】 ベンダー系・ユーザー系システムインテグレーターの位置づけは基本的に“子会社”です。社長や役員クラスの半分、ひょっとするとほとんど全員が親会社から降ってきている会社も多いのではないでしょうか? ちなみに、私がユーザー系システムインテグレーターにいたときの私の部署の担当役員は、親会社でキャリアを積んできた方で、親会社の役員も兼務しており、切れ者との評判でした。ところが、システム開発については素人同然で、そんな方がある大規模案件でレビュアーとして参加してしまったのが運の尽き。 あらぬ方向に話が進んでいって、一向にレビューが前進せず、担当役員の横に座っていた生え抜き出身の部長が苦虫を嚙み潰したような顔をしていて、説明する側が笑いを堪えるのに必死だった思い出もあります。 また、特にユーザー系システムインテグレーターで起こりがちなのですが、システムエンジニアは割と年収が高い職種とされていますが、親会社に準じた給与テーブルになっているせいで、世間一般のシステムエンジニア職の年収より年収額が低い、というケースもしばしばあります。独立系のエンジニアであれば、親会社から人が降ってくるせいで昇進が難しいということもないですし、親会社と同じかそれ以下になるように給与にリミッターがかかる、ということもまずありません。 独立系のエンジニアのメリット③【様々な現場を経験できる可能性が高い】 ユーザー系システムインテグレーターの中には取引先は100%グループ企業という会社も多いです。ベンダー系のシステムインテグレーターだと、金融関係の案件はE社、官公庁関連の案件はF社、ただし、ネットワークインフラはG社が担当といった風に分業制になっていることも多いです。しかし、独立系システムインテグレーターには、そのような仕事の範囲がなく、様々な現場を経験できる可能性が高いです。 また、特にユーザー系だとどうしても上流工程が中心になり、エンジニアと言いつつ、実際の作業では手を動かさない、もっというとプログラミングをほとんどしない、という事も多いです。しかし、独立系システムインテグレーターであれば、会社の規模などにもよりますが、上流工程から下流工程まで様々なポジションにて参画できる可能性がります。 どんなエンジニアが向いている or 求められている? 独立系システムインテグレーターに向いているエンジニアは一言で言えば「チャレンジングなエンジニア」でしょう。日本を代表するような企業グループに連なるメーカー系・ユーザー系は、その立ち位置だけでも独立系に大きな優位性を持っているのが現実です。 更にいえば、ユーザー系は営業活動をしなくても親会社や関連会社から優先的に仕事を割り当ててもらいがちです。その前提に立ったとき、独立系がどうやれば、メーカー系やユーザー系から仕事を奪えるかと聞かれたら、答えは単純で「メーカー系やユーザー系に勝さる技術力を付けて、彼らができないことをやってのける」だけです。 個人的な感覚ですが、所属エンジニアの技術力平均は独立系≧ベンダー系>ユーザー系のように感じています(あくまで平均です。上位10%のエンジニア比較だと、ベンダー系の方が圧倒的に上だと思います)。 また、ベンダー系やユーザー系と違って、親会社などの意向による制限がないということは、「自由の怖さ」も併せ持っているといもいえます。“本当に良いものを選ぶ”というのは口で言うのは簡単ですが、比較対象の特性を理解し、クライアント企業の真のニーズを読み取れなければ、まず無理です。 ベンダー系・ユーザー系システムインテグレーター勤務のエンジニアにも必要ですが、独立系システムインテグレーター勤務のエンジニアには輪をかけて「向上心」が必要だと思います。 まとめ:現状と今後の展望をよく見定める 今回は、独立系システムインテグレーターについて見ていきました。 なにを持ってシステムインテグレーターと呼ぶか、その定義は難しいところがありますが、ユーザー系やベンダー系のシステムインテグレーターはそうポコポコとあるものではなく、システムインテグレーターの大半は独立系であり、独立系同士の競争も厳しくなっているように思います。 今後、システムインテグレーターへの就職を目指す方は、その会社の強み弱み、そして現状と今後の展望についてもよく見定めるべきでしょう。
働き方

エンジニアがゲーム業界で活躍するには? 扱う言語や業務内容など

