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Pythonの歴史について起源から分かりやすく解説

2024.10.16

yiwa

Python

目次

    Python(パイソン)というプログラミング言語について

    さて、皆さんはPython(パイソン)というプログラミング言語をご存知でしょうか。プログラミング経験がない方にとっては、馴染みのない名前かもしれません。ただ一方で海外に目を向けると、非常に多くのエンジニアたちに利用されている汎用プログラミング言語です。

    世界最大のIT企業Googleは、Python(パイソン)を自社の三大プログラミング言語として捉えています。その他、MicrosoftやFacebookなどの一流IT企業も、Python(パイソン)を導入しています。今回は、そんなPython(パイソン)の歴史について見ていきましょう。

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    Python(パイソン)は意外な誕生秘話を持った言語

    Python(パイソン)が誕生したのは1990年。グイド・ヴァンロッサム(Guido van Rossum)という人物によって生み出されました。彼の出身地はオランダです。同国のアムステルダム大学で、数学と計算機科学の修士号を取得しました。

    大学を卒業してからはCWI(オランダ国立情報数学研究所)、その後NIST(アメリカ国立標準技術研究所)といった研究機関で働いていました。2015年にはGoogleでも働いています。翌年には、ACM(ニューヨークに本部のあるコンピュータ科学分野の国際学会)からDistinguished Engineerの称号も得ました。まさにIT分野における第一人者と言える存在です。

    そんなグイド氏が開発を手がけたPython(パイソン)。開発の起源をたどると、大学卒業後に勤めたCWIにまでさかのぼります。その頃グイド氏は『ABC』というプログラミング言語の開発プロジェクトに携わっていました。これは、当時難解だったBASIC言語に代わる、教育用言語の開発を目的としたプロジェクトです。

    結局このプロジェクト自体は成功しませんでしたが、グイド氏は「このABC言語からPython(パイソン)を開発するにあたってのインスピレーションを与えられた」とのことを述べています。

    ABCプロジェクトの後、今度はAmoebaというプロジェクトのメンバーになりました。しかしながら、このAmoebaという分散システムが、かなり複雑なシステムだったようです。既存のプログラミング言語では思うように開発が進みませんでした。その時彼は「もっと使いやすい言語があればな」と考えるようになったそうです。その想いがカタチとなったものこそ、『Python(パイソン)』だったのです。

    ただそのPython(パイソン)は、1989年12月に「クリスマスの暇つぶし」として開発がスタートしました。現代における超主要プログラミング言語は、実に意外なカタチで開発がスタートしたのです。

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    Python(パイソン)言語の由来

    Python(パイソン)という名前の由来は何なのでしょうか。それもABCの影響を受けています。そもそもABCの由来は、「ローマ字の先頭三文字ABCと同じくらい、シンプルで分かりやすく」という意味を込めて、名付けられました。そうは言うものの、先ほど申し上げた通り、その想いと現実にはギャップがありました。

    そういったこともあり「由来はあまり深く考えず付けてしまおう」とグイド氏は考えたのです。当初はオフィシャルな開発プロジェクトではなかっただけに、彼はBBCのコメディ番組『空飛ぶモンティ・パイソン』のパイソンから、名前を取りました。もはや悪ふざけに近いレベルだったのです。

    Python(パイソン)言語が登場した頃のIT情勢

    同言語が誕生した1990年頃は、世界各国でIT技術が目覚ましく発展する時代でもありました。Python(パイソン)との直接的な因果関係はありませんが、IT最先端国家であるアメリカでは、この頃に『政府主導による情報化の発展と、新しい合意の形成』を進めています。

    Python(パイソン)が誕生した翌年の1991年には、『高性能コンピューティング法(HPCA)』が成立。

    これは、

    ①アメリカの安全と発展にとって、コンピューター科学技術の発達は非常に重要

    ②ただ、ここ最近は他国の技術が向上している ③それに負けないよう、アメリカがITの領域をリードしていかなければならない。といった目的から生まれた法律です。

    アメリカがそのように言う通り、1990年代には各国で新しいプログラミング言語が、次々生み出されています。中でも、1993年のRuby、1995年のPHPといった、Python(パイソン)同様の軽量プログラミング言語の隆盛が目立ちます。

    軽量プログラミング言語とは、HTML内に記述できる言語、特定のOSや開発環境に依存しないこと、オープンソースで誰もが利用で手に入れることができることを言います。この頃まさに、後に起こるインターネット革命の、礎が築かれたといっても過言ではありません。

    Pythonが登場した頃のIT情勢

    Python(パイソン)言語の成長を確かなものにしたきっかけ

    Python(パイソン)の人気が拡大したきっかけは2000年10月に公開されたバージョン2の登場です。このアップデートにより、様々な機能が向上しました。例えば、ガベージコレクションの導入。これは、プログラムが確保したメモリ領域のうち、不要になった箇所だけを自動で解放してくれる機能のことを指します。

    従来は、メモリの確保・解放それぞれをプログラマ自身が明示する必要がありました。そうすると、メモリを解放する処理を書き忘れて、使用可能なメモリを食いつぶしてしまい、エラーを起こすといった問題がよく起きていたのです。その問題が解消されるということで、プログラマたちにとっては非常に便利な機能として重宝されました。

    2005年にはDjango(ジャンゴ)という、Python(パイソン)で実装されたWebアプリケーションフレームワークが誕生します。これは今となってはPython(パイソン)の代表的なフルスタックフレームワークです。

    このフレームワークを使うことで、複雑なデータベース主体のWebサイト構築を簡略化出来るようになります。その後2009年にはBottle、翌年にはFlaskなど、続々とフレームワークが追加されました。シンプルにまとめると、開発効率がより一層高まったということです。
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    Python(パイソン)は根強い人気の言語

    Python(パイソン)人気は現在に至っても衰えることは知りません。今や、Facebookをしのぐ勢いのInstagramもPython(パイソン)によって開発されています。その他、オンラインストレージサービスのDropboxもベースはPython(パイソン)。

    またPython(パイソン)は、機械学習のシステムを開発する際などにも採用されています。機械学習とは一言で説明すると、『コンピューターが、膨大なデータの中に潜むデータの法則性を見つけ出すこと』です。ビッグデータの増加に伴って、機械学習システムの需要は年々高まっています。

    昨今の国内求人市場はどうでしょうか。『IT投資動向調査2016』によれば、Python(パイソン)エンジニアの平均年収は約651万円。200を優に超えるプログラミング言語の中で、トップに輝きました。どの企業も、喉から手が出るほどPython(パイソン)エンジニアを求めているということでしょう。

    関連記事:Pythonの将来性は高い?他言語との比較や業界の動向を詳しく解説します

    まとめ

    冒頭でもお伝えした通り、Python(パイソン)は、Googleが三大プログラミング言語としてPython(パイソン)を挙げているほど。その利便性・需要の高さは言うまでもありません。今後におけるPython(パイソン)の発展に益々期待が持てそうです。

    また、日本国内以上に、海外での人気が高いことから、「世界に羽ばたくプログラマ」を目指してPython(パイソン)の学習に着手するのかいいかもしれません。

    Python(パイソン)はコードがシンプルで分かりやすいプログラミング言語。気になる方は、1冊の参考書を手にとってみてはいかがでしょうか?

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