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希少なポジションを業務委託で確保!妊婦を救うMedTech企業のフリーランスエンジニア活用【株式会社 Gifts】

2024.03.05

i-jitsumori

企業インタビュー

目次

    テクフリ導入前後の変化

    課題 / 悩み

    • エンジニア確保のため採用活動をしていたが、母集団形成に苦戦していた。

    テクフリ導入後

    • 希少なポジションである「数理エンジニア」の人材確保ができた。

     

    インタビュー概要

    お話を伺った企業さま

    会社名 :株式会社 Gifts(以下、Gifts)

    設立  :2023年1月

    従業員数:5名

    資本金 :非公開

    所在地 :東京都新宿区

    業種  :MedTech

    事業内容:医療機器の開発・製造・販売

    代表者 :小笠原 淳

    URL  :https://gifts-ai.com/

     

     

    お話を伺ったご担当者さま

    部署 / 役職:代表取締役

    氏名   :小笠原 淳

    2児の父。実現したい世界は「世界の妊婦に安心・安全を届け、赤ちゃんの健康を守る」

    2013年 慶應義塾大学 医学部卒業 亀田総合病院にて初期研修

    2015年 慶應義塾大学 産婦人科学教室入局 本院で研修後、東京歯科大学市川総合病院、那須赤十字病院、日野市立病院へ出向

    2018年 産婦人科専門医取得 東京大学薬学部ERATO研究員として脳×AI融合に従事

    2019年 慶應義塾大学医学部大学院薬理学教室で後期博士課程 東京大学薬学部薬品作用学教室へ国内留学

    2023年 株式会社Gifts創業 CEOに就任

    主な研究業績:胎児心拍数陣痛図を判読する深層学習モデルの開発(https://scholar.google.com/citations

     

    会社・サービスについて

    Giftsは、妊婦さんのお腹の中にいる赤ちゃんの状態を簡単に知ることができる「胎児超音波検査自動化システム」を企画・開発する、2023年1月に設立したばかりのMedTechカンパニーです。

    世界初!現在特許申請中の「胎児超音波検査自動化システム」とは

    妊婦さんのお腹の中にいる赤ちゃんの状態を知る際、一般的には「胎児超音波検査」という検査が行われます。超音波を送受信する装置である「超音波プローブ」を医師が手に持ち、妊婦さんのお腹を撫でてスキャンします。赤ちゃんの体に超音波を当て、跳ね返ってきたものをもとに出力される2D画像を確認し、赤ちゃんの状態を評価します。胎児超音波検査は細かい部分までリアルタイムに計測できるという点や、放射線を使用しないため赤ちゃんへの健康リスクが無いという点で優れています。

    しかしながら、そんな胎児超音波検査にもいくつか課題があります。

     

    1.検査の頻度が低いため、赤ちゃんの状態が分からず不安。

    妊婦さんは妊娠期間中、平均14回程度通院されます。そのうち、胎児超音波検査が必要なのは平均2回程度です。妊娠期間を考えると、赤ちゃんの状態が分からないという期間が2ヵ月半〜3ヵ月程続くため、ご家族にとってはとても不安だと思います。

     

    2.高い熟練度が求められる検査であるため、結果の再現性が低い。

    胎児超音波検査は手動で行われるので、同じ医師同士でも検査結果データにばらつきが生じることがあります。少し手がズレただけで10〜15%程度結果が変わるということもあるので、検査する医師には高い熟練度が求められます。

     

    3.専門医の負担が大きい。

    前述したとおり、胎児超音波検査は高い熟練度が求められるため、基本的には専門医でないと検査ができません。ですので、深夜に「赤ちゃんが動いていないかもしれないので、見てほしいです。」という問い合わせが入ると、救急外来ではなく産婦人科医が対応することになります。こういった負担が大きいことにより、ただでさえ人手不足な産婦人科医業界の入職希望者減少や離職率増加を助長させています。

     

    4.人手不足による地域格差 そして発生する「防ぎ得たはずの不幸」。

    負担が大きいことによる産婦人科医の人手不足は深刻な地域格差を生んでいます。日本国内では、専門医不足により胎児超音波検査へのアクセスが限られている地域が存在しています。また世界に視点を向けると、特に東南アジアでは生まれる赤ちゃんの数が日本の5倍であるのに対し、産婦人科医の数が10分の1と少ないため、「周産期死亡」や「脳性麻痺」の発生率が高く、人手さえあれば防げたはずの不幸は世界的な課題であると言えます。

