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SESと派遣はどっちがいい?違いについてわかりやすく解説

2024.09.03

torritomm

働き方

目次

    IT業界でよく混同されがちな働き方として、「SES」と「派遣」があります。どちらもよく似た契約形態ですが、さまざまな点で違いがあります。それぞれのメリット・デメリットをしっかりと理解して、自分にとって最適な働き方を選ぶことがキャリアアップにつながっていきます。

    そこで今回の記事では、SESと派遣の違いと得られる年収、そしてそれぞれの働き方のメリット・デメリットについて詳しくお伝えしていきます。

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    SESと派遣の違いとは

    SESとは「システム・エンジニアリング・サービス(System Engineering Service)」の頭文字をとったもので、IT業界ではエンジニアやプログラマーの働き方の一種として使われる言葉です。

    SES企業に在籍するエンジニアが、クライアント企業に出向いて常駐し、働くことが大きな特徴です。自社で抱えているエンジニアを派遣して、その対価として売上を得るという意味では、派遣と同じような契約だと思われるかもしれません。

    しかしSESと派遣とでは、一点だけ非常に大きな違いが存在しています。

    それは「誰がエンジニアに指示を出すか」という点です。

    派遣の場合は、派遣スタッフであるエンジニアは派遣会社ではなく、勤務先の担当者から指示を受けて働くことになります。一方でSESの場合は、勤務先の担当者が指示を出すことは認められておらず、派遣元であるSES企業が指示を出すことになっています。

    • SESでは派遣元の会社が仕事の指示を出す
    • 派遣では派遣先の会社が仕事の指示を出す

    まとめると上記のようになります。したがって、SES契約として派遣されているエンジニアが、仮に勤務先の企業で「そっちじゃなくてこれをやってください」といわれたとしたら、契約違反にあたるということになります。

    SESと派遣の平均年収

    続いて気になるのは、SESと派遣、どちらの契約で働いたほうが稼げるのか、という点でしょう。

    おおまかな傾向としては、SESよりも派遣のほうが得られる平均年収は高くなることが多くなります。というのも、派遣業は登録が必要な一方、SESは登録なしで行える事業形態のため、派遣会社のほうが待遇が手厚くなっている場合が多いからです。相対的に見ると、どうしてもSESのほうがブラック企業が多くなってしまい、平均年収を押し下げる要因となっています。

    具体的な数字としては、SESとして働くエンジニアの年収は約350〜750万円ほど。派遣エンジニアはこれよりももう少し高い給料水準となります。ですので、より多く稼ぎたいと考える場合には、SESよりも派遣として働くほうが賢明といえます。

    ただし、個々の案件や派遣会社によって報酬が大きく変わるのも事実です。場合によっては、派遣よりも高い報酬が設定されているSES契約の案件も存在します。「SESだから稼げない」「派遣だから稼げる」というわけでもないので、あくまでも目安程度に知っておきましょう。

    SESのメリットとデメリット

    SESのメリットとデメリット

    次に、SESのメリット・デメリットについてもみていきましょう。

    メリット 長時間労働と無縁

    まずSESの大きなメリットとして、仕事の指示はSES企業が出すために、勤務先の企業の要望を聞く必要がないという点です。SESは派遣とは異なり、勤務先で急に仕事内容が変更されたりするリスクがありません。

    SES企業がしっかりとしたホワイト企業だったとしたら、派遣先がどんなにブラックな職場であっても契約で守られることになります。長時間労働とも無縁で、休日出勤もする必要がなくなります。プライベートな時間をしっかりと確保し、スキルアップや趣味のためにあてることも可能です。

    また、SESにも派遣にも共通するメリットではありますが、時間給で働けることも大きなメリットになります。SESや派遣と似たような契約として「請負」というものがありますが、請負契約の場合は時間給ではなく、成果物への対価として報酬が支払われます。

    仮に請負契約で仕事を進めていたが、なんらかのトラブルで成果物の納品が困難になったとしたら、報酬はゼロになるわけです。その点、時給○○○○円と決められた単価で作業することで報酬が得られるSESや派遣は、安定して稼ぎたい人に適した働き方となるのです。

    SES契約には、メリットもあればデメリットもあります。

    デメリット 会社への帰属意識が薄れる

    具体的には、ほかの雇用形態と比べると報酬水準が低めになってしまう点です。SESの時給は派遣と比べると割安に設定されていることが多いため、どんどん稼ぎたいという人にはあまり向かない働き方になります。

    SESは派遣と混同されやすい働き方であることから、SESについてしっかりとした知識をもった人はあまり多くありません。派遣業の登録なしでも事業を展開することができるため、法的にグレーな会社も一定数存在します。

    もしもグレーな会社、ブラックな会社に出会ってしまうと、過酷な労働環境のせいで心身を消耗してしまったり、貴重な時間をムダにしてしまったりする可能性がある点に注意が必要です。

    派遣と共通するデメリットとして、会社への帰属意識が薄れるという点も注意が必要です。SESや派遣として働いていれば、派遣元の企業へ足を運ぶ機会はほとんどなくなります。かといって1つの勤務先で長く働くこともないため、「自分はどこの会社の社員なのか?」と悩んでしまう可能性が出てきます。

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    派遣のメリットとデメリット

    メリット:報酬水準が高い

    一方で派遣エンジニアとして働く場合には、指揮系統が明確で仕事に迷うことがない点がメリットになります。SESは勤務先と指示を受ける会社が別々になっており、人によってはややこしく感じられる働き方です。

    派遣の場合は、勤務先の企業で、勤務先の指示を受けて仕事をすることになりますので、企業間で板挟みになったりトラブルに巻き込まれたりするケースが少なくなります。

    また、SESと比べて報酬水準が高めになっていることもメリットです。長い時間働いてしっかり稼ぎたいと考えるなら、派遣エンジニアとして働くほうが賢明です。

    SESにも共通することですが、派遣は正社員と比べて働き方の自由度が高く、勤務先や仕事内容をある程度自由に決められる側面があります。さまざまな職場を渡り歩いて、広い経験を積めることも大きなメリットでしょう。

    デメリット:キャリアを積み上げるのが難しい

    その反面、職場が変わるたびに勤務先の雰囲気や働き方に適応しなければいけないストレスが発生します。1つの会社でじっくりと働く場合に比べて、キャリアを積み上げていくことができない点もデメリットに数えられるでしょう。

    プロジェクトの途中で職場を変えざるをえなくなってしまい、完成が見届けられないというケースもよくあります。期間が満了すればそこで働き続けることはできなくなってしまうため、やりがいを重視する人にはあまり向かない働き方となります。

    まとめ:自分に適した方を選ぶ

    SESと派遣は、よく似た雇用形態ですが仕事の指示を誰が出すかという点において大きな違いがあります。報酬水準はSESよりも派遣のほうが上で、明確な指示のもとで働けるという意味では派遣のほうが働きやすいと感じられるかもしれません。

    一方で、勤務先の要望を聞く必要がなくマイペースに仕事に取り組める点が、SESの大きなメリットになっています。どちらの働き方が自分に適しているのかをじっくり見極めて、最適な場所で働けるように意識してみましょう。

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