「エンジニア」「プログラマー」と名前が付く職種は世の中に多くあります。当サイトでは中でも混同しやすい21職種に限定して、その仕事内容や扱う言語、活躍できる業界などを紹介・比較しています。この記事で取り上げていくのは、「ゲームプログラマー」という職種です。このポジションでは、どんな仕事に取り組み、どんな言語を扱うのでしょうか? その将来性とともに見ていきましょう。 フリーランス案件を探す ゲームプログラマーとは ゲームプログラマーは、ゲーム制作会社やプロダクションに勤務し、ゲームソフトのプログラミングを担当する職種です。扱うのはC++やC言語が主流。仕様書通りにゲームが動作するよう、キャラクターの言動やBGM・SEをプログラムし、ユーザーに最高のゲーム体験を提供することが使命です。 ゲームプログラマーという名前の通り、主にプログラミングに携わることが多いです。ゲームが完成するまでには、シナリオライターやゲームデザイナー、あるいはゲームクリエイターといった人の手が加わりますが、ゲームの土台をつくるという意味では非常に重要な役割を担っているのが、ゲームプログラマーという仕事であると言えます。 一般にゲームプログラマーが顧客との折衝や打ち合わせに参加することは少ないですが、ゲームプログラマーを担当しているエンジニアがゲームクリエイターを兼務することは珍しくありません。土台づくりに携わっているからこそ、「これは実現できる」「それはゲームバランスを損なう」といった判断ができる立場にあるからです。したがって、ゲームクリエイターとしての仕事も担当する可能性がある職場に転職すれば、ゲームづくりの中核メンバーとしてチームを率いる経験ができることも予想できます。大きな重責をともなうものの、「自分がこのゲームを世に送り出しているんだ」という強い実感のもとで働ける魅力もあるでしょう。 具体的な業務内容 昨今ではスマホアプリにおけるソーシャルゲームのシェアを伸ばしていますが、ゲームプログラマーが担当するのは従来の据え置き型ゲームのソフトです。オフライン環境下で動作するものが大半ですので、後からバグの修正プログラムを当てる…といったことが基本的に不可能な点に注意しなければなりません。 したがって、ゲームプログラマーに求められる一番の要素は、バグを早急に発見し、発売時までに可能な限りゼロに近づけることと言えるでしょう。プログラムの実行速度が遅くなることで、ユーザビリティの低下にも直結します。いわゆる「重い」ゲームです。 そうならないよう、高速に実行できるプログラムを生成し、ハードウェアとなるゲーム機本体に負担をかけないゲームづくりが優先されます。単にプログラムを書けるだけではなく、完成度の高いコードを生み出す高度なスキルを必要とするわけです。また、オンライン通信に対応するゲームソフトであれば、サーバーを介して常にデータのやり取りが行われることも考えられます。その時にも遅延やデータの競合が発生しないよう、細心の注意を払ってプログラミングすることが重視されます。 近年では、物理的なフィギュアと連携するゲームソフトや、イベント特典によりアイテムがもらえるタイトルも珍しくありません。複雑化・多様化するゲームソフト業界に対応し、柔軟な姿勢で業務の幅を広げていけるプログラマーこそ、今後生き残っていく人材と言えるでしょう。 必要な技術/資格/言語 ゲームプログラマーとして働くためには、C++をはじめとするC系統のプログラミング言語を習得している必要があります。Java・PHPといった言語を使用するシーンも少なくありませんので、これらの言語もマスターしておくと仕事の幅が広がるはずです。また、意外に思われるかもしれませんが数学・物理の素養もあると役に立ちます。ゲーム内のキャラクターの動きは数学・物理の知識を応用したものなので、知っていると素早く仕事を完成させられる可能性が高まります。 とはいえ、人材不足を背景に未経験OKの求人を出している会社も少なくありませんので、初心者でも採用してもらえる確率はゼロではありません。それでも、基本的なIT技術やプログラミングの知識は身につけておく方が、入社後に「こんなに難しい仕事だと思わなかった」などといったミスマッチが生じるのを防ぐことができるでしょう。 なお、求人によっては英語力を求めるケースもあり、TOEICの点数が尋ねられることもあるようです。というのも、ゲームの制作会社によっては海外進出を狙っているところも珍しくないため、海外の協力会社とのコミュニケーションが取れる人材を優先したいという考えがあるからです。積極的に英語の勉強をする必要はありませんが、せめてプログラミング関連の専門用語は覚えておき、余裕があったらコツコツと英単語を覚えるなどの学習を続けてもよいでしょう。 