Go言語は、近年利用者が増加していて、トレンドのプログラミング言語のひとつと言えるでしょう。その理由は、Go言語が、高速で効率的なコードを生成できる、学習が簡単、そして大規模なソフトウェアを構築するのに適しているためです。また、Go言語には効率的にアプリケーションを開発するためのフレームワークも多数存在しています。
そのため、
「Go言語のフレームワークって何があるの?」
「たくさんあってどのフレームワークを使えばいいかわからない…」
といった疑問をお持ちの方もいるでしょう。
そこで、この記事ではGo言語のフレームワークについて解説していきます。最後まで読んでいただければ、どのフレームワークを学習すれば良いかわかるでしょう。
Go言語は、Googleによって開発されたプログラミング言語です。シンプルな構文と高い効率性を備え、システムプログラミングやウェブアプリケーションの開発に適しています。Go言語は静的型付け言語でありながら、コードの記述が直感的であり、メモリ管理やゴルーチンと呼ばれる軽量スレッドを備えた並行処理が得意です。これにより、高いパフォーマンスとスケーラビリティを実現し、大規模なシステムでも効果的に動作します。
また、Go言語はクロスコンパイルに対応しており、MacからWindowsやLinux向けのバイナリを作成することも可能です。さらに標準ライブラリも豊富に提供されており、ファイル操作やネットワーク処理、データベース処理などを簡単に定義できる点もメリットと言えるでしょう。このような特徴があることから、Go言語は小規模から大規模なアプリケーション開発において多くの開発者が使用しているプログラミング言語になります。
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Go言語のおすすめフレームワークを10種類、その特徴とともに紹介していきます。
Echoは軽量のWebフレームワークとして知られています。Ginよりも高速処理が可能で、拡張性も高くなっているので、注目度が増しているフレームワークです。Echoは、シンプルさが特徴です。コードが簡潔で読みやすく、初心者にもわかりやすくなっています。また、公式ドキュメントも充実しているので、学習しやすいフレームワークとしても人気です。
Revelは、JavaのPlay Frameworkを元に作成された、フルスタックフレームワークです。Revelひとつで基本が揃います。処理速度が速く、効率的に処理を行えるところが特徴です。コミュニティが活発で、学習コストが抑えられているため、習得難易度は高くはありません。初心者でも習得しやすいフレームワークとしておすすめです。
GinはGo言語の初期から存在するフレームワークです。軽量で高速なフレームワークであり、多くの機能を備えています。そのため、Go言語でWebアプリケーションを開発する際に、Ginがよく使用されているシーンを見ることも少なくないのではないでしょうか。
Ginは、軽量なフレームワークであるため、メモリ使用量が少なく、パフォーマンスが向上するという特徴があります。また、高速なフレームワークであるため、リクエスト処理が高速です。Ginは、多くの機能を備えているため、Webアプリケーションを簡単に開発できます。古くからあるため、多くのユーザーに使用されているフレームワークです。
BeegoはRubyのSinatraを元に作成された、フルスタックフレームワークです。Webアプリケーション・APIの開発機能や自動テスト機能を備えています。多機能のため、はじめてGo言語で大規模なアプリケーションを開発するという人におすすめです。
Gojiはnet/httpと互換性を持っているフレームワークです。このため、ルーティングやHTTP通信といった既存のnet/httpの知識を活用できるというメリットがあります。GojiはGinの次に高速処理が可能と言われているフレームワークです。高速処理によってリクエストの処理性能を最大化し、ユーザーエクスペリエンスを向上できます。Gojiは、小規模から中規模のプロジェクトに向いており、スケーラビリティとパフォーマンスを重視する開発者に好まれているフレームワークです。
irisは最速のフレームワークを謳っているフレームワークです。デバイスに左右されず利用可能であるため、スマートフォンからデスクトップまで、さまざまなデバイスでも高速に動作するという特徴を持っています。また、irisはドキュメント量が豊富なことでも有名です。情報量が多く学習しやすいフレームワークなので、初めてGo言語のフレームワークを学習する人にもおすすめなフレームワークともいえるでしょう。
GocraftはGo言語のWebフレームワークのひとつで、Webアプリケーションのバックエンド処理を定義するのに適したフレームワークとして、人気です。Gocraftは、高速でスケーラブルなルーティング機能とミドルウェアのパッケージを提供しています。
また、静的型付けをサポートするために、データ型の値を別のデータ型に変換するキャスティングや、プログラムが自身の構造や情報を解析し、実行時にデータ型やメンバーにアクセスするリフレクションを使っている点も特徴のひとつです。
Aeroは、パフォーマンスを重視したWebフレームワークです。このフレームワークの特徴は、処理速度の速さです。最適化されたHTTPサーバーを通じて高速なレスポンスを実現します。小規模ながらも、高性能なアプリケーションを開発する際に最適で、リソースの使用効率に優れていると言えるでしょう。また、Aeroは簡潔なAPIとシンプルな設定で使いやすさを追求しているため、Go言語初学者にも扱いやすいフレームワークとして注目されています。
Mangoは、モジュール性と拡張性を特徴とするフレームワークです。このフレームワークは、「プラグアンドプレイ」方式のモジュールシステムを採用しており、必要な機能を柔軟に追加、変更することができます。Mangoは特に中規模から大規模のアプリケーション開発に適しており、多様なライブラリとの組み合わせにより、複雑なビジネス要件に対応可能です。さらに、コミュニティが提供する豊富なドキュメントとサポートは、開発プロセスを容易にし、生産性を向上させることができるでしょう。
