オブジェクト指向とは、プログラムを記述する際に一つの構成要素をまとめる考え方のことです。現場では主にプログラミングとソフトウェア設計の際に用いられます。オブジェクト指向は抽象的な考え方となるため、その定義は個人によって認識が異なる場合もあります。
しかし一般的には、データとコードの複合体であるobjectを活用してプログラムを記述する考え方をオブジェクト指向と称している場合が多くなります。オブジェクト指向では複数のコードやプロパティが含まれたデータを一つの要素として考えるため、解析と組立が分かりやすくなるという特徴もあります。
オブジェクト指向の基本的な理解はデータを一つの要素として考える考え方であり、カプセル化や継承といった言葉で説明されることもあります。
しかしオブジェクト指向は考え方の概念でもあるため一言で説明できるものではなく、プログラムを記述する中で理解が深まっていくことが少なくありません。
ではPythonからオブジェクト指向の理解を深めることはできるのでしょうか?
結論から述べるとオブジェクト指向の理解はPythonでも、Java、C++など他の言語でも深めることができます。
なぜならオブジェクト指向とはobjectを活用してプログラミングを進める考え方でもあり、実際に手を動かすことで理解を深めることが期待できるからです。
複数のobjectをカプセル化や継承で組み合わせることでプログラムを完成させる作業は、文章で読むだけでは理解できる範囲に限界があります。
そのためPythonなどのプログラム言語で実際にobjectを組み立てる作業をすることは、理解を深める助けになると考えることができます。
またPythonは、プログラミング初心者にも習得しやすいスクリプト言語としても知られています。
Pythonはライブラリも充実したプログラム言語でもあるため、プログラミング初心者が、オブジェクト指向を理解するために学ぶのは賢明な選択の一つだといえます。
Pythonからオブジェクト指向を理解するためには、オブジェクト指向に関連するキーワードの意味を理解することも大切です。
ではオブジェクト指向に関連したキーワードはどのようなものがあるのか、順番に見ていきましょう。
シンプルで比較的扱いやすく設計されているプログラミング言語。
ツールやライブラリがインターネットで数多く公開されているため、状況に応じて機能を拡張して利用できるという特徴があります。
またPythonはオブジェクト指向だけでなく、命令型や関数型などでも記述することができます。
Pythonは柔軟に機能を拡張できることから、人工知能やWebアプリ、ブロックチェーン関連の開発にも用いられています。
そしてPythonは一つの動作を起こすための記述方法が基本的に一つであるため、誰が書いても似たようなコードになるという特徴もあります。
インスタンスとは処理を実行できる状態のデータ構造を意味する言葉です。
そしてメインメモリ上で展開されることを前提としており、プログラムなどがデータ構造の中には含まれています。
クラス定義に基づいていることも要素の一つですが、インスタンスはオブジェクトの一種でもあります。
オブジェクト指向ではプログラムなどを含むデータの集合体をobjectと言います。
そしてobjectにはプロパティや属性などの固有のデータだけでなく、外部からのメッセージを受けて実行されるメソッドが含まれています。
プロパティとはobjectが持っている設定や属性などの情報を指す言葉です。
オブジェクト指向ではobjectのメソッドは外部から呼び出されますが、内部的な動作としてはプロパティが変換機能を有しています。
メソッドとはオブジェクト指向におけるobjectに属している操作などを指す言葉。
メソッドには処理だけでなく、通信プロトコルの要求の種類も含まれます。
またobjectにはデータとデータに対する処理に関するプログラムが含まれていますが、これらはカプセル化されて定義されています。
このカプセル化された要素のうち、データに対する処理に関するプログラムもメソッドの意味に含まれます。
カプセル化とは、オブジェクト指向におけるobjectを一つの単位にまとめることです。
まとめられる内容は複数のデータと、データに対する操作です。
オブジェクト指向におけるobjectがカプセル化されることはobject内部の変更が外部のプログラムに対する影響を防ぐことにもつながります。
オブジェクト指向におけるクラスとは、クラスベースのオブジェクト指向プログラミングのobjectの雛形を意味する言葉。
クラスはプログラムが実行される際に実体化してデータの操作などを行います。
またクラスのプログラムが実行化される際は、インスタンスとして実体化されます。
継承とは、オブジェクト指向におけるクラスに一部の機能を追加、変更して別のクラスを作成することです。
継承をすることはゼロからプログラムを作るのではなく既存のクラスを利用してすみやかに新しいクラスを作成することができます。
継承はクラスベースのオブジェクト指向で開発するなら、開発をすみやかに進めるために欠かせない操作でもあります。
ライブラリとは単体では実行することができないプログラムの集合を指す言葉。
オブジェクトコードの集合がライブラリと呼ばれる場合もあり、汎用性が高い機能がライブラリとされていることが少なくありません。
ライブラリは複数のプログラムが集められたファイルでもあります。
オブジェクト指向言語とは、プログラム言語の分類の一つであり、JavaやC++、Pythonなどが含まれています。
またオブジェクト指向言語はオブジェクト指向的な言語であることを意味しており、操作対象に重点を置いているという特徴があります。
defとはPythonでプログラムを記述する際に、関数を定義することを意味しています。
関数を利用すれば関数で定義づけした処理を実行できるため、オブジェクト指向を理解するためには欠かせない概念だといえるでしょう。
関数を利用しなければ、ソースコードはどうしても多くなってしまうものです。
Pythonでオブジェクト指向の理解を目指すなら、defを活用したプログラミングについても学ぶことが大切です。
インスタンス変数とはオブジェクト指向が持っている情報を格納するために利用される変数。
インスタンス変数は「@」を用いて記述しますが、メソッドで定義した情報を、メソッドをまたいだ箇所でも利用できるという特徴があります。
Pythonでオブジェクト指向を学ぶなら、理解しておきたい操作の一つです。
オブジェクト指向とは、ある特定のモノ(class)とモノ(class)を定義することが大前提ですが、さらにその関係性まで定義します。
このような定義づけは小規模なシステム開発ではそこまで重要ではありませんが、開発の規模が大きくなるにしたがってその重要性は増していきます。
業務で大規模なシステム開発に携わるなら、オブジェクト指向の理解は欠かせません。
またPythonはオブジェクト指向言語の中でも比較的初心者が学びやすいプログラム言語でもあります。
これからオブジェクト指向を学ぶなら、まずはPythonによる基本的なプログラミングから学んでみてはいかがでしょうか。
参考:Python Japan
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