学ぶべきスキル ゲームプログラマーになりたいと考えるなら、2通りのキャリアパスが考えられます。まず一つは、未経験OKのゲームの制作会社に転職し、給料をもらいながらスキルを身につけていく方法。もう一つが、ゲームプログラミングを専門とするスクールに通って、お金を払って技術を学ぶ方法です。 未経験からこのポジションを目指そうとする場合、多くの人は専門学校に通う道を選択することでしょう。ですがせっかくならお金をもらいながらスキルを身につけていきたいところ。特に20代前半の若い世代であれば、新卒と同等の扱いで指導を受けさせてもらえる会社も少なくありません。実務の中で学んだ方が身につきやすいですし、経済的な余裕も生まれてきます。できるだけ未経験可の求人を探し、働きながらスキルアップできる方法を考えてみましょう。 すでにシステムエンジニア・プログラマーとして働いている人がこの職種を目指そうと考えるなら、まずはC言語をマスターすることが先決です。さらにソーシャルゲームにも対応できるよう、SwiftやObjective-C、Javaのスキルもあるとなおよいでしょう。日常的にゲームソフトで遊ぶことでトレンドに触れつつ、初対面の人とも気軽に話せるコミュニケーション力や、チームメンバーやクライアントと協調して仕事を進める対人折衝能力を鍛えておくと、高待遇の求人を目指せそうです。 予想される年収水準 コンシューマーゲーム業界で活躍するゲームプログラマーの場合、IT業界で働く一般的なエンジニア・プログラマーと比べてやや低めの年収水準となることが予想されます。コンシューマーゲーム業界自体の市場が縮小傾向にあり、スマホで遊べるソーシャルゲームのシェアが大きくなっていることが理由です。 未経験からのスタートでクリーク・アンド・リバー社の調べ(26歳第二新卒者平均年収例)によると年収200〜300万円程度、経験者募集なら400〜500万円前後が相場と考えられます。ソーシャルゲーム業界にも携わるようになれば、これ以上の年収も期待できます。 活躍できる業界 ゲームプログラマーが実力を発揮するのは、主にコンシューマーゲームの業界です。オフライン環境下で遊ぶ据え置き型ゲームに向けて、ゲームソフトを開発することが主流です。 しかし近年ではソーシャルゲームのシェアが拡大していることから、スマホアプリ会社へ転職するプログラマーが少なくありません。コンシューマーゲーム開発で培ってきた経験や知見を活かすことで、業界でも数少ないソーシャルゲーム開発者として活躍できる可能性があります。IT業界でも活躍できるという意味では、幅広いフィールドで働ける職種と言えます。 まとめ:将来性にも期待できる ゲームプログラマーは、主にコンシューマー向けゲームソフトを手がけるエンジニアです。スマホ向けゲームアプリに携わるクライアントエンジニアとは区別され、主に据え置き型ゲームの開発が主戦場です。 ただし、ゲームプログラマーとして培った経験を活かし、需要が拡大しているソーシャルゲーム業界に転職することで、稀有な存在として好待遇を得られる可能性も考えられます。人々の娯楽に密着する職種なだけに、これからの将来性にも期待できる仕事の一つです。 フリーランス案件を探す
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sierとweb系の違いとは?将来性や給与面について解説

SIer業界やSIeエンジニアに対して、 Web系エンジニアや人材会社によるネガティブな意見や書き込みがインターネット上に散見されます。そして、最終的に「IT業界に行くならば、Web系に限る」といった終わり方をしているサイトが多いのではないでしょうか? その手の記事について、「あまりに一方的な情報発信が多い」と感じています。 それぞれの投稿主がSI(システムインテグレーション)業界を批判する根拠となる体験は事実としてあるでしょうし、SIerを否定するロジックについても、ひどく的外れなものは実際ありません。が、“Web系こそ正義”という前提に立った主義主張ばかりだと感じています。 そこで今回は、SIer出身で、SIerエンジニアともWebエンジニアとも仕事をしたことがある一人として、SIerだって悪くないよ、と敢えて一石を投じた内容をつらつらと書いてみました。 フリーランスのWeb系とSIerについて相談してみる そもそもWeb系? SIerとは? まずは、 Web系とSIerの違いから確認しておきましょう。 