エンジニアとして長期的に活躍することを目指すなら、どこで働くのかという選択も大切です。
国内でエンジニアの求人案件が充実しているのは間違いなく都市部ですが、大阪と東京のどちらを選ぶのかによって案件数を見ても大きな違いがあるからです。
では大阪と東京の案件数はどのくらいの違いがあるのでしょうか。
案件数の違いを調べるために、複数の派遣会社の求人を掲載する某大手派遣サイトの検索ツールから表示される東京と大阪の違いをチェックしてみました。
2018年12月時点で「ITエンジニア」「東京」カテゴリの案件数を調べると表示される案件数は4721件。
「ITエンジニア」「大阪」カテゴリの案件数は1815件という結果が表示されました。
これらの違いから分かることは東京と大阪を比較した場合、東京の方が派遣の案件数は確実に多くなるということです。
弊社ではテクフリというフリーランスエンジニア・クリエイターの案件探しを支援するサービスがありますが、基本的に東京を中心とした関東の案件を中心に扱っています。
弊社以外にも東京の案件を中心に取り扱う人材サービス会社が複数あることからも大阪と比較した場合、東京はエンジニアにとって充実した派遣の案件数があるエリアだといえるでしょう。
参考:リクナビ派遣
エンジニアとして派遣就業をする場合、大阪と東京の給与の違いも理解しておきたいところです。
一般社団法人 日本人材派遣協会の公表している情報によると、首都圏(東京)で派遣として働く人の平均時給は1702円。関西圏(大阪)は1455円です。
エンジニア派遣に限定した統計ではありませんが、東京と大阪の派遣では、そもそもの給与の相場が違うことが分かります。
また実際に前述の大手派遣サイトをチェックしてみると、時給が3000円以上の派遣エンジニアカテゴリの案件数は東京なら328件。大阪は16件です。
派遣として高い時給の派遣案件を狙うなら、大阪よりも東京の方が選択肢は多くなるといえるでしょう。
大阪と東京のエンジニア派遣は案件数と給与に大きな違いがあるのは前述の通りですが、技術的な面でも違いはあると考えることができます。
なぜなら東京と大阪では開催されている勉強会の数や頻度にも大きな違いがあるからです。
IT関連の勉強会やイベントを集約しているサイトTECH PLAYに掲載されているイベントの数をチェックすると、2018年12月の大阪は91件。それに対して東京は1088件。
ITに関するイベントの開催数だけを見ても10倍以上の違いがあることが分かります。
勉強会の数が個々のエンジニアの技術の向上にも関係していると仮定すれば、大阪と東京のどちらで働くのかによって技術的な面でも影響はあるといえるでしょう。
実際にエンジニアの中には東京で技術を磨いてから、海外移住や地方移住を実現して働いている人が少なくありません。
参考:TECH PLAY
社風は会社によって違うのは当然ですが、全体的な雰囲気として東京と大阪は違いがあります。
たとえば東京の会社はWEB系エンジニアの求人が充実していて、リモートワークを積極的に導入している企業が少なくありません。
リモートワークを大々的には実施していない場合でも、個別に交渉することでリモートワークが可能となったケースは割とよくある話です。
しかし大阪の企業の場合、リモートワークを導入している企業は2018年時点では少数派です。
出社だけでなくスーツの着用を前提としている企業も珍しくありません。またスタートアップベンチャーの数は圧倒的に大阪よりも東京の方が多くなります。
大阪にもスタートアップベンチャーの求人は存在しますが、東京の方がクリエイティブな社風の会社で働ける可能性は高くなるといえるでしょう。
東京と大阪を比較すると給与や案件数は東京の方が多くなりますが、大阪でエンジニアとして働くメリットがないわけではありません。
では派遣エンジニアとして大阪で働くとどのようなメリットがあるのか、順番に見ていきましょう。
通勤を前提とした仕事の場合、通勤電車のストレスは誰もが回避したいと考えるものです。
大阪も通勤の時間帯は満員電車になりますが、混み具合は東京ほどではありません。
派遣エンジニアは通勤が前提となっているところですが、東京よりも通勤時間は快適に過ごせる可能性があります。
大阪は安くて美味しい飲食店が多い地域でもあります。
ランチタイムや飲み会にかかる費用を東京よりも抑えることができるというメリットがあります。
大阪は電車を使えば奈良や京都へ簡単にアクセスできる地域でもあります。
派遣エンジニアの業務で疲れが溜まったとしても、休日は観光地でリフレッシュすることができます。
賃貸住宅を借りる場合、家賃相場は東京よりも大阪の方が安くなります。
もちろん大阪の中のどのエリアに住むのかによって家賃相場の違いはありますが、全体的に東京よりも大阪の方が生活コストを下げることができます。
大阪はお笑い強い関心を持つ人が多い地域でもあります。
ユニークな発言をする人の割合が東京に比べると多いため、東京よりも日常の会話で仕事を楽しめる可能性があります。
大阪は関西の中では最も多くの事業所が集まっているエリアでもあります。
東京と比較すると事業所の数は少なくなりますが、関西の他の地域と比較すると多くの事業所が集まっています。
実際に東京を本社としていて、大阪に事業所を持つIT系の企業は少なくありません。事業所の多さを考慮しても関西の中でも大阪は仕事を探しやすいエリアでもあることが分かります。
エンジニアとして大阪で働くと、このような給与以外の日常生活におけるメリットがいくつかあります。
実際に生活コストの安さや環境などを理由に東京ではなく、大阪を中心に活躍するエンジニアは少なくありません。
派遣エンジニアとして大阪で働くことを検討する際は、給与の高さや案件数だけでなく理想とするライフスタイルを送ることができるのか、冷静に見極めて判断することが大切です。
ここまで紹介してきたように、エンジニア派遣は大阪と東京では給与だけでなく案件数や社風にも違いがあります。
どちらが良いということはありませんが、エンジニア派遣として働く選択肢が多いのは東京であることは間違いありません。
未経験からエンジニア派遣で働くことを目指す場合、東京の方がチャンスは多くなるといえるでしょう。
また大阪でエンジニア派遣として働くなら、案件数などを考慮してもスキルアップを目指すことが欠かせません。大阪は関西では都市部ではありますが、地域性が強い地域でもあるからです。
戦略的にスキルアップをすることができれば、エンジニア派遣としての選択肢を増やすことにもつながります。
スキルを身につけていればリモートワークで東京の仕事を大阪で受託する、という働き方を選ぶこともできます。
大阪でエンジニアとして長く活躍していくことを考えるなら、戦略的にスキルアップを目指すことをおすすめします。
❇︎参考
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