Gorillaは、Go言語のフレームワークの中でも特に強力なルーティング機能を持つフレームワークです。このフレームワークは、高度にカスタマイズ可能なルーティングとディスパッチ機能を提供し、大規模なRESTful APIの開発に適しています。
また、Gorillaはセッション管理、ログイン認証、クロスサイトリクエスト対策などのセキュリティ機能も充実しており、安全性の高いアプリケーションを構築するのに役立つでしょう。その堅牢性と柔軟性から、企業レベルのアプリケーション開発に広く採用されています。
Go言語を使用するにあたって、フレームワークを利用すると以下のようなメリットがあります。
Goのフレームワークを使うことで、アプリケーション開発の速度が大幅に向上します。たとえば、ルーティングやデータベース接続、認証機能といった基本的な機能があらかじめ用意されているため、それらを一から実装する必要がありません。GinやEchoのようなフレームワークは、シンプルなAPIと共通の処理パターンを提供しているため、開発者は短期間でプロトタイプや本番環境のシステムを構築できます。特に、スタートアップやアジャイル開発において、迅速なリリースサイクルを維持するために有効です。
フレームワークを使用することで、コードの構造が統一され、開発者間の認識が揃いやすくなります。Goのフレームワークは一般的にMVC(モデル・ビュー・コントローラー)のパターンを採用しており、コードの分割が明確になるため、コードベースの可読性が高まります。さらに、プロジェクトに新しいメンバーが加わった場合でも、フレームワークの標準的な構成やコーディングスタイルに従うことで、コードの理解が容易になります。結果として、メンテナンス性が向上し、長期間にわたって安定した開発が可能となります。
Goの主要なフレームワークには、セキュリティのベストプラクティスが組み込まれています。例えば、入力値のバリデーション、CSRF(クロスサイトリクエストフォージェリ)対策、XSS(クロスサイトスクリプティング)防御、SQLインジェクションの防止などがあらかじめ実装されているため、セキュリティ面の基本的な対策を取り入れやすくなります。さらに、コミュニティのサポートが活発なフレームワークでは、セキュリティに関するアップデートが迅速に行われるため、安心して使用できます。
Go言語の中規模、大規模以上案件では、フレームワークが利用されていることがほとんどです。特にEchoは人気のフレームワークとなっているため、Go言語エンジニアとして仕事を獲得したい場合は、習得しておくと良いでしょう。Echoを習得することで、Go言語でWebアプリケーションを効率的に開発できます。また、Echoは人気のあるフレームワークであるため、Echoを習得することで、フリーランスとして仕事が取りやすくなるといえるでしょう。
Go言語は、現在注目されているプログラミング言語であり、今後も需要が高まると予想されます。そのため、Echoを含む主要なGo言語のフレームワークを習得することは、フリーランスとしてのキャリアを強化することに繋がり、継続的な仕事の獲得にも役立つでしょう。Echoのように人気があるGoのフレームワークを習得し、より多くの案件を獲得できるエンジニアを目指してみてください。
一方で、Go言語フレームワークを使用することのデメリットとして、以下の2点が挙げられます。
Go言語自体がシンプルな言語であるため、フレームワークを利用することで新たな学習が必要になります。特にGinやEchoなどのフレームワークはそれぞれ独自の設計思想やAPIを持っているため、初めて利用する場合は苦労することもあるでしょう。また、フレームワークのバージョンアップに伴う仕様変更にその都度対応する必要があり、継続的な学習が求められることもデメリットとなり得ます。
フレームワークは便利な機能を多数提供している一方で、標準的なやり方に従うことが求められ、自由度が制限される場合もあります。Goはもともとフレームワークを使わずにコーディングすることが推奨される言語でもあり、フレームワークを利用することでGoらしいシンプルさや軽量さが損なわれる可能性があります。プロジェクトの特殊な要件に合わせたカスタマイズが必要な場合などにおいては、フレームワークの制約が障害となることが考えられます。
Go言語フレームワークは将来性が高く、多くの開発者や企業に採用されています。中でも、EchoやRevel、Ginは注目されているフレームワークです。これらのフレームワークは、Go言語のエコシステムにおいて、様々な場面で使用されています。Echoのような高速で軽量なフレームワークは、リアルタイム処理やスケーラブルなアプリケーションの需要増加に伴い、ますます重要になってくるでしょう。
一方、Revelはフルスタックの機能を提供することで、開発の複雑さを減少させ、生産性の向上を図ることが可能です。Ginは、古くからあるフレームワークですが、シンプルさとパフォーマンス等のバランスが優れているため、多様なプロジェクトでの採用が期待されてます。
最近では、クラウド最適化されたアプリケーションやマイクロサービスが主要な開発トレンドのひとつです。Go言語フレームワークは、これらと相性が良いため、今後も伸び続けるでしょう。また、Go言語はGoogleが開発したこともあり、コミュニティが活発です。そのため、Go言語フレームワークに関しても将来性が期待されています。
テクフリの案件データベースによると、Go言語の案件は約700件程度で平均単価は87.7万円となっています。他の言語に比べて比較的単価水準が高いことからも、Go言語を扱えるエンジニアの需要の高さが伺えます。
※2024年10月時点(非公開案件を含む)
Go言語の代表的なフレームワークとその特徴について、お分かりいただけたでしょうか。フレームワークについて解説してきました。Go言語の利用者が増えていくと、そのフレームワークを扱えるエンジニアの市場価値も上がっていきます。興味のある開発分野や獲得したい案件の特徴にマッチするフレームワークを習得していきましょう。
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