より簡単なSIerから解説すると、SIerとは「エンタープライズシステムと呼ばれる、企業や国・自治体などのための比較的規模の大きなシステムを開発し納品しているIT企業」のことを指します。 エンタープライズシステムの例としてはERP(企業資源計画)、POS(販売時点情報管理)、金融システム、行政システムなどが挙げられます。 対して、Web系とはWebサービスを運営・提供するIT企業のことです。ショッピングサイトを運営するAmazonや楽天、検索エンジンのGoogle、SNSのTwitterやLINEなどがWeb系に分類されています。 SIerに対して、Web系は直接エンドカスタマー、つまり「システムの利用料を払う人」に対してビジネスを展開しているのが特徴です。 そして、世間的にはWeb系で働くエンジニアとSIerで働くエンジニアはお互いをライバル視しており、仲が悪いということになっています。今回のこの記事も、そのイメージに沿ったタイトルにしています。 ただ、私個人の感覚としては、一部のWeb系エンジニアが強烈に強烈にSIerエンジニアを敵視していますが、その一部の人たちを除くと、あまりSIerだWeb系だと意識していないエンジニアの方が多いように思います。 特にSIerエンジニアの大半はWeb系エンジニアに敵意もなければ、好意もない、もっというと「転職先を探している時くらいしか、意識しない」というのが実態のように思います。 だからこそ、インターネット上でも Web系エンジニアや人材会社によるネガティブな意見や書き込みが目に付くのに対して、逆にSIerエンジニアから Web系エンジニアに対する意見や書き込みが少ないのでしょう。 SIerはレベルが低い? SIerエンジニアを下に見ているWeb系エンジニアに「なぜ、SIerエンジニアを馬鹿にしているの?」と尋ねると、「レベルが低い」「技術力がない」という答えが返ってきます。 さらに、「具体的にどういうところでレベルが低いと思うの?」と尋ねると「ソースコードをコピーして使いまわしている」だとか「新しい技術を使わないから」といった類の答えが返ってくることが多いです。 たしかに、SIerでは”実績のある雛形ソースコード”が用意されていることが多いです。また、レガシーなシステムを扱っているところも多く、ある意味では”進歩がない”という風に感じるのは否定できないです。 しかし、”新しいことをする=技術力がある”なのでしょうか? その通りだ、と答える人もいるかもしれませんが、私の感覚では、絶対に違います。 エンジニアにとって「技術力」とは、クライアントや利用者の要求を解決するための知恵です。レガシーな方法でも、新しい方法でも、システムを使う人をハッピーにできれば、手段は問われないはずです。新しいことにトライして、お客様に不利益を与えるのは、決して技術力があるとは言えません。 ソースコードのコピーも、システムを使う人をハッピーにするための知恵です。実績のない”僕が考えた最高のソースコード”で、バグが埋め込まれるのを防ぐ意図があります。調子に乗ったエンジニアのせいで、クライアント企業のビジネスを止めてしまったら、誰がどうやって責任を取るのでしょうか? 一企業の営業活動が止まるくらいならまだ良いですが、SIerが手掛けるシステムの中には、行政システムや金融システムや交通システムなど、ちょっとしたバグから個人情報の流出につながったり、死者が出ることも考えられます。 事実として私も、ソースコードのコピペに慣れてしまい、一から自分で書けなくなったSIerエンジニアを何人も見たことがあります。しかし、そういうエンジニアは閑職に追いやられているはずです。現場で中心となっているエースメンバーは、ソースコードの読み書きができて当たり前です。 Web系の方が給与が高い? SIerからWeb系に移ったエンジニアの中には、自身の体験をベースに「Web系の方が給与が良い」と言う方がいらっしゃいます。残念ながら、それは、その人が幸運だっただけで、実際はSIerの方が高年収です。 なぜならば、 Web系は自社サービスが思ったより不評だったり、急に利用者が減って赤字になるリスクが常に付きまといますが、SIerは企業のクリティカルなシステムに関わっているので、景気や人々の趣味嗜好の変化によって、業績が大きく振れることはありません。基本的には、よっぽどのデスマーチ案件でなければ、赤字になることはないのです。 