     

    このような課題を解決するために、開発と並行して特許申請中なのが「胎児超音波検査自動化システム」です。妊婦さんのお腹に柔らかいジェルマットを装着し、ジェルマットについている複数の超音波装置が超音波を送受信することで赤ちゃんをスキャンします。これによって、従来の胎児超音波検査で発生していた課題を解決することができます。

     

     

    1.簡便な検査ができるため、赤ちゃんの様子を高い頻度で確認できる。

    従来の検査と比べて非常に簡単に検査ができるので、週次レベルでの検査が可能です。そのぶん検査粒度は低くなってしまいますが、「今元気かどうか」「推定体重」「各部位の大きさ」などがわかるだけでも、ご家族は安心できると思います。また、従来の検査結果は白黒の2D画像で出力されており、産婦人科医でなければ読み取ることが難しいものでしたが、胎児超音波検査自動化システムでは誰でも直感的にわかる3Dモデルで出力されます。

     

    2.自動で計測・評価を行うため、結果の再現性が高い。

    お腹にジェルマットを装着するだけで自動で計測・評価されるため、手動で行う従来の検査と比べて結果の再現性が高いです。また検査結果を医療機関と共有することにより、異常があればすぐに医療機関が確認できるようになります。

     

    3.いつでも・誰でも・簡単に検査ができるため、専門医の負担軽減・地域格差の是正・「不幸の防止」につながる。

    お腹にジェルマットを装着するだけなので、妊婦さんご自身やご家族の方、救急外来でも対応が可能になります。そのため、専門医の負担軽減や地域格差の是正につながります。また、異常の早期発見・早期介入につながるため、「防ぎ得たはずの不幸」を減少させることができます。

    貢献できる範囲は日本国内に留まらず、年間出生数が多いにも関わらず産婦人科専門医の少ないASEAN諸国や、国土が広く医療アクセスの悪い米国・豪州など、グローバルな展開も見据えています。

     

     

    胎児超音波検査自動化システムはまだ製品化していませんが、既にコアとなる特許は出願済みです。現在は実験データの蓄積やシミュレーションとの比較、薬事申請の準備などを行っており、臨床応用に向けてハイペースで進んでおります。

    創業の背景

    「まだこんな製品や事業が世の中に無いのか。」と驚いたことが創業の背景です。最初に胎児超音波検査自動化システムを構想した時、「私が思いつくくらいだから、既に誰かがやっているだろう。」と思い先行技術調査をしたところ、まだそれらしい特許が取得されていないことが判明しました。超音波技術や3Dモデル技術、医療技術はそれぞれ確立しているにも関わらず、それらを掛け合わせた「胎児超音波検査自動化システム」はまさにコロンブスの卵(※)で、産婦人科医や研究、プログラミング、ものづくりといった素地が私にあったからこそ発想できたと考えています。

    ※コロンブスの卵:誰にも可能なことでも最初に敢えてすることの難しさをいう語。また、人の気づかないところ。

    業務委託・テクフリの活用について

    役員クラスの採用でも「まずは業務委託から」

    Giftsでは、正社員雇用でも必ず1〜2ヵ月程度の業務委託期間を設けています。ワークサンプルを得ることはお互いにとって必要だと考えていますし、出資を受けているベンチャーキャピタリストにもそうした方がいいとアドバイスを頂いています。ですので、正社員雇用・業務委託契約に関わらず、「まずは業務委託から」という採用手法を取っており、これは役員クラスにジョインいただく際にも適用しています。実際に、ジョインいただいた方がミスマッチで早期離職してしまったというケースもありましたので、「最初から正社員雇用」ということは今のところ考えていません。

    RPO経由でテクフリを導入

    元々ビジネス領域の人間ではないため採用に関して明るくないのですが、まだ「採用担当」を設けるフェーズの組織でもないため、自分でも勉強しつつ、RPOのサービスを利用していました。RPOにはエージェントの開拓・折衝なども依頼しており、今では直接やり取りをしているテクフリとも、はじめはRPO経由でした。本格的な人材採用を始めた2023年6月頃は、エンジニア採用におけるペルソナ設定のため市場調査などを行っていました。しかし、エンジニアにおいては母集団形成がなかなかできていなかったことから、エンジニア専門のエージェントということでテクフリを導入しました。