また、 大企業の系列企業やグループ企業という側面を持つ SIerも多いです。スーツ必須で勤務時間は朝9時から18時と厳格に決まっているなど、普段の勤務ルールはWeb系よりもうるさい反面、福利厚生の面ではWeb系より優れているところの方が多いです。 昨今、働き方改革が叫ばれていることもあり、定時以降の勤務に制限のあるSIerも多く、ワークライフバランスという意味でも、下手なWeb系よりSIerの方が良いように感じています。 実は、私のSIer時代の同期の中にWeb系に転職し、さらには、その会社のCTO(最高技術責任者)になった男がいます。たまに助っ人として、彼と一緒に働くのですが、彼曰く「勤務時間が自由になった、というのは実は恐ろしいことで、いつ仕事の連絡が来ても、対応できるように構えておかなくてはならなくなってしまった」そうです。 挙げ句の果てに「いまでも会社に残っている同期から年収と見込み退職金と一か月の平均勤続時間を教えてもらって、自分とそいつの生涯年収を割り出し、さらに時給換算したら、明らかに転職しないほうが賢い判断だった」と嘆いていました。 もちろん、自社サービスが思いのほかヒットして、高年収を得ているWeb系エンジニアもいらっしゃるので、一概に、SIerの方が高いと断言できません。が、期待値としては、Web系<SIerです。 SIerは将来性が低い? 近年、クラウドの発達によってSIerの収益が悪化してり、SIerの将来に暗い影を落としている、という論調が見られます。 これはSIerにとって悪いニュースかもしれませんが、視点を変えてみると、世界的に成功しているWeb系企業であるAmazonやGoogleが、クラウドという新たな仕組みで、SIerの世界に入り込んできた、とも言えます。 もはや、Amazonに至ってはECサイトよりもクラウドサービスであるAWSの方が売り上げは大きいです。やはり、エンタープライズシステムはビジネスとして美味しいのです。 今後、SIerの役割は変質する可能性はあると思いますし、変質できないSIerは淘汰されていく可能性があります。が、エンタープライズシステムの仕事そのものはなくなることはないでしょう。 また、エンタープライズシステムを上流工程から担えるSIerはある程度、数が限られています。競合他社との争いや人々の趣味嗜好の変化を受けやすいWeb系の方が、SIerよりよっぽど生き残りが大変です。 SIerの方が働きやすくて安定企業が多い? ここまでは、SIer寄りで、Web系にとっては不利な内容となっていますが、SIer業界の不都合な事実にも目を向けましょう。 それは、SIer業界は純然たる“階層社会”ということです。所属する会社によって業務の幅や待遇も異なります。 大規模なエンタープライズシステム案件には大量の人手が必要ですが、クライアント企業から直接受注した元請けSIerだけでは人材が賄えることはまずありません。ですので、下請け企業に人手を借りるための依頼をすることになります。そして、その下請け企業も、さらに下請け企業から人手を借りてくる、ということが当たり前に行われています。 当然、より階層の低い下請け企業ほど収益も低いですし、結果として、そこで働く人たちの年収や待遇も低いです。 さらに言えば、“エンタープライズシステムを上流工程から担えるSIerはある程度、数が限られています”と上で書きましたが、企業の経験値的にも上流工程を担えるのは元請けSIerのみです。二次請けくらいであれば、傘下メンバーのマネジメントや元請けメンバーの相談役などの形で上流工程にタッチし、知っている人も多いですが、それ以下の低階層の会社だと絶望的です。 SIer業界への批判として、たまに聴かれる「ひたすら言われた通りにソースコードをコピペしているだけで、技術力が身につかないし、年収が低いのがSIer」というのは、“三次請け以下の底辺SIerで働くエンジニアから見た現実”なのです。OJTといえば聞こえはいいですが、ろくな教育もされず、単純作業者として現場に放り出される。これは決して偏見ではありません。 まとめると、三次請け以下の中小零細SIer(SIerと呼ぶことに違和感を感じるけれど)には、これまで見てきたようなWeb系に対する年収などの待遇的アドバンテージは期待できないから、そういうところに行くならば、Web系の方が就職先として良いです。 が、クライアント企業から直接依頼を受けられる大手・中堅SIerであれば、Web系より就職先として私は断然おススメします。 まとめ:Web系とSIerの境界線上は曖昧に? 個人的な感覚ですが、SIerは据え置きゲーム機、Web系はスマホゲームのようなイメージがあります。 ゲーム専用機はスマホゲームに取って代わられる、と言われつつも、次世代のPlayStationであるPS5が開発中であることが明らかになっているように、一定の支持を得て、開発が続けられています。SIerも、いつかなくなると言われつつも、安定して残り続けていくのではないでしょうか。 対して、スマホゲームは、年間数百ものタイトルが発表されると同時に、同じくらいの数のタイトルがサービスを終了しています。Web系も仕事自体はなくなりませんが、「一つの会社がどうなるか」を考えたとき、SIerよりも不安定な存在だと感じます。 また、Web系の筆頭であるAmazonやGoogleがクラウドによってSIerの領域でも影響力を強めていることをご紹介しましたが、その逆もありえます。 昨今、話題となっているAIやFinTechなどの領域では、資金力があり、調査研究を進めていたSIerが、エンドユーザー向けサービスを展開して、Web系のライバルとなる余地は十分にあります。 今後、Web系やSIerという仕切り自体がナンセンスなものになるかもしれません。
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Webマーケッター

グロースハックとマーケティングの違いについて解説!

グロースハックとは? グロースハックとは、名前の通り、グロース(成長)をハック(高い技術力を駆使してシステムを操ること)することです。グロースハッカーはマーケターとエンジニアをかけ合わせた職種だと言われています。 前提として、マーケティング職は事業から売上が出る仕組みを作る職種だと言えます。プロダクトが存在しても売上がたたなければ、会社として存続できません。会社として売上を立てるためにはプロダクトを多くのユーザーに使ってもらう必要があります。 そのために、マーケティング職はプロダクトをどうグロースさせていくのかということを考え、実行する職種だと言えます。 また、エンジニア職はプロダクトを設計・開発する職種だと言えます。プロダクトを多くのユーザーに届ける技術があっても、プロダクトの質が良くないとユーザーに使い続けてもらえません。 そのため、エンジニア職はどうしたら質の良いプロダクトを作れるのかということを考え、設計・開発する職種だと言えます。 そして、グロースハッカーについてですが、プロダクトをグロースさせるためにサービス自体の設計・開発に関わって、改善したことをモニタリングしていくということを主に行います。 例えば、プロダクトがアプリケーションだとして、アプリケーションの画面で表示されているボタンの色を変えてみる、新しい機能を追加してみる等してユーザーの流入やコンバージョンはどう変わるのか?ということを検証していきます。 マーケティングとの違いは? グロースハックについてご紹介してきましたが、マーケティングという言葉を皆さんは聞いたことがあると思います。グロースハックとマーケティングは確かに似ているように思えますが、概念や求められるスキルが変わってきます。 マーケティングにおいてはマーケティング業務とプロダクト開発の業務が分業体制にて行われているので、マーケティング施策の評価をプロダクト開発に落とし込むということが難しくなっています。 ただ、グロースハッカーは実際にプロダクトの細かい仕様の変更や、機能の追加、デザイン変更などプロダクトの改善をしながら、その効果を測定し、次なるサービスを成長させる施策を考え、また同じように実行していきます。 既存のマーケティングとグロースハッカーで異なる点はこのマーケティング業務とプロダクト開発の業務を分業でしているか、していないかという違いです。 グロースハッカーの方がより製品に目線を向けながらマーケティングを行っていると言えます。 また、グロースハックではAARRRという独自のフレームワークを用いてマーケティングを考えていくということが既存のWebマーケティングとの違いです。 AARRRはAcquisition、Activation、Retention、Referral、Revenueの頭文字の略です。それぞれAcquisition(=ユーザー獲得)、Activation(=ユーザー活性化)、Retention(=ユーザーの継続利用)、Referral(=外部への紹介)、Revenue(=収益)という意味です。 