    テクフリを活用し、希少なポジションを埋められた

    テクフリにアサインしていただいたエンジニアの方は計2名です。最初の1名は残念ながら早期退場となってしまったのですが、もう1名は今も活躍してくださっています。事業開発、ソフトウェア・ハードウェア設計の経験が豊富な方で、現在数理アルゴリズムの実装を担当してくださっています。類似・先行事例が少なく、参考にできるライブラリがほとんど無い中、計算式の作成やスクラッチでのコーディングをしてくださっており、たいへん助かっております。こういった領域は、「エンジニアが何名も必要」な領域というよりは、「その筋の人が少数必要」な領域なので、なかなか採用することが難しく、アサインいただけて良かったです。

    テクフリのエージェントは安心・信頼できる

    テクフリにアサインいただいた最初の1名は、前述した通り早期退場となってしまいました。決してポジティブではない件に関しても、担当エージェントさんは強くコミットしてくださり、「人柄がとても素敵で、安心・信頼できる。」採用パートナーだと感じました。エンジニアと連絡がつくまで何度も電話してくださったり、適切なタイミングで情報の共有をしてくださり、たいへんありがたかったです。世間一般的に、エージェント会社はあまり良い評判を聞かないことが多い中で、テクフリの担当エージェントさんは「結果が悪かったとしても、この人がコミットしてくれたのなら仕方がない。」と思える方です。

    採用の際のポイント

    まずは、「遅刻していないか」「服装や表情はしっかり整えているか」「背景に不適切なものが写っていないか」など、最低限の部分を見ます。オンラインでの面接なので、取り繕おうと思えば取り繕えるはずですし、実際に採用に繋がった方は、そういった最低限の部分が当たり前にできている方々しかいないです。また、「経歴に一貫性があるか」もよく見ています。転職により異なる分野を経験していても、ご自身の軸となる部分が一貫していれば良いと考えています。その上で、いちばん大事なのは「フィーリング」だと考えています。具体的には、「ショッピングモールでたまたまその人を見かけたときに、声をかけようと思えるか。」といったところです。今のメンバーたちをショッピングモールで見かけたら声をかけようと思いますし、私自身も声をかけてもらえる人間でありたいと考えています。一方で、「声をかけなくていいや」と思うような方は、一緒に働いてもお互いにパフォーマンスしにくいだろうと考えています。

     

     

    Giftsで働きたい方へ

    Giftsで働くメリット

    一番のメリットは、週1稼働からジョインできるという点です。事業を始めてまだ1年ほどなので、フルタイムでジョインしガッツリ進めてもらうというよりは、各所で連携しながら粛々と進めていきたいというフェーズです。また、私を含め子育て世代が多いため、リモートメインでの就業はもちろん、送り迎えなどを考慮したMTG設定などもしています。ですので、子育て世代にとって働きやすい環境であると考えています。また、妊婦とそのお腹に宿る胎児を対象とする事業であることから、自身やパートナーの妊娠出産経験がキャリア的なマイナスとならず、むしろプラスに捉えられる稀有な分野だと考えています。

    求める人物像

    Giftsはこれまでになかった新しい事業に取り組んでいるため、Giftsが展開している領域を全て網羅している完璧な人材は存在しないでしょう。ですので、何か1〜2つ確固たるスキルをお持ちの上、他の領域に対しても学ぶ意欲を高く持てる方を求めています。私自身、産婦人科医や基礎研究者という素地がある上で、超音波や電気回路、ビジネスのことを学んで今に至りますし、分からない領域に関してはその筋のメンバーに対して当たり前のように質問します。そのような文化があるため、自身が培った経験を役立てつつ、新しいことを学ぶ意欲が高い方を歓迎しています。

     

     

     

    取材を終えて

    「世界の妊婦に安心・安全を届け、赤ちゃんの健康を守る」をミッションとして掲げ、妊婦さんのお腹の中にいる赤ちゃんの状態を簡単に知ることができる「胎児超音波検査自動化システム」を企画・開発するGifts。テクフリを導入いただき、希少なポジションへエンジニアをアサインすることができました。引き続き、テクフリを通じてGiftsの成長を支援し、産婦人科医業界、世界の妊婦・赤ちゃんに価値提供ができれば幸いです。

     

    これからも、テクフリはテックカンパニーを徹底支援してまいります。



     

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