このフレームワークはグロースハックの中心となる考え、概念とも言えるので、是非理解しておきましょう。 グロースハッカーになるにはどんなスキルが必要か? 続いて、グロースハッカーになるにはどんなスキルが必要なのか?という点に関して見ていきます。 グロースハッカーになるには、大きく分けて、マーケティングとコーディングのスキルが必要になります。 マーケティングのスキルは、もっとユーザーの流入を増やすにはどうすればよいのか?、コンバージョンを増やすにはどうすればよいのか?またユーザーにサイトに来てもらうにはどうしたら良いのか?ということを考えることができ、実際に施策を打って結果を出すことの出来るスキルを指します。 サービスを運営するにあたってはやはりユーザー流入×コンバージョン×再訪問の3つが掛け算となって結果に直結するため、これらを伸ばせる力が必要になります。 コーディングに関しては、ユーザーの導線をどう作るか、ユーザーが欲している機能はなにか、ユーザーが再訪問してくれるためにユーザーの使いやすいサービスを作るにはどうしたら良いか。それらを考え、実際にコーディングをして形にしていくスキルを指します。 コーディングのスキルは奥が深いため、どこまで学んでおければよいという明確な基準はないですが、コーディングに加えて、デザインスキルがあると、ユーザーが使いやすいサービスを設計できたり、よりクリック率の上がる仕様にデザインできるといったように出来る業務の幅が広がります。 マーケティングとコーディングのスキルに加えてデザインや機能を追加するためのエンジニアリングについてもスキルを高めておくと、自分自身に出来る事が増え、一流のグロースハッカーを目指せると言えるでしょう。 実際に形にしてローンチしたあとは結果を検証し、自身の施策を評価し、どんどんサービスを良くしていきます。それがグロースハッカーに求められていることです。 グロースハッカーが求められる、活躍できる業界 世の中にある会社は事業会社と事業支援会社に分かれます。 事業会社はITサービスを提供している会社や、パソコンを販売している会社など、個人や法人向けに何らかの商品を製造し、販売している会社を指します。具体的には消費財メーカーのP&Gやサントリー、IT企業であるAmazonやFacebook、楽天などを指します。 事業支援会社はコンサルティングファームや広告代理店など、事業会社に向けて専門領域の支援をする会社を指します。具体的には、コンサルティングファームのアクセンチュアやPWC、広告代理店の電通や博報堂などを指します。 事業支援会社はそのような事業会社に向けて特定領域の事業支援を行います。 グロースハッカーとして活躍できる業界としては事業会社であればどこの業界でも活躍できるはずです。ただ、事業会社でグロースハッカーのような比較的新しい職種を募集している会社が一部のIT企業に限られていることが現状です。 ただ、企業のマーケティングも従来のようなアナログな広告だけではなく、デジタルの広告も求められてきており、オンラインによりユーザーを取りに行くことが求められてきています。そこで、グロースハッカーのようなオンラインでユーザーを取りに行く職種のポジションを確立する企業は増えてきています。いずれはどの業界でもグロースハッカーは活躍するのではないかと思います。 また、事業支援会社では、Webを専門とする広告代理店などで採用をする企業が多く見られます。やはり、事業会社ではオンラインでユーザーを取りに行くノウハウや体制が無いので、このような外部の会社に頼ることが現状では多いです。 そのため、Webを専門とする広告代理店では、グロースハッカーが活躍しているケースが多く、グロースハックのスキルがあれば、転職がしやすいと言えます。 まとめ:グロースハッカーはIT企業やWebを専門とする広告代理店で活躍できる 今回お伝えしたかったことは以下のとおりです。 グロースハッカーはマーケティング職種とエンジニアをかけ合わせた職種だと言われている グロースハックではAARRRという独自のフレームワークを用いている点やマーケティング業務とプロダクト開発の業務を一気通貫で行う点が従来のWebマーケティングとの違いである グロースハッカーはIT企業やWebを専門とする広告代理店で主に活躍ができる 今回の記事を参考にして是非グロースハッカーについて理解を深めてみてください。
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